♯猫の詩 理想を語る
悪いことに限ってよく覚えていて
覚えとかなきゃならないことは
大抵すぐ忘れる
もっと便利にできていたらいいのに
不便な私は
そんな理想は抱けても
その方法はいつまで経っても分かっていない
小さいことに限って気になって
本当に気にしなければならないことは
手つかずのまま
そんな私に似合った場所と環境に
いつまで経っても慣れなくて
自分様という何様が理想を語る
そしていつのまにか理想を語っているのか
理想に語られているのかさえ
分からない
理想に語りつくされてしまった私は
それ以上、何を語るというのか
私は私
ただそれだけなのに