市議会議員って何する人?(9歳からの主権者学習)
長男9歳、世の中の仕組みがわかってくる年頃に入り、本当にやりとりがおもしろい。
今日は、近付いてきた統一地方選の話から、政治と選挙について。
議員って?何する人?
私「国のことを決めている人って誰だと思う?」
長男「総理大臣!」
私「じゃあ、市のことを決めている人は?」
長男「知らない」
私「そうか。それはね、市長って言うんだよ」
長男「市長。あぁ!ポケモンの映画にも出てきてた!」
私「そうそう。それそれ。」
長男「児童館の館長みたいな?」
私「そうそう。その市長がみんなが幸せに暮らせる街をつくるには、どうしたらいいかな?」
長男「ピンポーンって、みんなのおうちに行って、どうしたらいいか、意見を聞いていけばいいんじゃない?」
私「それいいね!でも、さすがに全員の意見を聞くのは…」
長男「何年もかかる!から無理!」
私「そう。だから、みんなの意見を聞いて、まとめて市長に伝えることを仕事にしてる人がいるの。それを市議会議員って呼ぶ。」
長男「あー!!ドラえもんに出てきた国会議員!」
私「そうそう。国をつくる時にその役目をしてるのが国会議員。みんなの意見を聞いてまとめて、総理大臣に伝えるのがお仕事ね。市議会議員の場合は、」
長男「みんなの意見を聞いてまとめて、それをみんなの意見ですよって市長に伝える!」
議員の決め方~選挙って?
長男「ねぇ、母ちゃん、なんでいきなりそんな話するの?」
私「それはいい質問!後で答えるね 。ちなみに、その市議会議員は、どうやって決めたらいいと思う?」
長男「うーん、わかんない」
私「学校でみんなの意見を先生に言うのが上手な子っている?」
長男「うーん、クラスの中ではわかんないけど、子どもより大人の方が上手かな。で、父ちゃんより母ちゃんの方が上手。」
私「そうだね。母ちゃんはわりと得意な方かな。」
長男「そうか!みんなの意見を聞いて、まとめて、みんなの意見を伝えるのが上手な人にやってもらうんだ!」
私「そうだね。だから、その人を決めるのが選挙なんだ。みんなの話を聞いてまとめて市長に伝えてくれる人を、みんなで選んで決める。」
長男「あ!総選挙だ!!」
私「そうそう。総選挙ってのは、国会議員さんを日本全国でいっせーのーせで決めるときの選挙を総選挙って言う。」
長男「市長も選挙で決める!」
私「そうそう。市長は『私はこういう市にしたいです』って話をして、それいいね!って思った人が投票する。それがたくさん集まった人が市長になる。それが市長選挙。」
長男「市議会議員も選挙?」
私「議員さんは、それを仕事にする人の数が決まってるの。だから、『私はみんなの意見を聞いて伝えるのが得意だから、仕事としてやらせてください!』って立候補する人がたくさんいたら、選挙になる。そして、その立候補した人の中から、どの人が自分の意見を聞いてくれそうか、ちゃんと市長に伝えてくれそうか、いろんなことを考えて、この人がいいって人にみんなが投票する。そして、数が多い順に議員さんになる」
長男「多数決だ!」
私「そう。市議会議員の仕事は4年間やるって決まってるから、4年たったら今度は誰にお願いしようかまた選ぶ。そして、その選挙が今度の4月にある。だからこの話をしてる。」
長男「マジか!!もうすぐじゃん!」
どんな人の話を聞くのが得意か
私「市議会議員さんもたくさんいるからね。それぞれどんな人の話を聞くのが得意なのかってのがあってね。母ちゃんみたいに、子育てしてる人たちの話を聞くのが得意な議員さんもいるし、お仕事してる人の話を聞くのが得意な議員さんもいる。おじいちゃんおばあちゃんの話を聞くのが得意な議員さんもいるし、近くに住んでる人の話を聞くのが得意な議員さんもいる。」
長男「たしかに。」
私「母ちゃんは、子育てしてる人の話を聞くのが得意な議員さん何人かと知り合いなんだ。◯◯さんとか◯◯さんとか。」
長男「なるほど!!」
私「それで、ほら、母ちゃんはわりとみんなの意見を伝えるのが得意だし、議員さんとも知り合いだから、周りのお母さんが困ってた時に『ここに困ってる人がいますよ!』って議員さんに伝えたの。そしたら、議員さんが母ちゃんの周りのお母さんのところに話を聞きに来てくれたりしたんだ。」
長男「おー!」
私「そしてその後に、ちゃんと議員さんが市長に伝えてくれたんだよ。」
長男「やったー!!」
9歳。ちゃんと考えて選べるようになるための準備を始める。
私「今度の選挙でも、そうやって話を聞いてくれる母ちゃんの知り合いが、何人か立候補してる。」
長男「おー!」
私「だから、母ちゃんは応援してるんだ。でも、誰が誰を応援するかは自由。だから、長男くんが誰を応援するかは、自由に決めていいの。」
長男「なるほどー。俺はちゃんと話を聞いてくれる人がいいなー。」
私「そうだね。でも、長男くんはまだその選挙の投票ができない。18歳になったら、投票ができるようになる。」
長男「今俺が9歳だから、あと9年。ってことは、ちゃんと考えて選べるようになるための準備をそろそろ始めるってことだ!」
私「そのとおり!ちゃんと考えて、自分でしっかり決めてね。」
長男「うん!うわーめっちゃ楽しみだわー✨」
あぁ。9歳は本当におもしろい。
ちゃんと政治の本質が理解できる。
そして、おもしろいと思える。
でも、まだ勉強が足りないという自覚もしてて、だから準備を始めるんだって、素直に思えてる。
子どもって本当に力があるんだよね。
そして、こんな会話を通して、子どもたちがちゃんと自分で考えて、自分で自分たちの街を作っていけるようになったらいいなと思う。
長男に「こういう政治の話は、みんななんでか『しちゃいけない』って思ってるんだよ」って言ったら、「は?なんで?意味わかんない」と言われた。
うん。母ちゃんも意味がわからない。
だから、ちゃんと政治について話をしたいし、できる機会を作っていきたいと思っている。
そして、子どもたちが有権者になる頃には、もう少し政治の話がタブーではなく、当たり前にみんなが議論し合うものだという空気が生まれているといいなぁと、改めて思います。
(追記)後日談
議員さんに直接会う機会があり、せっかくだから言いたいこといいなと言ったら、すごく勇気を出して、「学校の宿題をなくしてほしい」と訴えた長男。
その議員さんは新しい学校を提案してる議員さんだったのもあり、「そうだよね。勉強は学校でやればいいよね。そんな新しい学校を作ろう。」と答えてもらう。
「できるかもしれないってことも、思ってるだけじゃできないんだけど、もしかしたら、もしかしたらでも、言えばできるのかもしれない。それってすごい大切なこと。俺は今日それを学んだ!!」と。
あぁ、すばらしすぎる!!
(さらに追記)
本来、行政と立法と司法の三権は分立してて、それは市政においてもそうなんだけど、ちょっとその概念はまだ難しいかなというのと、実態に合わせて、議員さんは「話を聞いて伝えてくれる存在」というところから入ってほしいと思って、そう伝えました。なので、本来のあり方としての仕組みとはちょっと違うところもあります。
市政と市民の関わり方には、請願や陳情もあり、そこの可能性もちゃんと伝えたいなぁと思ったり。
それは、また後日~。
こちらは、千代田区議会の子供向けの説明ページ。
現在の仕組みを説明するものとして、これはわかりやすいー!!