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WHOテドロス事務局長の発言時歴
皆さま、こんにちは。
先の投稿で、「~国民の命と生活を守り抜き、経済再生へ~」の内容に触れていくと言っておきながら、鼻から脱線です。
WHOのテドロス事務局長が世界から叩かれているようです。
さて、批判は裏事情に詳しいニュースに任せておきます。
そもそも、権力のある人が褒められた!というニュースはあまり見たことがありません。
テドロス事務局長の発言は的を得ているのか?いないのか?
おさらいしてみたいと思います。
注意点:
一次情報を参照したいのですが、
そこからテドロス事務局長の発言を纏ると大変な労力です。
そのため、ニュースからの引用となりますので、
すでに引用元から歪曲されていた場合には、
この結論は当てにはなりません。
結論から言いますと・・・
結論;発言を時系列で並べると明らかにおかしい!
いろいろと話題に上がっているテドロス事務局長。
4/27、上記のニュースから、
スイスジュネーブでのテドロス事務局長の会見発言を纏めると・・・
・WHOは中国以外で確認された感染者が82人のみだった1/30に「国際的な公衆衛生上の緊急事態」を宣言し、警鐘を鳴らした。
・世界はあの時、注意深く耳を貸すべきだった。あの時、各国はあらゆる公衆衛生上の措置を講じることができた。
・皆さんも確認してみるといい。これに従った国の状況は他の国より良い。
・拒否するか受け入れるかはその国次第だ。各国はそれぞれ責任がある。
となります。
この発言だけみると、「なるほど。ごもっとも」とも思います。
しかしがら、時系列で発言をみると、そうでないことが分かります。
テドロス事務局長発言の時系列
冒頭のニュースにも時系列で発言が纏められていますが、
以下「虎ノ門ニュース」から引用してきました。
(①両者とも一次情報でないので2つを見比べるという観点から。)
(②虎ノ門ニュースのテロップの方が簡素だから。)
1/10:人から人への感染はない、または限定的である。
1/28:中国は時宣にかなった有力な措置を講じている。
1/30:緊急事態の宣言
1/31:渡航や貿易を不必要に妨げる措置をすべきではない
2/4:中国以外の国々は感染者のより良いデータ提供を
2/12:特定の地域を連想させる名前を肺炎の名称とするのはよくない
2/24:パンデミックには至っていない
2/27:中国の積極果敢な初期対応が感染拡大を防いだ
2/28:パンデミックの可能性がある
3/25:我々は最初の機会を無駄にした
3/27:全ての国で積極的な行動がなければ数百万人が死亡する可能性も
4/5:中国は毎日、科学的なデータを発表・提供している
4/8:我々は天使ではなく人間。間違うこともある。私に対する中傷はすべて台湾から行われてきた。断固として抗議する。
1/30に警鐘を鳴らした後に警鐘取り消し?
昨日27日のテドロス事務局長発言では、
「1/30に警鐘を鳴らしたのに、世界が耳を貸さずに公衆衛生上の措置を講じなかった。」ことにされています。
しかしながら、
翌日にあたる1/31に「渡航を妨げるべきでない」と言っています。
1/30の警鐘が本物であれば「渡航を制限すべき」と言うべきです。
さらに、およそ一か月の
2/24に「パンデミックには至っていない」と発言しています。
一か月も経過したのに、警鐘とは程遠いです。
さらに2/27に
「中国の初期対応が感染拡大を防いだ」と褒めたたえています。
テドロス事務局長の言葉通りであれば、今頃は「世界中への感染拡大」は防がれおり、平和が訪れているはずです。
ここからが興味深いところ・・・
興味深いのは、褒めたたえた翌日、
2/28に唐突に「パンデミックの可能性がある!」と言い出しました。
あれ?
前日には「中国が感染拡大を防いだ」って褒めたたえていたはずなのに。
それから、およそ1か月後の
3/25に「我々は最初の機会を無駄にした・・・」って。。。
無駄にしないようにWHOが存在しているのに。
1/30~2/28の期間、徐々に警鐘を大きくしていかなければならなかったのに、28日に豹変してしまったから無駄にしたのです。
せめて、全世界を含めて「我々」と言わずに、テドロス氏自身である「私」と言って欲しいものです。「私は最初の機会を無駄にした」と。
4/8には
「我々は天使ではなく人間。間違えることもある。」
言われてみれば、一理あります。
であるならば、テドロス事務局長は間違えを認めたということになります。
ここまで時系列を追ってみてきて、
昨日4/27のテドロス事務局長の発言を今一度見てみましょう。
今一度、4/27 テドロス事務局長発言
・WHOは中国以外で確認された感染者が82人のみだった1/30に「国際的な公衆衛生上の緊急事態」を宣言し、警鐘を鳴らした。
・世界はあの時、注意深く耳を貸すべきだった。あの時、各国はあらゆる公衆衛生上の措置を講じることができた。
・皆さんも確認してみるといい。これに従った国の状況は他の国より良い。
・拒否するか受け入れるかはその国次第だ。各国はそれぞれ責任がある。
あれれ? 注意深く耳を貸す? 聞き間違いでしょうか・・・
テドロス事務局長の発言に注意深く耳を貸せば貸すほど、1/30~2/28の期間は公衆衛生上の措置が緩くなってしまいませんか?
更に、前述のとおり4/8には「天使じゃなくて人間だから間違えることもある」と一度は間違えを認めたのではありませんか?
それなのに、その後に
拒否するか受け入れるかはその国次第だ。各国はそれぞれ責任がある。
という発言をするのはおかしくありませんか?
「WHOに責任はなく、拒否した国が悪い」と言っているかのようです。
台湾は、1/31のテドロス発言を無視、2/7に入国(入境)禁止
ちなみに、テドロス事務局長から名指しで抗議を受けた台湾の対応を見てみましょう。
2/4に台湾が発表しています。
「2/7より、14日以内に中国に入国あるいは居住した外国籍者に対して入境を禁止」とのこと。
(台湾が入境とは言うわけがないので、引用先に、書かれてあるだけのこと。)
1/31にWHOから「渡航や貿易を不必要に妨げる措置をすべきではない」と言われたことを完全に無視しているかのようです。
テドロス事務局長は
「拒否するか受け入れるかはその国次第だ。各国はそれぞれ責任がある。」と言っていますが、拒否した台湾は頑張っています。
なお、台湾は1/21、発表しています。
「仕事で中国湖北省武漢市に滞在していた50代の台湾人女性で,20日に武漢市から台湾に戻った際,発熱,咳,息切れ等の症状があり,空港から直ちに病院に隔離され,治療を受けている」とのこと。
1/21に初症例発表 → 2/7に入国(入境?)禁止 です。
素早い動きです。
まとめ
日本人は、歴史は積み重なるものだと思っていますが、書き換えるものだと思っている国(=国のトップ)があります。
テドロス事務局長も歴史は書き換えられると思っているかの様です。
こんな短期間の発言でも書き換えてしまうのですから。
ところで
「人間には良い人と悪い人がいるのではない。同じ人の中に良い部分と悪い部分がある。」とは、塩野七生氏の〇〇物語の言葉だったかしら?
テドロス事務局長の悪い部分が目についてしまっただけなのかもしれません。
それでは、また。