見出し画像

世界で一番幸せな誕生日

12月25日水曜日18時、みなとみらいホール。
私がアマデとして乗る最後のステージの幕が開いた。
23歳の誕生日、生きている中で最高の一日。


練習

葛藤

何から話せばいいだろうか…。
9月頭の夏合宿から始まった今回の定期演奏会の曲の音取り。
千原英喜が歌えることや、「たましいのスケジュール」という名曲を最後に歌えること、色々な楽しみがあった半面、葛藤も大きかった。

自分の他サークル、他団体の本番で自分自身の余裕もなくて、隙間を縫って参加した9月の練習。9月末に使い果たした体力の回復方法が分からないまま突っ込んで、勝手に自滅した10月。
自分自身の練習参加率も比較的良く順調かに見えた11月は一瞬で過ぎ、卒試から始まり自分の体調管理の杜撰さに絶望したまま迎えた本番の日。

いまだから言える弱音

正直、一週間前も何なら前日まで「オフステ」が頭の片隅にあった。
これほどまでにオンステがきつかった演奏会は初めて経験したと言えるレベルで。

それでも私をステージに乗せてくれたのは今まで色んなところでかけてくれたみんなの言葉と大好きな歌があったから。みんなに救われて私がいます。いつもありがとう。

本番当日

今回、2度目の定期演奏会。
ジョイントでも去年の定演でも、私の立ち位置は常に指揮者の前で、センターだったから覚えなくていいや!って言ってたのを覚えてる。
でも今回、同じくアルト上で乗ったのに指揮者が目の前じゃなくて、なんならピアノ椅子辺りまで私の位置がソプラノ側になってた。
それが心から嬉しかったなぁ。

団員はもちろんだけど、助演含めてこんなに男声いるんだ、こんなにたくさんの人といい音楽作れるんだ!って改めて感動しちゃった。始まる前なのにね( ´•ᴗ•ก )テヘ

エール

懺悔です。
心の底からごめんなさい…(ó﹏ò。)ウゥゥ
本番、校歌の最初、なぜか「ky…」って入りかけたし、アマデのうたの入り1秒前まで「みやこのせいほーく」が頭の中に流れてて入れなくて…。いやぁ…後悔…

1st stage「かなでるからだ」

この組曲に関しては、何を話せばいいでしょうか。本当に。森山先生が来てくださったこと、演奏を聞いてくださったこと、本当に幸せでした…。

私がアマデに入る一番最初のきっかけが森山先生の「太陽と海と季節が」。森山先生の曲を二年連続で演奏することになって、作曲者ご本人が来てくださることになって、思ってるよりも緊張していることに気づいた開演10分前。(自分が招待した癖にね🙄)

正直、当日に受付で直接森山先生をお迎えするまで「夢なんじゃないか」と思っていたことが本当に現実になって、何をどうすればいいか分からなくなって、泣きそうになって…。
入場して、招待席に森山先生が座ってらっしゃるのを見て「ほんとに夢じゃないんだ」って思ったほどには夢みたいでした。

1部が終わって退場した袖、終わった安堵で学指揮ちゃんと抱き合ったあの瞬間はもう一生忘れません。ありがとう。

2nd stage「たましいのスケジュール」

…ただただ、ありがとう。
朗読組もソリストも下振りをしてくれてたコンミスも、あの瞬間あの場所にいた全員にありがとう。感謝しかありません。

暗い思いに沈んだ時、自分がどうして生きているのかわからなくなった時、見上げる空って思っているよりも何倍も青くて広いことが多くて、そんな青に飲み込まれてしまいたくなる時も、そんな青から目をそむけたくなる時もある。それは海を見ていても一緒で、癒されるときもあれば…言葉にしづらいけれど、あまりよくない考えがよぎることもある。

そんな時「もし、自分の人生をやり直せるとしたら」って考えるけれど、私の場合「何度やり直してもわたしはきっと同じ選択をしてここに戻ってくる」って自信をもって断言できる。
それは、今の世の中で、科学で説明できない自分の生きる意味を探してもがき続けているからかもしれないな、なんて偉そうなことを思ってみたり。

どんなにまぶしい光もその裏側には必ず影があって…自分の心の中にある2つの相反する感情にどうしたらいいか分からなくなっても、私たちは毎日を生きている。毎日葛藤しながら、それでも一歩ずつ一歩ずつ命を燃やしてる。たましいのスケジュールを思い出すために。

3rd stage「ある真夜中に」

千原作品をアマデで歌えて幸せでした
( ´‎ࠔ`* )ふへへ🫶
後ろから聞こえてくる声も、前にいる千原オタク仲間の後輩も本当に大好きでたまらなくて…。

去年、「花と画家」のアルトの入り、上手すぎて一生「大好きだーーー!」って叫んでたけど、今年もアルト大好きだよーーーー!!!
「ある真夜中に」の入り、すっごく大変だったけど、やっと一枚の花びらになれたかな。

