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英語には"Less is More"を!②

こんにちは。
英語コーチの ながき れいか です。

先日、
人は、「足し算思考」に頼って課題解決をしがち。
「引き算思考」の方が上手くいくことがある。
という話を書きました。

行動心理学の実験をした
研究者によると、

When people are trying to change something, their habit is to ask, “What can I add?” rather than to ask, “What can I subtract or add?”

(人は何かを変えようとする時、「何を引いたり、足したりできるか?」と問いかけるのではなく「何を足せる?」と考えるクセがある)

https://news.virginia.edu/content/when-it-comes-problem-solving-new-uva-study-finds-less-more

「引く」選択肢を検討せずに「足す」を選ぶ
そんな傾向に、心当たりはありませんか?

私も問題解決には「何かいい方法ないかな」と
足すことを考えがちです。

をフランス語の勉強を始めた頃、
語学学校に行き始めて、
Podcast番組とアプリをスマホに入れて
文法テキストを買って、と
色々と一気に取り入れようとして失敗。

新しいことを始める前に、
まずは、引き算で今の生活を見直して
勉強時間を確保するのが
先だったんですよね...


4月に大切な英語プレゼンがある
クライアントと準備を進める中で
"Less is More."の重要性を
日々、感じています。

今日は、
英語プレゼンに引き算思考を
取り入れると良い、という話です。


この話を書こうと思ったキッカケは、
ある外国人社長さんの疑問

いつも不思議に思ってることがあるんだよね。なぜ日本人プレゼンは、スライドがあんなに多いんだ?そして、なぜスライドを文字で埋め尽くすの?
日本は、ワビサビの文化で「引き算の美学」だと思っていたのに...
しかも「プレゼンが分かりづらい」と言うと、どんどんスライドを増やす。余計に分かりづらくなるんだよね。

確かに...そんな所がありますね


色んな分野の方のスライドを見ても
大体、皆さん「1枚1分」で
作っているような気がする。

そして、スライドに文字情報が多い。
これには、2つの原因がありそう。
1)日本語→英語に訳すと文字数UP
2)プレゼン中のセリフを書き込んでる

結果的に、
「スライドの文字を早口で読み上げる」
という英語プレゼンに仕上がる。

「分かりづらい」と言われたら
資料とデータでカバーしようとして
スライドを追加していく。

これは、足し算思考

抜本的に変える必要がありそうです。

クライアントさんのスライドを
出すわけにいかないので、
どんなふうにプレゼンを
練り上げているかをお伝えするのは
難しいのですが、いくつかポイントを。


1)本題に入る前にWhy?を掘り下げる

「〇〇をやって、結果〜です」と
いきなり本題に入らない。

実績やデータを分かりやすく説明する、
もちろん大事だけど、まずは
相手に聞く準備を整えてもらう。

・「なぜ」〇〇をやる必要があったのか。
・〇〇を達成を妨げる課題は何か。

ここで、先の内容に十分な興味を
持ってもらうと、伝わりやすくなります。

「導入」

日本語では意識しないで
できていても英語プレゼンになると
抜けてしまうことが多い。

でも、言葉で語り尽くせない部分が
あるからこそ、しっかりWhyで
聞き手を惹きつけたいですね。

2)スライドには文章を書かない

「キーワードしか書かない」と
思い切って決めましょう。

元ネタとなる日本語スライドが
あると英訳しなくなりますが、
長々した文が書いてあるスライドは
パッと見ただけで、ドッと疲れませんか?

引き算思考で、思い切って少なく

3)原稿はシンプルな短文で

最初から最後まで、下を向いて
原稿を読み上げるプレゼンは
お勧めできませんが、
英語力発展途上の段階では時には
原稿を参考にしながら発表することも。

そんな時も、自分の頭で考えて
S (主語)+ V (動詞)+目的語を
基本として短い英文に!

「短い文を次々と読んでいると幼稚に聞こえませんか?」

と心配になるかもしれませんが、
シンプルな短文は聞いていても
理解しやすいですし、何より
話している自分が扱いやすいので
伝えることに気持ちが込めやすい。
積極的に使っていきたいですね。

4)スライドの流れは校正♾️

論理展開がしっかりしていれば
多少の英語の間違いは
全然問題になりません。

1枚ずつ、

「このスライドを聞き終わった時、聞き手の頭の中は?」

と何度も問いながら
流れを組み立てていきましょう。

「この説明をした後、聞き手の頭の中にはこんな疑問が浮かんでいるに違いない。じゃあ、それに答えていこう」

自分が伝えたいことの順番でななく、
聞き手の頭の中に、どの順番で
どの情報を挿せば伝わるか
、を考える。

5)不要な情報を切る

最後に、もう一度
「このスライド、本当に必要?」
と確認。

"Less is More."

色んなやり方があると思いますが、
"Less is More."は、ぜひ
取り入れていきたい考え方です。

以前、何かのPodcastで、
スヌーピーの特集をやっていました。
スヌーピーは新聞連載の4コマ漫画です。

その作品を賞賛する言葉が、

Being constrained by rules can lead to greatness.
(ルールに縛られていることで素晴らしものが作れる)

4コマという縛りがあるからこそ、
その制約の中で創意工夫が
素晴らしいものを生み出した

ということでしょうか。

私たち日本人が英語プレゼンをする、
それにも、同じことが言える
と考えています。

限られた英語で伝えようとするから、
・シンプルで伝わりやすい表現にこだわる
・言葉の壁を凌駕する論理構成を作る

Greatnessにつながるプレゼンを
練り上げようとすると
不思議と、日本語も磨かれます。
研ぎ澄まされた表現が出てくるんです。

なので英語プレゼンを準備していても
日本語脳の方をフル回転。

"Less is More."な英語プレゼンで
英語も日本語力も上がるんです。

そう考えると英語プレゼンの準備も
悪くないな、と思いませんか?


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