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#001 「国際教養」ってなにを勉強するのか教えて! アンケート結果を公開します

7月11日(土)に開催したキャリアトークのアンケート結果がまとまりました。ゲストのみなさんにも寄せられた質問に答えてもらいましたので、公開していきたいと思います。(会の内容については以下のリンクからご覧ください)

申込者・参加者の属性

今回の申し込みは、総数100名と予想を大きく上回りました。正直事務局としては50名も参加していただければ、と思っていたので2倍の人数の申し込みに素直に驚きました。割合としては保護者の方が一番多かったのですが、実際にはお子さんと一緒に参加されている方もいらっしゃいました。それでも保護者の方の参加が多いのは嬉しいことです。中高生の進路決定には保護者の方の考え方が大きく反映されますので、保護者の方が色々と学ぼうとしてくださる姿勢には本当に感謝しかありません。

申込者属性

実際の参加者は多い時で80名ほど、安定して参加されていたのは70名前後でした。アンケートの回答は52名、内訳は以下の通りです。やはり保護者の方が一番多い結果になりました。今後、どうしたら中高生に参加してもらえるようになるか、実施の時間帯やタイミング、方法などについて検討していきたいと思います。

アンケート回答者属性

満足度調査

満足度調査(5点満点) (1)

「イベント全体の満足度」「聞きたいことが聞けたか」共に好意回答(5・4点)が8割を超えていますが、「聞きたいことが聞けたか」という問いについては9割を超えていない点に注目。このオンラインイベントは「生徒が聞きたい話を提供する」ことが目標なので、もっと中高生の意見を取り入れられるようなイベントにするためにはどうすればいいのかを中高生本人にも聞きながら改善を図りたいと思います。

寄せられた全ての質問と回答(回答は3名の内容をまとめて掲載しています)

海外留学の際に、日本の高校や大学は留年等しましたか?

高校での留学では留年せず現地の高校の単位を日本の高校で認めてもらいました。大学での留学では、交換留学制度を利用することで海外大学で取得した単位を日本の大学の単位に互換できるようになっていて、4年間での卒業が可能です。ただし、留学するタイミングによっては5年間になるケースもあるかと思います。(この他、私費留学の場合には、日本の大学へ学費を払うか休学を申請し、海外の大学や語学学校に通います)

一番オススメのアウトプットを教えてください。

3人それぞれ面白いアイディアを教えてくれました!

「一人で勉強しようとしない」ということです。英語に絞ってお答えすると、読みや書きは、単語も文法も、ある程度、教科書と向き合って勉強する時間も大切ですが、それよりも、そこで得た知識を使ってコミュニケーションをとれるか、ということが大事になります。ですので、怖がらずに自分の得た知識を使う機会をどんどん作りましょう。
留学中は、英語を使わないことはないと思います。しかし、成長を最大限にするためには、「英語を使う必要がない場合でも英語使う」という心持ちが大切です。自分が黙っていても、限られた時間は過ぎていきますが、そういった場面では是非一歩踏み出して、発言してみてください。そういった少しずつの努力によって、自分のスキル向上に加えて、より良い人間関係を構築することができます。

自分が好きなアウトプット方法を見つけるのが一番だと思います!人と話すのが好きならば、仲の良い友人たちと作った勉強会などで情報を共有したり、家族と食事の場などで話したりしたらいいと思います。また、書くのが好きならば、ブログなどに書き留めるのも有効だと思います。

英語に関して言うと、1番のアウトプットは使うことだと思います。高校では特に英語を文法や読解を通して勉強することが多いと思うのですが、英語は言語なので実際にだれかとの会話の中で使って初めて身につくようになるものです。今はオンラインを通して世界中の人と繋がれるので、そのような機会を活かし積極的に英語をコミュニケーションツールとして使うことができると思います。

日本のことを知るにはどんな事をしたらいいと思いますか?

きっともう日本を知るための準備はできていて、例えば高校の授業で習っている科目(国語、政治経済、日本史など)をきちんと勉強すること、伝統文化・芸能に触れること、本を読んでみること(例えば『武士道』『万葉集歌』『菊と刀〜日本文化の型』など)、その他にもインターネットで検索するとたくさん学ぶチャンスが溢れていると思います。

面白いのは、日本で生まれ育っていない人に日本や日本人の印象を聞いたりディスカッションしたりすることです。日本や日本人が外からどのようにみられていたり評価されているのかを知ることで、当たり前だと思っていて気にも留めていなかった「日本」がみえてくることもあります。機会があれば外に出ると色んな不便や危険を感じる機会が多く、日本の安全さや便利さが当たり前でないことに気づけるのですが、今はそれが難しいので、海外で働いている、もしくは働いていた日本人に、日本人らしさが役立った経験、客観的に見た日本の素晴らしい点、日本の劣っている点等を聞いてみると、経験に基づいた回答が得られるかもしれません。このような機会は今、オンラインにたくさんありますよ。

英語が苦手なのですが話せるようになりたいです。どのようなことをしたらいいでしょうか。

英語を話せるようになる為には、話せないなりにも知っている言葉を使って話そうとすることが一番大切です。間違えることを恐れず、英語を話す機会を見つけたら飛び込んでいきましょう。学校にいる外国人の先生に思い切って「練習に付き合ってください!」とお願いしてみてはどうでしょう。毎日ではなくても週に2・3回トピックを決めて、先生とお話しする機会を作ると、英語を話す習慣もつき、英語で物事を考える習慣もつきます。

また苦手、と思っているけど、「どんなところが苦手ですか?」と聞かれるとうまく答えられない人は、案外苦手意識を持っているだけかもしれません。ですからたくさん話す練習ができるといいですね。相手がいるのが一番いいと思うので、オンラインで話す練習をするのも良いと思いますし、もしそれがハードル高すぎる!ということであれば、まずは独り言で英語で話す習慣をつけるのはいいかがでしょうか。例えばぶつぶつお風呂の中で今日一日あったことを英語で話してみるだとか笑!

