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GIA インタビュー 記事

レザープロダクトデザイナーのGIAはコロナ禍から活動を始め注目されてきたデザイナーの一人。
現在Xのフォロワーは1万超え、インスタに至っては4万超えの彼女ですが、詳細が謎なデザイナーでもあります。
今回はそんなGIAにデザイナーとしてお話を伺いました。
画像はすべて公式となります。


©GIA

Rei
レザーを使ったコスチュームやアイテムを制作していますが、あなたのことを少し詳しく教えてください。
何人で制作しているのか、制作を始めて何年になるのか。
今までの履歴なども聞かせてくれますか?

GIA
私は中学から大学で学士号を取得するまで、ずっと芸術に没頭してきました。
地元(ブルガリア)のラグジュアリーファッションの世界で12年以上の経験を積み、プロのファッションデザイナーとして技術を磨きました。
そこからイタリア向かい、ミラノのファッションの世界に深く身を置くことになります。
自分のプロジェクトに取りかかるずっと前からファッションの世界に没頭し、さまざまなハイエンド・ブランドとコラボレーションしてきたんです。
元々、プレタポルテで主に働いていた私はこのようなベンチャーを追求することは想像もしていませんでした。
ソーシャルメディアも得意ではなかったし。
でも、コロナの時代になって純粋にレザー、ラテックス、ハイヒールへの情熱を分かち合う楽しみのためにインスタグラムのアカウントを立ち上げてみました。

当時はまだ自分の作品を作り始めていませんでしたが、自分自身こだわりが強く、また、自分が求めるアクセサリー類が見つからなかったことから首輪やマスクの製作を試みることにしたんです。
一枚の革といくつかの基本的な道具を手に、趣味として始めたレザークラフトは、主にYouTubeのチュートリアルで学び(!)ながら3年の間に本格的なキャリアへと成長しました。

レザークラフトは、衣装やクチュールに対して長年抱いている関心を反映し、心に深く響くものがありました。
間もなく、それを見た人から私の首輪やマスクを手に入れたいという問い合わせがあり、趣味からビジネスへと変化していったんです。

©GIA

仕事は一人でしています。
すべての作品を自分でデザインし、作り、自分で写真を撮り、ソーシャルメディアで発信しています。
現在は私一人で仕事をしてますが、今後は他の人たちとも仕事をする機会が持てるようになることを願っています。


Rei
なぜこのようなFetishなコスチュームを制作しようと思ったのでしょうか?
あなたのフェティシズムも聞かせてもらえますか?

GIA
私のレザーを好きは幼少期にまでさかのぼります。
レザーは私の毎日のワードローブの必需品になりました。
レザーの頑丈さ、力強さ、官能的なオーラは私の心に深く訴えかけてきます。
美的魅力だけでなくきちんと手入れさえすれば、優れた製品なら一生使い続けることができる耐久性にも感心しています。
レザー、ファッション、クチュール、BDSMの世界への私の情熱は、すべて私の作品に絡み合っています。

©GIA

Rei
作品は大変”スパイキー”で甲冑のようなイメージもあります。
インスピレーションをうけているものはあるのでしょうか?

GIA
私自身とても多面的なので、インスピレーションは本当にさまざまなところから得ています。
中世の武具やギリシャ神話からシュールレアリスムや70年代のパンクロックまで。
不可能に思えるテーマを混ぜ合わせるのが好きなんです。
インスピレーションはどこにでも存在するし、日常の何気ない物や行動の中にもあります。

Rei
レザーのアイテム制作で大変なことは何でしょうか?

GIA
レザーの質の見極めは欠かせません。
レザーは私のキャンバスであり、妥協はできません。
自ら業者の倉庫に出向き、仕入れるすべての革をチェックします。
使用するのは高級品質のイタリアンレザーのみ。

パターンを考えるのに膨大な時間を費やし、目を引くだけでなく履き心地にも考慮します。
すべての作品を個人的に試し、着心地が悪ければ売りません。
最後に縁の仕上げと金具の選択をします。

©GIA

Rei
あなたの作品はどこのエリアで特に購入されていますか?

GIA
世界中から評価をいただけるのはとても幸運なことですが、私の作品を購入してくださるのは主にヨーロッパとアメリカのお客様です。
他の国、特に日本には進出したいと思っています!

Rei
イメージビジュアルなどはあなた自身がやられていますよね。
気を使っていることはありますか?

