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今日、わたしの庭で起きたこと

昨日、お友達と横浜駅で会って、ちょっとリッチなイタリアンを食べてきた。文句なく美味しく、会話も弾み、最高の時間だったが、自分のお財布から支払いをするとき、お金の不安に駆られた。私は6月までの有給休暇を終えたら、無収入になる予定なのだ。

日付が変わり本日、わたしの庭で起きたことがちょっと革命的だった。

自宅の庭を開放して、旦那さんの会社の仲間が集まった。何をするでもなく、焚火したり、芋を焼いたり、思いつきで余っていた端材を使って椅子を作る人もいた。

犬をなぜている人、焚火を管理する人、土を掘る人、室内でゲームする人、これから観に行く映画を調べている人、思い思いに過ごした。焚火を囲むエリアがコミュニケーションの中心地になって、大人も子供も関係なく、ゆる~く盛り上がった。

私も家主のくせに特におもてなしをする気がなく、疲れたからと室内でぼーっとしたり、人の話を聞いてのんきに笑ったりしていた。

「食べたいもの、飲みたいものがある人は各自持ってきてください」というかけ声のもと、持ち寄った食べ物やコーヒー豆、自宅にあった材料でスープを作ったりして、みんなで楽しんだ。持ち寄られたものは、ちょっと特別なスナック菓子、鎌倉の定番・小川軒のレーズンウィッチ、良い感じのビール、コーヒー豆、横須賀のジャム、オーガニックのトマトピューレ、にんにくというラインナップ。みなさん最高じゃねーか。どうもありがとうございます。

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仕事を辞めて、もうどこかに再就職するつもりもなく、しばらく立ち上げたばかりのプロジェクト「HELP!」 をやってみようと目論んでいるわけだが、5・6月はお試し期間としてお代を頂かないつもりなので、いかんせん収入に関してはまだあまり見えてこない。見えてこないと漠然とした不安だけが残るのだが、今まさにそんな状態でいる。

去年の収入に対する税金を払っていかなきゃいけないこととか、やっぱりそれなりに誘ってもらったら外食もしたいとか、これまで会社員としての安定した収入による様々なお金への懸念や贅沢グセは、急に無くなるわけじゃない。

そりゃ坂口恭平みたいにサバイバルしてみたいけれど、まだまだこの生活を始めたばかりだし、女に生まれたため身なりもそれなりにちゃんとしたい。ただでさえBBAの入り口に足を突っ込んでいるのだから、せめて基礎化粧品だけは良いもの使いたいだとか、色んな欲が駆け巡る。

でもふと思った。今日来てくれた人たちと庭で過ごしたことで。

もしかすると食いっぱぐれることは無いかもしれない。庭に人が来てくれて、みんな、ナイスな食糧を持ってきてくれるではないか。

この、人の家に行くときに何か食糧を持っていく文化って、まだこんなに資本主義が進んでいなかった頃の、物々交換の名残なのだろうか。めちゃくちゃスバラシイ文化だと思う。それも持っていくものは何だってアリなのが面白い。

駅前で買ったものを持っていくのも良いし、うちに余ってた野菜や米、なんなら調味料とかでも良い。実際、今日にんにくとトマトピューレをもらって嬉しかった。絶対に使うからだ。以前は味噌を持ってきてくれた人もいたっけか。

持ってくるものが無い人、お金が無い人はうちの庭造りを手伝ってくれるのもありがたいし、気が向かないなら焚火前でたそがれていてくれても勿論良い。要は何でも良いし何でも楽しめる。庭に人を集めるのは、そんな気持ちにさせてくれる。

今夜の夕食は今日頂いた材料で作ったおかずと、頂いたビールで大満足だった。明日の朝はいただいたジャムで朝ごはんだ!とても美味しくてとても幸せ。それにみんなも「楽しかった!」と笑顔で帰って行ったんだから、本当に言うこと無し。

それに今日、庭でもうひとつ生まれた流れがあった。焚火の前で、みなリラックスした状態で出る会話は自然なものばかりで、ひとりの女の子が、私のHELP!プロジェクトに依頼をしてくれて、今度似合う服を一緒に探しに行くことになった。なんてことだ!

今日私の庭でおきたことは、立派な経済の流れだった。前述した私のメンター坂口恭平氏が「お金の学校」で、自分自身が経済であることを自覚せよ、的なことを言っていた意味がものすごく良くわかる。庭の焚火、リラックスしたときに出てくる言葉や気持ちの流れ、そしてそれが仕事に繋がる。まさに「お金の学校」に書いてあったことそのままだった。

食いっぱぐれるどころか、何とかなるような気がしてきた。いや、色んなことが変わっていくような気すらしている。ひとりきりでグルグル考えるくらいなら、庭でみんなで遊べば良い。

何かが始まろうとしている。もしかするとうちの庭は、すごい場所になるかもしれない!


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わたべ れいこ / パーソナル キュレーター
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