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【行政に声を届けよう】何はともあれパブリック・コメントを書いてみましょう!編
突然ですが、『パブリック・コメント』(略して パブコメ)をご存知でしょうか?
▼パブリック・コメントとは
国の行政機関は、政策を実施していくうえで、さまざまな政令や省令などを定めます。これら政令や省令等を決めようとする際に、あらかじめその案を公表し、広く国民の皆様から意見、情報を募集する手続が、パブリック・コメント制度(意見公募手続)です。
パブリックコメントは、国の行政機関が政令や省令等を定めようとする際に、事前に、広く一般から意見を募り、その意見を考慮することにより、行政運営の公正さの確保と透明性の向上を図り、国民の権利利益の保護に役立てることを目的としています。
(出所)E-Gov パブリック・コメント制度について
国や地方自治体が『法律や条例を決めたり市民生活に重大な影響を与えるような政策や計画を定める前に、公表するのでそれに対してみんなの意見を聞きます!』という制度です。
現在も様々なパブリック・コメントの募集がかかっております。
鹿児島県では3つ募集中です。(2022/10/29現在)
・鹿児島PR基本戦略(仮称)素案 (〜令和4年11月7日)
・第8期鹿児島県栽培漁業基本計画(案) (〜令和4年11月18日)
・鹿児島県公文書等管理条例(仮称)の骨子案 (〜令和4年11月21日)
鹿児島市では今後実施予定のものから過去の実施状況まで確認することができます。
以前このパブリック・コメント募集期間にあわせて【パブコメラボ】という『みんなで話をしながらコメントする内容を考えよう!』イベントを開催しました。
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その時に感じたことや、パブコメを書くにあたって気をつけたいこと、イベント開催方法について記事を書きます。
前半は『何はともあれパブリック・コメントを書いてみましょう!編』
・そもそもパブコメってなに? パブコメのあれこれ
・私が書いていいものなの? 読むとき書くときの心構え
・どうやってコメントするの? コメントするときのポイント
後半は『みんなで読んで・話して・書いてみる場の作り方 編』
・イベントのテンプレート
・進行の際の注意点
をお伝えします!
ここでお伝えするイベントの内容やカバー画像などはご自由にお使いいただけます。(どなたでもやってみてほしいー!)
パブコメラボという名前で良ければ名前もそのまま使ってもかまいません。一言連絡をいただけるととても喜びます〜
それでは早速!
『何はともあれパブリック・コメントを書いてみましょう!編』
そもそもパブコメってなに?
< パブコメのあれこれ >
こちらに関しては、この方のnoteがとてもわかりやすかったので、こっちみてください!笑
特にお伝えしたいところは、
『パブコメ募集段階では、会議や熟考を何度も重ねたことを書いてあるので、一個人の意見だけでは大元を変えるようなことは難しい』ということ。
え!じゃあ書く意味ないじゃん、、、
と思われるかもしれません。
でも、もともと入ってなかった文言が追加されることで対象が拡がったり、計画段階には組み込めなくても、具体的な戦略部分で参考になることも。
というのも、長期な計画になるほど具体的には書いてないことも多いのです。具体的な意見を出しても反映しにくく、根本的な転換はできない可能性が大きいです。計画では、大体の方向性を示し、毎年動きながらPCDAサイクルで改善していくもの。動いていないうちに具体を書きすぎると逆に縛られてしまって良くないという考えもあるからです。
とはいえ、書くなら少しでも反映されるようなコメントを書きたいですよね!
そのためには、下記がポイントです。
・意味ある文言の追加・変更
・重要なテーマが盛り込まれているのかチェック
⇒詳しい内容はぜひ先ほどの記事を読んでください!
パブリック・コメントー私の解釈ー
私は、パブリック・コメントは『指摘や粗探しではなく、共に未来を作る認識のすり合わせ』だと考えます。
根本的な方向性は変えにくいかもしれないけれど、どんな成果があって欲しいかお互いに考えを出し合ったり、なぜこの内容や文言になっているのか、数字の根拠はどこからきているのか質問したり。このようなコメントをすることで、結果的に私たちも行政側も理解度を高めることが期待できます。
計画をすべて理解した上でのコメントは難しいですが、自分が思ったことを一つでも書いてみることに意味があるのではないでしょうか。
私が書いていいものなの?
