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なつめれいなのマンガコラム~海外の日本マンガ事情

おはようございます。
LGBTQライターのなつめれいなです。

日本のマンガが、海外で人気があることをご存知の方も多いと思います。
そこで問題です。

海外における日本マンガの消費大国はどこでしょうか。

答えは……。
フランスです。

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2000年代後半には、海外での日本マンガの売上高が世界第三位になったという調査結果があります。

フランスでは、マンガに限らず日本文化が受け入れられており、柔道の競技人口(連盟登録者)はなんと日本の3倍以上です。

ここはマンガのコラムなので、話を戻しますね。

50年前のアニメがきっかけ

フランスで日本のアニメが放映されはじめたのは、なんと1970年代の終わり頃からです。

そのきっかけとなったのは、当時の子供達がこぞって見ていた伝説のテレビ番組「Récré A2(クラブ・ドロテ)」とのこと。司会者のドロテお姉さんは子供たちの憧れで、下校時間になると急いで帰ってその番組で放映されていた日本のアニメを見ていたという声を聞きます。

『UFOロボ グレンダイザー』や『宇宙海賊キャプテンハーロック』、『キャンディ・キャンディ』、『みつばちマーヤの冒険』、『ガッチャマン』などが紹介されていたそうです。

その後、『ドラゴンボール』シリーズや『美少女戦士セーラームーン』などが人気を博し、それらに影響を受けた世代がマンガの作者となり、日本風のマンガを描くようになりました。

マンガ人気の火付け役は『AKIRA』

日本マンガがフランスで人気になったきっかけは、大友克洋先生の『AKIRA』です。この作品は、最初にアニメ版が放映され、1990年に書籍版が刊行されました。

アニメと書籍では異なる部分もあったものの、その革新性が注目されて1990年末にフルカラー版が刊行され大ヒットを記録するほどの人気作でした。

『ドラゴンボール』などが翻訳出版

その後は、鳥山明先生の『ドラゴンボール』や『Dr.スランプ』、武内直子先生の『美少女戦士セーラームーン』など、日本でも多くの売上を記録したマンガが翻訳出版され、フランス人少年少女たちのハートをつかみました。

特に、『ドラゴンボール』は今でも上位に入るほどの人気作で、その売上部数はなんと3,000万部を超えているそうです。

フランスの書店にはマンガ専門店があり、日本の作品が大半を占めているとのこと。そこからも、日本マンガの人気がうかがえますね。

フランスのマンガ『バンド・デシネ』

フランスには『バンド・デシネ』(Bandes déssinées、略称:B.D.)があります。
一部はベルギーで刊行されたものもありますが、フランス語圏の国で作られた作品です。

日本では『タンタンの冒険』(Les Aventures de Tintin)や『スヌーフ』(Schtroumpf)が有名で、映画が公開されています。

世界的には、『ラッキー・ルーク』(Lucky Luke)や『アステリックス』(Astérix)が有名で、根強い人気のある作品です。

バンド・デシネの歴史は長く、世界ではアメリカン・コミック、日本のマンガと並んで、世界三大マンガ文化といわれています。

要注目のマンガ『ラディアン』

先に紹介した『タンタンの冒険』と同じくらい、日本でも有名なフランスのマンガといえば『ラディアン』(Radiant)でしょう。

トニー・ヴァレント先生が描いた作品で、フランスでは2013年に単行本が発売、現時点では11巻まで発売されています。日本では、ユーロマンガ合同会社と飛鳥新社を版元として2015年に翻訳出版され、現時点では13巻まで刊行中です。

日本マンガのテイストで描いた作品で、フランスでは「マンフラ」や「フランガ」などのように呼ばれています。

日本のマンガに影響を受けた世代がバンド・デシネ作家として活躍しており、ヒット作を描いています。その中には、まだ日本語訳されていない「フランガ」作品も数多くあるそうです。

本作はファンタジー作品で、ファノレスと呼ばれる、空中にいくつもの大陸や島がある世界を舞台としています。真島ヒロ先生の『FAIRY TAIL』などの作品が好きな人であれば、受け入れやすい作品でしょう。

実際、『アイシールド21』で知られる村田雄介先生や、真島ヒロ先生も推薦文を寄せているほどなので、日本で人気が出たのもうなずけるところ。

アニメも第1シリーズが2018年、第2シリーズは2019年にNHK(Eテレ)で放映されています。第3シリーズの放映も期待できそうですね。

最後に

世界各国で翻訳版が刊行されるなど、日本マンガは各国で大人気です。

翻訳版を集めるのも、このコロナ禍では大変だと思いますが、コロナが収まったら好きな作品の翻訳版をコレクションしてみるのはいかがでしょうか。

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