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中学校での通級は

長男は小学六年生、小学校の通級も卒業となります。
中学校はどうなるんだろう、通級はあるんだろうか、と尋ねてみたところ、ちゃんと通級は申請すればできるだろう、とのこと。

ただし、別の中学校で。

そっかー別の学区の中学校かぁ……って、どうやって通うのか。
週に一度、別の学区にある中学校へ一時間だけ通うのは、どうすればいいのだろう。
今の小学校は、ありがたいことに通っている小学校に通級があり、そこへは他校からも通っている生徒もいる。
その場合は、ほぼ車で来ているそうだ。

なら、私が週に一度、長男を送り迎えしないといけないのか。
恥ずかしながら、私はペーパードライバー。
車で通うなら、まずペーパー講習を受けなければならない。
あと、自家用車は一台しかないから、追加で買わなければならない。

ならばお得意の公共交通機関だ! と調べると、まず駅まで出て、そこからバスを使うのだという。

最後の手段、徒歩か自転車だ! と場所を調べると、中学校から徒歩30分のところ。
自宅から中学校まで、徒歩20分。
合計50分。そんなに歩けますかね、私の体。

小学校の通級の先生によれば、毎回付き添う必要はなく、本人だけが自転車で通えばいいとのこと。
ああ、よかったと胸をなでおろしたのもつかの間。

道を覚えるまでは、一緒に行く必要がある。
つまり、公共交通機関は却下。道が覚えられないから。
となると、車か自転車か徒歩。

選択肢は以下の通り。

1.ペーパー講習と軽自動車の購入(お金が必要)
2.ご機嫌サイクリング(気力と体力が必要)
3.通級自体を諦める(長男の根性が必要)

悩みに悩んで、2を選ぶことにしました。
気力と体力をつけよう! なるべく!!

□ □ □ □ □

結論は出たとして、ここからは単なる愚痴というか呟きなのですけれど。
長男が自閉症だというのは、本当に面倒くさいな、と改めて思いました。
特性だから仕方ない、あとは付き合い方を考えるだけです。
それでも、今回の件で思い知らされたのは「面倒くさい」でした。

通常級でいいなら、このような思考は繰り出されなくて良いのです。
友達はできるかしら、勉強について行けるかしら、どんなクラブに入るのかしら、高校受験はするのかしら……と、今まで自分が辿ってきた悩みや問題を思い返せばいいだけなのです。
そこへ、ぽん、と自分が経験していない問題が現れました。

自閉症による、通級指導教室への必要性です。

必要なのは分かっています。
すぐに自分を苛める長男には、心のよりどころは多ければ多いほどいい。
此処がダメでもあそこがある、と思えることで、心のざわつきをある程度抑えることができます。
それは結果として、自分を苛める必要がなくなるという事であり、苛めることによる心身への傷害を防ぐことができるという事です。

長男のためには、必要なことでしょう。
そしてきっと、私のためにも必要なことでしょう。

でも、その必要なことが面倒くさいったらありゃしない。

もちろん、長男が自閉症だからこそ得られたものもあります。
通級教室の存在、発達障害を助ける薬のこと、手助けをしてくれる機関、本当に当たり前のように存在する発達障害の子ども達。

今の教育機関がよくないだとか、対処が云々とか、そういうのではなく、ただただ別の中学校に通うのが「面倒くさい」のです。

同じ中学校内でなら、喜んで「通級お願いします!」と即答したでしょう。
別の学区だからこそ、躊躇してしまいました。
ただ、それだけなのです。

年に数回、私もその中学校に通うことになるでしょう。
個人懇談や、面談、はたまた通級時のトラブルなどで、きっと行くことになります。
その事も正直「面倒くさい」です。

子どものためなんだから、それくらい頑張りなさい、と思われるでしょう。
それくらいならやればいいじゃない、とも。

その「それくらい」は、子どもが自閉症でなければ発生しないことです。

私は面倒くさがりです。できる限りはやる、をスタンスにしています。
その「できる限り」というのは「私の心身が疲れない限り」です。
心身が疲労すると、ある日ぽっきりと折れることが目に見えています。

ぽっきりと折れて、いろんなことがどうでもよくなって、すべてを投げ出してしまいそうな自分が、一番怖いのです。

だから、今回の進学に関する通級については、悩みました。
全てを投げ出さずにいられるか、自分ができることなのか、判断するのに時間がかかりました。

なんとか、できそうだと思ったので、お願いすることにしました。
するしかない、とも思ったのですが、ここは軽く「できそうだ」と思うことにします。
心折れないために。

ひとまず、春休みに長男とウオーキングかサイクリングを計画することにします。
きっと途中休憩をはさむでしょうから、休憩場所の目星をつけておかなければ。

美味しいものがあるところだと、いいなぁ。

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