【エッセイ】「」
世界は思っているよりずっとクソだと思う瞬間は、生きている中でたくさんある。
できれば仕事も家事もしたくないし、一生遊んで暮らしたい。
でもそうしてばかりだとお金は無くなっていくから働かざるを得ない。
世界にはお金を持っていてずっと裕福な人がたくさんいる。
Youtuberみたいに自分のやりたいことで稼ぐ人がたくさんいる。
自分を商品にして、生活スタイルを公開してお金をもらうインフルエンサーがいる。
好きなことを仕事にしてお金をもらえる人も、もちろんいる。
だけど私みたいな無能は、苦手なことをして苦しい思いをしてでも労働をして稼ぐしかないのだと知る。
と同時にこの世の仕組みに気がついて嫌気がさす。
やっぱりこの世界はクソだ。
適当にシャッフルで流した曲の「頑張ろう、頑張れ」という歌詞にイライラして、自分には余裕がないことに気がついて。
もう四半世紀も生きているのに大人の余裕が一つも備わっていないことに気がついて。
25歳女なのにクソだとかいう言葉遣いが汚いこともどこかで思っていて。
やっぱり自分もクソだ。
ただしんどくても苦しくても、「いつでも死ねる」と思ったらいくらか楽になる。
私が見つけたライフハック。
「嫌なことがあったらすぐ死ねばいいしそれでいい」。
でも死ねなかったときにたくさんの人に迷惑がかかるからそれは怖い。
死に損なった人が実費で1200万円かかったというツイートをこの前見た。
死にたくても死ぬのが怖くなった。
世界はクソで、自分もクソで、死に損なうのも怖いので、どうにかこうにかして自分のご機嫌をとるしかない。
お気に入りでお守りみたいな本を読む。
書きたい小説を没頭して書く。
深夜コンビニへ行って甘いものを買って食べる。
ホットアイマスクして好きな音楽聞きながら横になる。
そう考えるとこの世の中はたくさんの「ご機嫌をとるもの」で溢れていることに気づく。
大丈夫、まだ大丈夫。
ご機嫌がとれているうちは、大丈夫。
そう言い聞かせながら、私は今日も生きている。