AndroidのカスタムROMに触れる場合のお話
こんなポストがありました。
確かにあるあるだなーと思ったので軽く解説入れておくかと思いました。
Androidであればあらゆる機種にROMがあると思っている
強いて言うなら「△」です。
原則的にAndroidのカスタムROMはその機種向けにビルドをした物がないと使う事はできません。一応ですが、今はGSIという存在があるのでカスタムROMがなくても対応していればそれで補う事はできますが、その機種向けに最適化されているかと言うとそうでもありません。
勝手にROMは生えてくると思ってる
カスタムROMはその機種向けにビルドされないとリリースされません。
XDAを見てもTWRPはあるけどROMはないというパターンも存在します。自分でROMをビルドするか先ほどのGSIに対応していれば一応は…
ROM焼き目当てに日本メーカーを買う
残念ですが、日本のメーカーの機種は基本的にROM焼きはやれません。
ROM焼きに必要となるブートローダーアンロックがやれないように塞がれているパターンが殆どです。日本国内向けのXperiaやGalaxyもブートローダーアンロックの機能は封じられています。(非公式にアンロックは可)
日本国内で販売されている物でROM焼きがやれるのは本当に奇跡と思って良いでしょう。
未だに脆弱性を突いてrootを取る事が主流と思っている
脆弱性の方法は過去の産物です。
仮に脆弱性を使ったrootの取得はやれたとしても一時rootがやれるかどうかです。Kingrootなどのツールは、/systemにSuperuserのアプリをインストールさせるため、Androidの起動がしなくなります。バージョン4.4以降のAndroidは改ざん防止の「DM-Verity」という機能が入っており、現在のrootは/systemに依存をしないMagisk、KernelSUを使うパターンが主流です。それらもブートローダーアンロックが必須になっています。
永遠にアップデートができると思っている
ROMの開発が停止したらアップデートは途切れます。
機種の限界の都合もあるので石橋を叩いている感は存在します。非公式のビルドの場合は更に更新が止まる可能性は高いです。
バージョンが上がると性能も上がると思っている
機種のSoCは古いままなのでそこら辺は左右されやすいです。
最適化されているなら変わる場合は一応あります。GSIはなんとも言えないので期待しちゃいけません。つまり紙一重なのです。
純正から動かなくなる機能なんてないと思っている
これも左右はされる感じです。
ROMによっては、純正の機能が移植されているパターンとされていないパターンに分れています。一応Magiskモジュールで失った物を戻す事はやれなくはないです。一応。
話は逸れますが、メーカーによってブートローダーアンロックをする事で機能を失う事があったりします。
root化してリロックする (カスタムカーネル、ROMも含む)
これは非常に危険です。絶対にやってはいけません。
MagiskやKernelSU、カスタムカーネル、カスタムROMのままでリロックをすると改ざんをした環境と見なされてしまい起動しなくなります。リロックは完全に通常の状態に戻した状態でやってください。
カスタムROMの導入にroot化が必須条件になっている
これも過去の話になっていきます。
過去にリリースされていた国内向けのXperiaと言った例外では必須でしたがあくまでroot化はオプションであり、通常のパターンではブートローダーアンロックからのROM焼きになります。カスタムROMの環境でもroot化は任意であり、しなければ非rootの環境で使う事もできます。
まとめ
脆弱性のツールでroot化は過去の話
現在はブートローダーアンロックがやれないと基本的に色々やれない
犠牲になる物はある
元に戻さないでリロックすると確実に死ぬ
ブートローダーアンロックがやれる物は限られている
過去の話に捕らわれない、最新の情報を学べ
そんな感じです。
基本的に色々やるならブートローダーアンロックがやれるのかどうかを調べてからやりましょう。個人的にはXiaomi、OnePlus、Nothing、Sony (国内モデルはqUnlock Tool必須な場合あり)、Samsung (国内モデルはClickToolProが対応していれば) でしょうかねぇ…
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