相互無償のポートレート撮影でトラブルに会わないために
この記事は、初めてポートレートモデル・被写体に挑戦しようとしている人(特に女性)を読者として想定しています。
SNSでは、ポートレート撮影にまつわるカメラマンとモデルさんの愚痴やトラブルの報告が絶えません。
現実には、ほとんどの人たちはトラブルなく撮影を楽しんでいて、問題を起こしているのはほんの一部だと思います。
でも、そんな投稿が目に入ると「ポートレート撮影ってトラブルが多いの?!」と不安になりますよね。
アマチュアのポートレート参入者を性別でみると、モデルは女性、カメラマンは男性の割合がそれぞれ圧倒的に高いため、撮影は必然的に男女の組み合わせが多くなります。
実際、あなたがSNSで「カメラマン募集」「相互無償」なんていう投稿をしたら、男性カメラマンからのアプローチが殺到することでしょう。
ポートレートを撮りたい男性カメラマンの多くは、撮影させてくれる女性モデルの情報を常に物色しています。
モデルのカメラマン募集投稿に見さかいなく反応している男どもを揶揄する「ハイエナカメラマン」「相互無償乞食」なんてパワーワードも生まれていますしね笑
モデルに挑戦しようしている人には、そんなハイエナたち(笑)の中から、信頼できるカメラマンを選び抜く力が必要です。
この記事では、初めてポートレートモデル・被写体に挑戦しようとしている人に向け、私が考える、相互無償撮影でトラブルに会わないために最低限気をつけるべきことをお話します。
▼ポートレートモデル初心者やこれからポートレート撮影を始めたいカメラマンにオススメの本です。
1. ポートレート作例があるカメラマンを選ぶ
撮影でトラブルに会わないために最低限気をつけるべきことの一つ目は、ポートレート作例があるカメラマンを選ぶこと。
作例を全く公開していないカメラマンは、やはり人物・技術ともアヤシイ可能性があります。
これは極端な事例ですが、女性との出会い・デートが目的の男性カメラマンに当たってしまい、雑談ばかりで1枚も写真を撮らなかった、なんてこともあるようです笑
また、ひと口にポートレートと言っても、その作風はナチュラル、ファッション、肌の露出が多めなどカメラマンによって様々。
明るくふんわり透明感のある写真を撮って欲しかったのに、送られてきたデータを見たら、まるで世界の終わりかのような退廃的でダークな写真だった、なんてこともあるかもしれません笑
ですので、SNSやウェブサイトでポートレート作例を公開していて、かつ作風が自分の好みとある程度合っているカメラマンを選ぶことをオススメします。
2. 初対面のカメラマンとは屋外や公共の場所で
撮影でトラブルに会わないために最低限気をつけるべきことの二つ目は、初対面のカメラマンと撮影する際は、撮影場所を屋外や公共の場所にすること。
さきほどお話ししたとおり、ポートレート撮影では女性モデルと男性カメラマンという組み合わせになることが多いです。
女性モデルが、どんな人物かまだ良くわからない初対面の男性カメラマンと閉鎖的な空間で二人きりになるのは、どう考えても危険。
実際、男性カメラマンの自宅などで女性モデルが被害者となった最悪の事件も。
屋内でも、スタッフが常駐している、あるいは監視カメラが設置されているスタジオのような第三者の目がある施設ならまだ良いです。
でも、カメラマンの自宅やラブホテルといった他人の目が一切届かない密室での撮影は、少なくとも初対面のカメラマンが相手の場合には避けるべきでしょう。
3. 写真の受け渡し方法や利用範囲を確認
撮影でトラブルに会わないために最低限気をつけるべきことの三つめは、写真の受け渡し方法や利用範囲をあらかじめ確認すること。
SNSを見ていると、
「いつになっても撮影データがもらえない」
「たった2枚しかデータをもらえなかった」
「使ってほしくない写真をSNSで投稿された」
といったトラブルが多いようです。
こういった条件をきちんと公開しているカメラマンを選ぶのが一番ですが、公開していない場合は、やりとりの中で事前に確認することをオススメします。
もしそれでもカメラマン側から明確な条件が示されない場合は、モデルさん側から条件を提示しても良いと思います。
なお、私は以下のページで撮影条件を公開していますので、具体的な例として参考になれば幸いです。
4. 自分の直感を大切に
撮影でトラブルに会わないために最低限気をつけるべきことの最後は、半ば精神論のようになってしまいますが笑、自分の直感を大切にすること。
例えば、
返信の内容があいまい、返信がとても遅い
なんとなくコミュニケーションがうまく取れない
主張や要求が一方的
SNSでの発言が攻撃的、浮き沈みが激しそう、やたらネガティブ
このようにやり取りの中でなにか違和感を感じたときは、無理せず撮影を取りやめるという判断も必要だと思います。
私はカメラマン側ですが、モデル希望の方とコミュニケーションしている中で「この人とはうまくいかなそう…」と感じた場合は、やはり撮影に至らないことが多いです。
ちなみにこういった違和感の原因は、人間性だけに限らず、意外と撮影に対する熱量の違いだったりします。
また、相手のSNSアカウントに飛んで、他の人とトラブルを起こしていたり、発言内容に嫌悪感を覚えたりした場合は、その人からすっと遠ざかりましょう。
相互無償のポートレート撮影でトラブルに会わないために まとめ
SNSには、相互無償でのポートレート撮影にまつわるカメラマンとモデルさんの愚痴やトラブルの報告が絶えません。
初めてポートレートモデル・被写体に挑戦しようとしている方が、トラブルに会わないために最低限気をつけるべきことは、
ポートレート作例があるカメラマンを選ぶ
初対面のカメラマンとは屋外や公共の場所で
写真の受け渡し方法や利用範囲を確認
自分の直感を大切に
ポートレート撮影は人間同士の共同作業ですので、どんなに注意を払ってもちょっとしたトラブルが起きる可能性はあります。
でも、少なくとも身を危険にさらすようなリスクは限りなくゼロに近づけた上で、撮影を楽しんでいきたいですね。
▼ポートレートモデル初心者やこれからポートレート撮影を始めたいカメラマンにオススメの本です。