九龍ジェネリックGeorgiaの湯|diary:2024-06-22
スーパーで買い物していたら唸ってしまった、九龍ジェネリックロマンスのグッズだと!しかも酔狂なことにおまけでとって行けのタイプだ!ほへー
缶コーヒーのジョージアを4つ買うミッションをこなせば手に入るときたものだ。90年代一世を風靡したボトルキャップの旋風はどこへやら、飲み物のおまけなどついぞ見られなくなったこのご時世になかなかの破格である。ミニクリアファイルくらいならわかるが、ポーチとは。厚みのあるケミカルな布にジッパーがついた便利なものが、コーヒー買ったら手に入るとは!
うむ、実にダサくて良い!なんだこの、ジョージア・イエローとでも言いたげな下品な黄色は。九龍ジェネリックロマンスで全く使われなさそうな色だ。「九ジェネロマ」のカバーと言ったら白地に青、緑、紫あたりの寒色系を基調とした鯨井の立ち絵と決まっているから、この色の取り合わせはある意味貴重だね。昔九龍城の写真集を買ったのだが、内容は黄土の土壁に囲まれた、土埃まみれの暮らしを切り取るような写真が多かった。無計画な増築で生まれたというあの密度感の幻想は、中まで広がっているかというとそうでもなく大味で淡白であったから、ちょっと幻滅したのだった。これはその苦い思い出の、あの写真に移った土壁を思い起こすような黄色だね。ヤングジャンプ45周年のロゴもいいねー、利用意欲をそぐ!
そんなことを思って缶コーヒーを飲んでいたら
なんてこった、間違ってBOSSの半ダースパックを買ってしまっていた!奇特な企画だと感心しおまけをありがたがったは良いが、あろうことか競合製品を買ってしまっていたのだ!こんな恩を仇で返す消費行動あるか?そしてこれでは窃盗である。
くそー買いたくもない缶コーヒー4本、帳尻合わせるためにまた買いに行かねばならなくなった。そうだ九ジェネロマもしばらく追ってないから新刊が出ているに違いない、本屋にも寄ってやろう。
この日は朝から街を徘徊して立ち寄った本屋でpanpanya「二匹目の金魚」を買ってもいたので、2回目の本屋だ。panpanyaの短編における「今まで気付かずにいたルールが浮き彫りになることによって世界の見方が変容する」みたいなパターンと今の自分の境遇「知らずに破ってしまった秩序の帳尻合わせのために街を彷徨う」感じにはちょっとシンクロを感じる。私は今、あの主人公の片眉の女の子だ。
この短編集の中では特に、リアカーを押しつけられたことで一方通行や車両侵入禁止に阻まれて彷徨う「知恵」がよかったですね。
さて本屋で9ジェネロマ(九龍ジェネリックロマンス9巻)を買って、スーパーの常温の缶飲料コーナーでリベンジ…と思ったらジョージアがない!確かにこのおまけのポーチは買った時と同じくぶら下がっているのに、その近辺、探せど探せどBOSSとWANDAしか見当たらない。なんてことであろうか、悪夢だ。私の罪は一生拭えないのだ、この枷を背負って生きていくのだ…
と諦めかけていたら、やっとかろうじて片隅にバラ売りのエメラルドマウンテンを発見。免罪!この広い棚で、扱われてるのはこの一種類だけか。誤購入も致し方なし、むべなるかなであったろう。逆によくおまけが支給されたものだ。
家に帰ってコーヒーを消化しつつ9巻を読む。相変わらず進んでいるのか進んでいないのかという感じだが、それで良い。九龍の謎、ジェネリックテラ、ジルコニア、その辺りを綺麗にまとめて完結させて欲しいとは思わない、むしろ気が済むまで引き伸ばしてくれ。ノースリーブチャイナの鯨井を拝むための舞台装置、それで満足だ。あとグェンね。眉月先生の、ゲイとは言えないけど明らかヘテロじゃない男、大体かっこいいんだよな〜。
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