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仕事ではヨーロッパ/欧州との時差にどうやって対応する?
ルクセンブルクで海外とのやりとりをしていると、特にテレカンにおいて各国との時差を感じます。
ルクセンブルクはフランスやイタリアと同じ時間帯で、日本との時差は冬時間で8時間、夏時間で7時間ほどルクセンブルクの方が遅れています。
対応可能な時間をきっちり伝える
冬時間だと、ルクセンブルク時間の朝8時が日本の16時にあたるので、日本とテレカンをしたりその日のうちにEメールに返信しようと思うと、最低でもその時間くらいからは仕事を開始する必要があります(ちなみに2022年5月現在はルクセンブルクの夏時間なので時差は7時間、ルクセンブルク時間の朝9時が日本の16時です)。
日本側からすると、勤務時間がそろそろ終了する頃だったり、子育て中で保育園のお迎えがある人はそろそろ退勤したい時間だったりするので、テレカンが長引いたり、急ぎの質問メールが飛んでくるとひやひやするという人もいるでしょう。
その場合は自分の対応可能な時間をあらかじめきっちり伝えるのもポイントかな、と思います。
家庭の事情などでオフィスを時間きっちりに退勤しないといけないといったことに、ルクセンブルクをはじめ、ヨーロッパの人たちは寛大な印象があります。寛大、というか従業員の当然の権利だとか、許されて然るべき、といった感じです。
私もルクセンブルクや他の西欧諸国の人達から、一般的な業務時間内でも、年老いた親を病院に連れていかないといけないからこの時間までしか空いていない、とか子供の行事があるからこの日は会議はだめだ、と言われることが頻繁にあります。男女年齢ポジション関係なくです。すでに数十億円の売上を上げているスタートアップの社長が赤ちゃんの面倒を見ながらテレカンに参加していて、赤ちゃんが泣くたびにちょっと失礼、といって様子を見にいったりとか…(誰も、奥さんはどうしたんだ!とかそういうことを言いません。皆さん多岐に渡る事情があるでしょうし)。
その代わり、これは業界によっても違うかと思いますが、管理職の人やコンサルタント職の人は家庭の用事などが終わった夜の時間に仕事をしていることがとても多いようです(メールが返ってくることでも分かります)。定時できっちり仕事を終え、あとは完全にプライベートを楽しむ、という人がいる一方、仕事を熱心にしたい人は夜の時間(21時以降とか)を仕事のための勉強だったり、たまっているメールをじっくりと返すことに使っているようです。
日本の会社の方針にもよるので一概に言えませんが、もしフレックス制を導入しているような会社であれば、ヨーロッパ側にもあらかじめきっちり伝えることにより定時は死守して、夜の時間にリラックスしてできる範囲で仕事をする、というのもよいかもしれませんね。
時差をうまく利用する
また、時差をうまく利用した仕事の仕方もあります。日本の15時とか16時から定時ギリギリまでテレカンをして、議事録(minutes)の作成はヨーロッパ側に頼むという方法などです。相手が理解していないことが多くて質問が来まくる場合…などは悪夢ですが、そうではないある程度こなれた人の場合、議事録の作成をお願いして、簡易的な検討や質問点などをまとめてメールで送ってもらう、というのはありです。日本時間の21時頃だったり、次の日の朝までにはあがってきているということもあるでしょう。
繁忙期などはお互い便利なこともあります。ルクセンブルク時間で23、24時まで仕事をしていた場合は日本ですぐ朝になるので仕事を引き継いでもらったりすることもありますし、逆に日本が繁忙期で深夜までヨーロッパにいろんな質問をしたいという場合も、ルクセンブルク時間で夕方の5時、6時まで対応すればカバーできたりします。
このように、時差により制約があるようで、それをうまく活かせば、効率よく仕事をすることができます。
リモートワークが普及してきたこともあり、仕事の仕方や対応時間は企業や個人によっても大きく異なってくるので、最初に一緒に仕事を始めるときに、しっかり話し合っておくと良いでしょう。
リーニャ(上田怜奈)
ルクセンブルク法人さくらリンケージインターナショナル CEO・米国公認会計士(ワシントン州)
山口県生まれ。日本の政府機関で通訳/翻訳官としてキャリアをスタートし、外資系会計事務所の米国税務部門での勤務後、独立。2013年に企業語学研修および翻訳の事業、さくらランゲージインスティテュートを設立。大手企業や大学での研修を行う。2019年にルクセンブルク法人さくらリンケージインターナショナルを設立し、従来の語学研修、翻訳の事業に加え、企業の海外進出時のコンサルティングやマーケティング管理の業務を行う。
大阪外国語大学(現大阪大学)外国語学部卒業。
米イリノイ大学MBA課程在学中。
さくらリンケージインターナショナル会社HP:www.sakuralinkage.com
☆本記事は2022年5月17日に「習慣化プラットフォーム」株式会社 wizwe に掲載した記事を著者が再掲載したものです。
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