ユマニテ・アマデ ジョイント
はじめに
今回の演奏会に関して、言葉に落とし込めるほど心の整理がつくことは恐らくないと思います。
私をアマデに導いてくれた三人との最後の大きなステージ、一年生と挑んだ大曲「君のそばで会おう」。私個人にとって心の支えであるアマディアン二人のオフステ、合同演奏での東京音大のご縁。
どこを切り取ってもドラマしかない今回の演奏会を貧しい私の語彙で言語化することはほぼ不可能で、無謀な挑戦でした。
そのことをお許しいただける方のみ、この先に進んでいただきたいということを最初に言わせてください…。
春合宿
春合宿の詳細はこちら。
ここで事細かに書き記しているので、わざわざ今改めて何かを書くことはありませんが、この春合宿こそ、アマデがジョイントに向けて動き始めた瞬間でした!
「終わりのない歌」
この曲を歌うということ
言わずと知れた名曲「終わりのない歌」。
この演奏会に先んじて6月の上旬に学内にて披露した「あなたのことを」。
実は、このジョイントでアマデの正学指揮が引退を迎えました。
昨年12月に定期演奏会が終わり、副学指揮を経ることなく正学指揮に就任した彼女。
9月から留学に行く関係上、約半年というあまりにも短い学指揮期間でした。
そんな彼女の愛情にあふれた優しいまなざしの下、この組曲を演奏できたこと、この名演をアマデの財産として最高の置き土産として残してくれたこと、心から尊敬と感謝でいっぱいです。本当にありがとう。
そして、この下にアマデと重ね合わせて個人的な組曲「終わりのない歌」への思いを書いてはいますが、私の駄文なんかよりこの演奏を是非聞いていただきたいです。
この演奏は、今のアマデにとって大切な大切な宝物です。
「終わりのない歌」とともに
私たちに射す光は一時的なものかもしれない。新緑が芽吹く春に始まり、白い雲が空で模様を描く夏が一瞬にして過ぎ去っていく。
秋が深まるにつれ月の光は暗くなり、冬がすぐそこに迫っていることを暗に私たちは感じ取る。
季節の移ろいと共に私たちの感情は激しく揺さぶられ、時に強すぎる感情に襲われ、飲み込まれ、自分自身でさえ飲み込まれながらそれでも私たちは前へと進んでいくしかない。
そうして極限状態に陥った時、ふと見つける一筋の光、歌。
歌こそが私たちを包んでくれ、惑わされないように導いてくれるものだと気付いた時、私たちは歌から離れることができない。
色んなところに行って色んな夢を見て、それでも私たちは歌を歌っていることだろう。そして、歌を歌い続ける限り、私たちの歩みが止まることは決してない、そう切に願うのみである。
合同演奏「Mass」
今回なんと、指揮者の小林先生、ピアニストの緒形先生ともに東京音楽大学の先輩でした!
しかも、ピアニストの緒形先生に関しては東京音楽大学の合唱の授業の先生であり、授業付きのピアニストさんとして日々お世話になっています。
最初のピアノ合わせの時にこのことに気づき、さすがに口あんぐりでした🙄
授業の度に、第九などの壮大な交響曲のオーケストラパートをピアノだけで表現してくださるピアニストの先生方の表現力に、何度息をのんだことか…。そんな先生と今回ご一緒できたことは身に余る光栄で、幸せな時間でした。
また、人によってはアマデの定演から、またある人はユマニテの定演、もしくは春合宿からご一緒させていただいたユマニテの皆様、本当にありがとうございました!
「生きる理由」
「コンサート」という大きなステージで私たちの学指揮が指揮をする最後の瞬間でした😭
愛し尽くせない、数え尽くせない、
多くのフレーズが「~し尽くせない」から始まるこの歌。
人は何かを「し尽くすこと」はできない。
だけど、だからこそ人は生き続けている。
そんな詩に触れたときふと思い浮かんだ詩の一節。
出典を見ればあのステージに乗っていたほとんどの人が一年前を思い出すだろう。
(私はアマデ加入前ですが…(´•ᴗ• ก )՞ ՞)
人間は物事を完全に「為しえる」ことはできない。為しえることを目指して生き続けなければならない。共通するふたつのテーマ。
一年前「あさきよめ」の提曲が前学指揮。
そして、その学指揮を慕う現学指揮がこの「生きる理由」を振る。
偶然だとは思うけれど、それでもなんだかつながりを感じるこの偶然…。
こちらの演奏もYouTubeにあるため、是非見ていただきたい。
まとまらぬ思い諸々。
私のことを直接知っている人はよくご存じだと思うが、今回私がオンステできたことはほぼ奇跡に近い。ある期間において私は翌日の身の安全さえ不透明で、いつ合唱を再開できるかさえ分からなかった。全員に対してお別れの挨拶をした日もあった。
それでも、今回こうしてステージに立ってみんなと歌い、学指揮の指揮を見守ることができた。関わってくれた全ての人に感謝としか言いようがない。
二度目のサプライズ
一度目のサプライズの詳細はこちら↓
みんなから留学組への愛
正学指揮の話でも少し触れた通り、今回のジョイントを以って、みんなより半年早く執行代としての仕事を引退し、留学へと旅立つ仲間が三人。
オンステメンバーやその他OGOB,ユマニテさんなど多方面に協力していただき、今回もその仲間たちに寄せ書きと私個人からのプレゼントを渡すことができました。
改めて…
本当に多数の方の協力をいただけたこと、感謝でしかありません。
これを読んでいる方は少ないとは思いますが、重ね重ねお礼を申し上げます。本当にありがとうございました!