< 読むとき書くときの心構え >
「パブリック・コメント制度で行政が意見を求めている」と聞くとどんな印象があるでしょうか?
・どうせ書いたって何も変わらない
・前に書いたことがあるけど反映されなかった
・結局意見の数が欲しいんだろう。むしろ意見が来ない方がいいんじゃないか
・資料が、すごい量で読みきれない!どこを読んでいいか分からない
・全てを理解してないまま意見を言うのは申し訳ない
・コメント募集が開始してWEBサイトに上がっても、広報誌が自宅に届くタイミングではかなりタイトなスケジュールになってて書く暇ないよ!
・私が書いていいものなの?
えぇ、えぇ、分かります。
私もそう思う場面がありましたよ。
結論からお伝えすると、
『どなたでも書いてOK』
『なんでも書いてOK』
『質問や批判、指摘だけじゃなく共感も書こう』
『一言でも書いてみよう!』
です。
・どうせ書いたって何も変わらない
・前に書いたことがあるけど反映されなかった
反映されずとも、その後の事業計画で参考となることも!(反映されなくても失望せずに)
経験値は積んだほうがいいので、一言でも書いてみましょう。
・結局意見の数が欲しいんだろう。むしろ意見が来ない方がいいんじゃないか
意見が出るほど行政側の理解度を高めることにもなる!みなさんの声が集まることは、行政が動くことへの追い風となるんです。
・資料が、すごい量で読みきれない!どこを読んでいいか分からない
漏れなく書き込まれた資料なのでページ数が多いのです。何十ページとなるものも、、、!
全てを読まなくてもOK。概要版を用意しているところも多いのでそちらを先に読んでみましょう!
資料は担当課で用意していることが多いので時間が合えばもらいに行きましょう。
・全てを理解してないまま意見を言うのは申し訳ない
パブコメに言っていけないことは基本的にないので気にしない!
質問や意見も大事だが、共感したところもコメント可能(この取り組みが進むとこの点で嬉しい など)
反対意見や指摘が声として上がりがちだが、共感は「ニーズがある」として大事な意見となります。
・コメント募集が開始してWEBサイトに上がっても、広報誌が自宅に届くタイミングではかなりタイトなスケジュールになってて書く暇ないよ!
期間を長めに設定したりいろんな取り組みがありますが、今後の実施予定を上げているところもあります。みなさんの自治体のWebサイトをチェックしてみてください。
・私が書いていいものなの?
どなたでも書いていいんです。一言でも書いてみましょう!
どうやってコメントするの?
< コメントするときのポイント >
▼様式
様式は問わないところが多いです。
WordやPDFでコメント用紙をダウンロードすることも可能です。
自治体によってはWebフォームで項目ごとにコメントできるようところもあります。
▼コメント内容
・名前や年齢等
・どの部分に対する意見か(ページ数や項目)
・意見とその理由
先ほどと重複しますが
・基本何を書いてもOK
・共感も大事な意見
です!
その他、強いてあげるとしたら、、、
・情報の肉付けや、目標値の根拠など、計画の熟度を高めるコメントは、行政内部での理解度を高めることにもなる
・改善すべき点が明確に記載されているとなお良し
・コメントをしっかり踏まえてくれそうな 総合計画、総合戦略、各種基本計画などを狙いましょう!
・でも、経験は積んだ方がいいので、興味の持てたものに一言でもパブリックコメントを出してみましょう!
おわりに
以上、『何はともあれパブリック・コメントを書いてみましょう!編』
・そもそもパブコメってなに? パブコメのあれこれ
・私が書いていいものなの? 読むとき書くときの心構え
・どうやってコメントするの? コメントするときのポイント
をお伝えしました。
計画全てを読んで、全てにコメントをするには、お金と心と体に余裕がないとできないと思います。
ただ、パブリック・コメントは『指摘や粗探しではなく、共に未来を作る認識のすり合わせ』なので、一言でもいいので自分の声を届けてみてほしいです。
何はともあれパブリック・コメントを書いてみましょう!!!
後半は『みんなで読んで話して書いてみる場の作り方 編』です。
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