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麗奈
2024年8月24日 13:46
まるいきつねいろに焼きあがった土曜の朝を、ナイフでざくざくと切り込んで、そしたら呑み込まれたのはあなたの前にいる私のほう。部屋に散らかった齧りかけのいくつもの昨晩を、たまに思い立って、本音と嘘の段ボールに放り込んで明日の不燃ごみにと思うけれど、きれいに片付いたためしなんてそれはなくて。ああ、また山溜まりになったものたちに薄くラップをかけて、部屋の端に置いておくことしかできないでいる。置いているのか