彼の誕生日を祝い、幸せと自由を感じた週末のこと
土曜日の19時。彼の家に到着した。彼は朝まで男友達と遊んでいたそうなので、遅めの集合。
彼の誕生日には少し早いけど、お互いの都合があうこの日にお祝いすることにした。
ディナーは決めていた。"銀のさら"のお寿司をデリバリーするのだ。
着いてすぐに、ふたりでお寿司を決めて注文した。
お寿司が届くまで1時間弱。
彼がボーナスで買ったというiPadをふたりで開封したりした後、誕生日プレゼントを渡した。
プレゼントは入浴剤がいいと言われていたので、入浴剤ギフトセットを用意した。
高価なものじゃないけれど、彼が予想以上に喜んでくれたので嬉しかった。
そんなことをしているうちに、やっとお寿司が届いた。
ふたりで一種類ずつ食べていき、感想を言い合う。どれも美味しかった。
家でのひとりの食事はただの栄養補給でしかなくて、食べることすらめんどくさい時もある。
だけど、誰かと一緒だと、食事はこんなにも楽しくて美味しい。
彼は23時からオンライン上で友達とゲームをする約束をしているとのことだったので、私は彼のベッドで本を読みながら、先にうとうとしていた。
夜遅くなってからゲームを終えた彼が布団に入ってきて、一度目が覚める。
彼の家に泊まるとき、彼が布団に入ってくるこの瞬間がいちばん好きだ。
誰かのぬくもりを感じながら眠ること。それはとても幸せなことだと感じる。
朝になって、ふたりで同じ時間に目が覚めた。そして彼が朝ご飯を作ってくれた。
泊まりに来た時、彼はいつも朝ご飯を作ってくれる。「美味しいって言ってもらえるのが嬉しい」と彼は言う。
彼はいつも自分より人に与えることを優先する人だ。彼からもらっただけの幸せを、私はきっとまだ返せていない。
朝ご飯を食べたら眠くなって、昼ごろまでまたふたりで寝ていた。
昼過ぎになって、雨がまだ降り出さないうちに、私は彼の家を出た。
土日は毎週恋人と会うという人も多いけれど、長く付き合っている私たちは月に1〜2度しか会わないし、会う時も今回みたいにずっと一緒にいるわけじゃない。
だけど、ふたりともこれくらいの距離感がちょうどいいと思っている。
彼との将来のことはまだ具体的ではない。だけど、こんな風にささやかで幸せな日々を重ねられたらいいなと思う。
お互いに社会人で一人暮らしの私たちは今、とても自由だ。休みの日にどこに行くにも何をするにも、誰かの許可を得る必要はない。そして十分なお金も持っている。
そんな幸せと自由を改めて感じた週末だった。
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