GIA
仕事に関することはすべて自分でしています。
ほとんどの写真は自分で撮るし、メイクもスタイリングも、もちろんモデルも自分でやっています。

ミラノで働いていた数年間は多くの有名なフォトグラファーやスタイリストと仕事をする機会に恵まれ、有名なファッション雑誌の撮影にも参加しました。
彼らから多くのことを学びましたし、もっと小さな規模ではありますが、その経験をすべて自分の仕事に活かしています。
ポーズ、スタイリング、エナジー、アングル。
私には数百万ドル規模の大ブランドのような資金はないけれど、自分の作品を可能な限り最高の形で見せることで、人々に単なる商品の写真ではなく、その背景にあるストーリーを理解してもらえるよう最善を尽くしています。

Rei
フェティッシュパーティーなどは行かれたりしますか?
行かれる場合はどのようなものに行かれるのでしょうか?

©GIA

GIA
私はあまりパーティー好きではなく一人でいたいと思うタイプなのですが、ヨーロッパのファッションブランドのパーティーには時々参加します。
人混みの多い大きなイベントよりもプライベートな雰囲気のある小さな会場が好きです。

Rei
注目しているフェティッシュデザイナー、アーティストなどはいますか?

GIA
アツコクドウボブ・バセットセシリオ・カストリロジボミール・ドムストチエフレディ・ルーシーヴィーナス・プロトタイプウィリアム・ワイルド、その他にもたくさん。

Rei
日本の印象を教えてもらえますか?好きな映像や作品など、なにかありますか?

GIA
いつも日本のカルチャーには魅了されていますがまだ日本へ訪れる機会がありません。

空山基の女性型ロボット、塩田千春の身体と精神のインスタレーション、歌川国芳の武者絵など、尊敬する日本のアーティストはたくさんいます。
私たちとはまったく異なる文化から生まれた芸術作品を見るのはいつもとても興味深く刺激的です。

Rei
今後の予定を教えてください。どのようなビジョンがありますか?

GIA
今後の予定としては、自分のブランドを成長させることと新しいテクニックや素材を探求すること、そして他のアーティストとコラボレーションすることに力を注ぐつもりです。
長期的な計画としては、実際にアートとして作品を作ること。
ファッション作品はいつかギャラリーで展示できるような、より複雑なアート・インスタレーションに進化させたいと思っています。
それがとても楽しみです。

Rei
日本であなたの作品を楽しみに見ているファンへコメントをください。

GIA
日本の人とのアートやフェティッシュなシーンでのコラボレーションが増えることを楽しみにしています。

このような素晴らしい機会をいただきありがとうございます。
私の作品が日本で受け入れられることを願っています。


©GIA

GIA
ブルガリアのソフィア出身。
一年の半分をブルガリアで、もう半分をイタリアのミラノで過ごす。
コロナ禍で始めたレザークラフトを活かし、ファッションデザイナーとして活動を開始。
SNSを中心にそのデザインと写真の美しさから一気に注目を浴びる。
レザーはビーガン素材のオーダーも受け付けているそう。


©GIA

後記
GIAの作品はTwitter(元X)で知りました。
今までにない新しいデザイン性、またラバーのデザイナーが多い中、レザーという扱いの難しい素材を選んでいることに目を引かれました。
私が興味を持った頃にはフェティッシュ・ファッション界隈ではすでに知られており、SNSで彼女の作品画像を目にする機会も多くなっていました。
芸術性の高いGIAの作品と本人にとても興味を持ち、コンタクトを取ってみるとインタビューを引き受けてくれるとのこと。
しかしながらやり取りするまで女性なのか数人のプロジェクトなのかさっぱりわからなかった。
控えめなのか素性的なものをあまり明かしたがらずで、ビジュアルイメージをすべて担当しているというコメントから女性と分かりました。
匿名性を大事にしているのかな、という印象です。
日本の人たちに商品を身に着けてもらいたいと言う彼女。
私も日本でGIAのカッコいいアイテムを身に着けている人を見たい。…誰か!
日本からのオーダー方法はインスタグラムのDM、またはインスタのGIAのプロフィールへ飛び、契約フォームを使ったメールで受け付けているそう。
ウェブサイトはいずれ立ち上げるプランがあるそうなので、しばらくはSNSでチェックしてくださいね。

More Info
Instagram

X(Twitter)

https://twitter.com/officially_gia

𝗦𝗵𝗮𝗿𝗽 𝗼𝗯𝗷𝗲𝗰𝘁𝘀


All images credit GIA

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