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152)真実を伝えるために会って話す約束をしちゃったけど大丈夫?

会う約束


浩司さん…私の意志を聞くってこと?
全てを話したうえで、それでも、浩司さんと一緒にいたいって言ったら、許せるの?!

私、そんな許されるようなこと、してない気がする!
許されるべき立場じゃない気がする!

もちろん…不倫関係なので、そもそも、何の拘束力もない。
浮気しようが、別れようが、個人の自由…というか、それを縛る法律は、何もない。

むしろ、法を犯した関係である以上、大騒ぎできるような問題でもない…。

だからね、許そうとか許されたいとか、そういう発想も、本来違うのかもしれないよね。

でも、私が今できることは、浩司くんへ、ちゃんと自分の口から説明すること。

彼の傷ついた気持ちを、間接的ではなく、私から直接聞くことで、少しでもクリアにして貰いたい。
モヤモヤした気持ち、震えるほどの衝撃だったと思うから…


――僕はもう仕事にならないから帰るね


浩司の気持ち、すごく良く分かる。
ある意味、よく出社できたなって思う。
私なら、ショックで寝込んじゃうレベルのものを見ちゃったんだもんね。
仕事、出来るわけないよね。
仕事が、手に付かないのは、当たり前だよね。


――じゃあ、私も早く会えるように頑張ります。本当にごめんなさい。でもね、正直言って、会うの怖い…

――いや、会って話した方がいいよ

――もう、私に触れるのも嫌でしょ?私も、会って話す方がいいのは分かってるんだけど…

――大好きだって言ってるでしょ

――うん…。だから余計につらいの。どこで会う?

――僕の家かな、やっぱり。話が話だけに…

――やっぱりそうかな…

――安心して。絶対に傷つけたりしないから

――私のこと、なんで嫌いにならないの?なんで、そんなに優しいの?いや…怒ってるとは思うけど…

――何度か言ったけど、僕は他の男と違って、レイナの美しさや聡明さに加えて、レイナの生き方を愛しているからだよ。


浩司くん…どういうことなの?
私、あなたのこと、裏切ったんだよ?
どうして、そんなことが言えるの?
裏切られたのに、なんで、まだ、私のことが好き…みたいなこと、言えるの?
そんなこと言われたら、期待しちゃうよ…また、元に戻れるのかなって、期待しちゃうよ…

彼の真意が見えなくて…
怖すぎる…
徐々に、体が震えてきた…

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