愛することで悩みが生まれ、恐れが生まれる。何も愛さなければ苦しむ必要がなかったとしても、あなたに会えてよかった。寂しさや悲しみに出会うことになったけれど、あなたはそれ以上のものを私に与えてくれたから。
そして、あなたがいてくれたから幸せでいられたし、苦しいことも乗り越えられた。
…たとえ、永遠に「あなた」に直接会うことがなくてもあなたは春も冬も私の近くでみまもっているのでしょう。だから、私はここにいます。
「あなた」がそばにいてくれていると信じ私は歌う。「すべての人にとってこの地球が平和でありますように」と。

アンコール

Ⅰ.夢

自慢していいですかね!?
これ提曲したの私なんですよ!!良すぎませんか!?
今年の学指揮ちゃんは9月に副学指揮期間もないまま正学指揮に就任してくれてそこからすごくすごく頑張ってくれて…。
そんなあなたの夢がこれから先もアマデのみんなとゆったりとした時間の中で紡がれていくこと、その道中までご一緒できたこと、何物にも代えがたい大切な経験です。ありがとう。

Ⅱ.Have yourself a merry little Christmas

この日はクリスマス。
この一年も、定演に向けた日々も、ほんとにつらいことがたくさんあったけれど、それでもこの定演に来てくださった皆さまが少しでも日常を忘れて私たちの音楽で笑顔でいてくださればそれは私たちからのクリスマスの小さな贈り物。

皆さんのクリスマスを私たちの音楽で彩ることができていれば、それが本望です。

最後に

個人のわがままな目標

アマデに入った去年の九月。私は個人的にとある目標を立てた。
「え、アマデそれ凄くね…?」ってどんな人にでも言ってもらえるなにか、を実現させること。

執行代を経験していない、役職名簿にも名前がない、そんな私ができる唯一の爪痕残し。こんな先輩がいたから、こんなことができたんだよって言ってもらえるなにか、を最後に作って終わりたかった。

…だから、最後の「肩」が終わって、森山先生が立ち上がってくださり、場内が拍手に包まれた瞬間、もう何もいらない…と思った。そう思えた。幸せ者すぎるね。

なにか助けになったかな

過去の定演とか、ジョイントの振り返りでも書いてることだから、全部読んでくれてる聖人君子がいれば「もう聞き飽きたよ…」ってことかもしれないけれど。

私は何か、みんなの力になれたかな。
一人一人が本当に素敵でキラキラしていて、私みたいなやつでも「れいかさん」ってみんなから慕ってもらえるほんとに素敵な場所。

その中で、人の裏側にある事情を汲み取りたい、頑張りたくても何らかの事情で100の力を注げなくて人知れず苦しんでいる人に「大丈夫、あなたはあなたのままでいいよ」って言ってあげたい。って思ってこの2年間活動してきた。

100パーセント全力でアマデに向き合ってる人からしたら私の考えは甘いかもしれないし、逃げかもしれない。でも、実際全力で頑張りたくてもいろんな理由で目の前のことに100パーセントを注ぎ込めない人がきっといて、その人たちがちょっとだけでも救われる場所になりたい。そう思ってアマデにいた。

実際、私がここに書いてるみたいな偉そうなことを言える立場ではないことは十も百も承知。それでも、少しだけでも私に救われたって人がいてくれたら、それは幸せなこと。

感謝

アマデですごした時間全部。夢みたいだったなぁ。

4年の9月頃に突然入った、偉そうなくせに実力大したことないやつにみんなが優しくて。
みんなの愛を何かしらの形で返そうって思ったら、返した瞬間にその何十倍にもなって戻ってきてキリがなくてꉂ😂

…もうすぐ定演から1週間経つのに、まだぜんっぜん実感ないや。もう上智にあんなに定期的に行かないことも、みんなと歌うステージはもうないこともぜんっぜん理解できない。
練習帰りに東京組と駅の隅っこでバイバイすることもないのか…。

寂しいね。さみしいな…。

でも!いつかきっとまた一緒に歌える。それだけはずっと信じ続けていいよね。
分かってる。みんながみんな卒団して卒業しても合唱を続ける訳では無いってこと。それでも、歌い続けていれば、歌の力を信じ続けていれば、きっとどこかでまた繋がるはずだって信じてる。

いつかみんなに「あの先輩、私が在籍してた時のアマディアンなんだよー!すごいでしょ〜!」って言ってもらえるくらい大きな存在になって、恩返しできたらいいな。
いつか来るその時まで、前を向いて頑張るよ。

あなたに出逢えたから
この星に生まれてよかった

瀬戸内寂聴『美しいお経』より

いいなと思ったら応援しよう!