そして、みんなからのメッセージには本当に3人への愛が溢れていました。そんな愛溢れる寄せ書きを形にすることができて、最後の仕上げを私に任せてもらえて幸せな時間でした。
3人とも本当に本当にお疲れ様。そして、行ってらっしゃい!
アマデのおかん…?
「姉というよりオカン」「みんなのお母さん」「ママ」「引率の先生」…。
これらすべて所属している大学合唱団(一個は早稲女、それ以外はアマデ)の後輩に言われた言葉。
これから書くこと、去年の定演noteにも同じこと書いた気がするけど、何回だって言います。
演奏会前に一人一人へのメッセージを書いてお菓子を配ったのも、留学組への寄せ書きを集め、プレゼントを準備したのも、みんなは「怜郁さん、アマデへの愛があふれすぎ~」って言ってくれる。
けど、そうじゃないです。
私はどれだけ返したって返しきれないほどの愛と温かい言葉をアマディアン達からもらって、その言葉にたくさん救われて今があります。
だから、そんな心優しいみんなが笑顔でいてくれること。これが私にとって一番嬉しいんです。そのために私ができることならできることはなんだってしてあげたい。
ただただ、その思いに尽きるだけです。
別れの時
気づけばあと半年を切った自分自身の退団までの日々。
8月、9月に相次いで旅立ち、現役アマディアンとして一緒に歌う機会はもうほぼ残されていない留学組との日々。
どんなに見ないふりをしても、どんなに素知らぬふりをしても、様々な別れの日が近くに来ていることをひしひしと感じる日々でした。
大学合唱団で合唱をしているからと言って、社会人になってもみんなが続けてくれるとは限らない。
だからこそ、今この瞬間にみんなが笑顔でいてくれること、一つの行事に対しての思い出が笑顔で終われること…。それが一番大切ですね。
こうやって考えただけで泣きそうになるのは私の涙腺が弱すぎますかね( ˊᵕˋ ;)。
少しだけ
ちょっとだけ、私の弱音です。
これだけ偉そうにいろいろ書いてるけれど、私自身大学合唱団で何か役職についていた訳でもないし、学業の面とか就活の相談とかに乗れるわけでもありません。
後輩たちからしたらただの老害でしかないと思う。本当に不甲斐ない先輩でごめんなさいって心の中で何度謝ったことか。
なにも出来ないことに何度絶望したか。
何もできなくて、自分だけが無力で、もう辞めた方がいいのでは、と考えたことも一度や二度ではなく、「邪魔になるくらいなら辞める」これは常に私が思っていることです。
そう思ってても出しゃばることも多くて、申し訳なさだらけの私ですが…そんな私でも、少しだけでも、誰かの助けになってたかな。
もしなっていたなら幸せです。
まとめ
正学指揮さんへ
あなたのことを初めて知ったのは三年前。
ずっとネタにしている面白い出会いからもう三年たったとは信じられません。
学指揮になる前もなってからも、本当に色んなことを話したよね。
あなたが思い詰めていることに、ふと気づいたあの合宿の夜。いろんな感情が溢れてお互い泣きそうだったね。
合宿から帰ってきてから中々私が練習に顔を出せなくなった時、一瞬顔出しただけでも心から喜んでくれて、「ここに戻ってきて良いんだ」って思えた。
一緒に悩んだことも数知れず。
結局私はほとんど何も力になれなかったけれど、それでも、「れいかさんがセンターにいてくださると安心するんです」という言葉、アンコールの時に目が合った瞬間、そして楽屋でのあなたと前正学指揮からの嬉しい言葉。
ほんの少しでも力になれたのかなって思えたよ。本当にありがとう。そして、お疲れ様。
涙をのんだ名もなきあなた
今回、この「終わりのない歌」の名演ができたのは決して現役生の力だけではないと個人的には思う。
コロナ禍からここまでの規模の合唱を取り戻すために多くの人の尽力があったことを私たち現役生は決して忘れてはいけない。
歌いたい歌が歌えなかった時期もあっただろう。団員が集まらなくて思い通りの活動ができず悔し涙をのんだであろう先輩方や私の同期たち。
私たちはその方々全員の思いを知ることができるわけではないけれど、現役生である私たちが歌い続けることで、これから先のアマデが発展していくことで伝えられることがきっとある。
そう信じて私たちもこれから先のアマディアンも、その時のメンバーでその時々の「アマデのうた」を歌い続けていくことだろう。