海外で日本人としての誇り、自覚をどういったときに感じましたか?またどのような日本の魅力を再確認できましたか?

海外に出たことで、日本のモノづくりのクオリティーの高さを再認識しました。アメリカの文房具屋さんにいくと、それぞれのコーナーにはせいぜい3種類くらいづつの商品しかありませんが、日本の文房具屋さんには数え切れないほどの種類の文房具が並べられており、一つ一つが一人一人の悩みに応えた商品になっております。(例えば、左利き用のペン、芯が折れにくいペン、ま消しかすが集まる消しゴム、粘着力の強い付箋...)これは、人の悩みに気づく力、そしてそれを形にする力(技術)の両方を兼ね備えている日本だからこそ実現できることであり、この点では日本は世界一なのではないかと、私は考えております。

日本人としての自覚は日本人として意見を聞かれる時に感じました。授業中でも友人との会話中でも、「日本ではどう?」「日本人はどう思っているの?」と聞かれることもあります。日本について誉められたり逆に批判されたりすることもあり、どちらの場合でもハッと気づかされますし、考えさせられます。

日本人としての誇りは、日本の文化(祭りやアニメ)などが海外でも多くの人に親しまれているを目の当たりにしたときに感じることが多かったです。ワシントンDCでは、春に桜まつりのようなものがあり、そこで日本の文化が外国の地で多くの人々に親しまれているのを見たときに、文化的美しさや先人の方々の努力のおかげで、今があるのだなと感じました。 

海外の長期滞在を終え、日本に帰ってきたとき、海外とのギャップを感じましたか?

歴史も言語も地形も違うから沢山有りますよね。政治や教育など大きな枠組みの違いも、また普段の生活の中では、電車や公共マナーの違いなどが、留学先と大きく違うことあり生活のリズムのギャップなどを感じました。学生の積極性の違いや大学の授業での課題量の違いなどもありましたね。

就職活動では、日本では一斉採用が多くの企業で用いられていて「相手に気に入られる為の就職活動」をしなくてはならないことがあります。海外では、国によっても異なりますが、学生の持つスキルに焦点を当てて、インターンシップの延長で採用活動が始まるところもあります。

これから海外に関わる仕事をする上で、日本人としてどのような強みを生かしていけると思いますか?

思いやりの心、きめ細かく丁寧な仕事の質・平和への思いの強さ、チームワークに重きを置く点、謙虚さ、慎重さなど、色々とあげることはできます。ただ、全ての点において良し悪しがあると思います。ですので、強みであり弱みでもある、ということをよく理解して、また自分たちだけでなく海外の人たちの強みと弱みを理解して、海外と関わっていきたいですね。

お勧め英語関係アプリがあれば教えてください。

TED Talkはオススメですが、海外のニュース系アプリやPodcastもお気に入りのエピソードを見つけて聞いています。Google Newsは設定を英語にすることで、世界中のメジャーなメディアをまとめて英語で読むことができます。またNetflixなどのストリーミングアプリなども、英語で見ることで英語の勉強につながってくると思います。手軽に楽しめるので、ぜひ自分の好きなコンテンツを探して楽しんでください。

プレゼンテーション能力は実践あるのみですか?

確かに実践すれば上達するとは思いますが、ちゃんと伝えたい内容が伝わっているか、フィードバックをもらうことが大切だと思います。またそのプレゼンで何を伝えたいかを一言で自分が言えるか、つまり頭の中でプレゼンの趣旨がまとまっているか、ということが大切だと思います。
英語で友だちと社会情勢や社会問題などについて話すことでも、プレゼンテーション能力の上達につながると思います。自分の意見を英語言うのを普段から習慣づけることによって、プレゼンテーションの時にも緊張せずに話せるようになると思います。

高校留学でいちばん辛かったことは?どう乗り越えましたか?

留学初期の友達があまりいない時期が一番辛かったです。これまで周りに友だちがいた状態から、知り合いがおらず、かつ、英語しか通じない環境に飛び込むこともあって、友だちができにくかった記憶があります。でも、サッカーがすきだったこともあり、休み時間に校庭でサッカーに混ぜてもらうことで、だんだんと友達が増えていきました。高校では、留学生が比較的少ないこともあり、現地の生徒が自分に興味を持ってくれるので、積極的になればなるほど友だちは増えていくのではと思います。

英語ないし外国語関連の資格を取るとしたらどんな資格がいいでしょうか。

その資格を何に生かしたいかによると思います。例えば、海外の大学に進学したい、留学したい、ということであれば、TOEFL ibtやIELTSなどが必要になります。語学の資格取得は、しっかりとした目標を持って挑まないとなかなかハードルが高いですが、逆に目標があれば、そこへ向かう原動力になると思います。頑張ってください。

まとめ

今回は「国際教養」という今人気の分野にスポットを当てて開催したキャリアトークでしたが、まだまだゲストも話し足りないし参加してくださった皆さんも聞きたい、という感じでした。事務局ももっとスムーズにかつインタラクティブに会を進められるように研究していきます。

次回は8月7日(金)19:30〜21:00(延長の可能性あり)で、工学部くくりで実施予定です。ぜひまたご参加ください。


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