Re:
まるいきつねいろに焼きあがった土曜の朝を、ナイフでざくざくと切り込んで、そしたら呑み込まれたのはあなたの前にいる私のほう。部屋に散らかった齧りかけのいくつもの昨晩を、たまに思い立って、本音と嘘の段ボールに放り込んで明日の不燃ごみにと思うけれど、きれいに片付いたためしなんてそれはなくて。ああ、また山溜まりになったものたちに薄くラップをかけて、部屋の端に置いておくことしかできないでいる。置いているのか落ちているのかすら謎。せめて戸を開けたとき雪崩がおきないように、なのに、なんでか、いつだったか、齧りかけのままのいつかの昨晩を、私は瞬きの速度でまた繰り返していて、すかさず蝕まれて、膨張して摩擦して、迫りくる月になって、洗ったはずの週末のひだまりにRe: 、跳ね返ってくるんだ。
私は、どうか私にそれが気づかれないように、なんてことない顔して、ゆっくりと瞬きをして、ひとかけの月にバターをのせ今朝も口へ放り込みます。
どうか。