政党でやりたいこと
こんにちは。高知れいほく新党の加藤和です。
政党、というと、なんか大袈裟で、ちょっとヤバめの空気があって、近寄りがたくて、怖い感じしませんか? 僕は、します。自分で政党を作っておいて、そんなことを言うのもおかしな話ですが、政治とか政党とかって、まともに生きていたら関わることが無いよね、と思っています。
では、なぜそんな僕が、政党(実際は政党ではなく「その他の政治団体」になるのですが)を作ろうと思ったのか。
僕は、高知県の本山町というところに住んでいます。2006年に東京から、水と空気のキレイな環境を求めて、高知にやってきたのです。それから14年、地域の人にお世話になり、土地を買って家を建てて、幸せに暮らしています。
でも、もっと幸せになりたい、もっと理想の暮らしをしたい、と思っています。では、僕の思う「理想の暮らし」とは、どのようなものなのか。
例えば、うちの近くには耕作放棄地があります。3年前までは、そこの田んぼでは、一人のおじいさんが働いていました。でも、もう年だから辞めたのです。たしか89歳ぐらいだと思います。後を継ぐ人もいないので、おそらく、そのまま荒れ果てて、山に帰ってしまうのだと思います。
田んぼというのは、たった数年、耕作をしなかったら、もう使い物になりません。水を溜めておく「盤」が雑草によって壊され、再び、田んぼとして使うことは、出来なくなってしまうのです。
僕は、自分の住んでいるところの近所で、このような風景があるのが嫌です。何十年も、ひょっとしたら100年以上にわたって作られてきた田んぼが、ひっそりと、人知れず荒れ果ててゆく。そのような光景は見たくないと思いました。では、僕に何ができるでしょうか?
1反や2反の田んぼぐらいなら、頑張れば、なんとか出来るかもしれません。でも、それだけです。僕のお世話になっている大石の、本山町の、嶺北の田んぼをどうにかしようと思ったら、とてもじゃないけれど、一人の力でどうにかする、なんていうことは不可能です。
そこで考えた方法の一つが、行政でした。例えば、自治体として移住者を誘致すること。農家の後継ぎを全国から探してくること。統一ブランドを作って海外に輸出し農家の所得を上げること。自治体という枠でやれば、やれることが段違いに増えます。そして、嶺北の田んぼが豊かに永続していく可能性が増えるのです。
もう一つ。例えば、こんな嫌なことがあります。
僕は本山町の中心部から8キロほど離れたところに住んでいます。近所にも、子育てしている家庭があります。しかし、ここまでスクールバスが来ることはありません。何度か役場や学校に、スクールバスを出してくれるように要望しましたが、いまだそれは実現していません。
もちろん公共のバスなどもありませんので、保護者は、子供を学校に送るために、毎朝毎夕、送り迎えをすることになります。これは、東京で生まれ育った僕には、ちょっとした衝撃でした。親が学校に送り迎えをするなんて、聞いたこともありませんでした。でも、嶺北ではそれが普通だと思います。
もしスクールバスがあれば、保護者の負担はずっと減ります。でも、こういうことは、個人で出来ることではありません。行政の範囲です。そこに声を届けるには、選挙に出て議員になるとか、そういう活動をする必要があります。それは、政治活動になります。やりたいことを、やろうと思ったら、政治活動になっていた。というのが、正直なところです。
誤解を恐れずに言えば、僕は「自分が幸せになりたい」のです。そのためには「周りの人が幸せに生きていてほしい」のです。田んぼも豊かで、送り迎えの負担も無い。そうやって、皆が豊かに幸せに暮らしている土地に、僕は住みたいと思います。そうしたいから、そのために政党を作りました。
田んぼやスクールバスの話は、小さな話です。でも、そういう小さな話の積み重ねの上に、幸せな生活というのは、成り立っているのだと思います。「高知れいほく新党」は、政治団体です。政治とは、自分たちの暮らしを豊かにするためのものです。毎年、本山町が使う30億円以上の予算、それをどう使えば、最も住民が幸せになるのか。僕と、そして、思いを共にしてくれる人たちと、最も嶺北の住民が幸せになるための道のりを考えたい、行動したい、そういう思いから、地域政党「高知れいほく新党」を作りました。
ですから、この政党の目的はシンプルです。「嶺北地方の住民が幸せに生きるための、理想郷を作ること」を目的としています。日本のことも考えません。関係ないですから。憲法改正とかも知りません。嶺北に関係ありませんから。そういう政治団体です。小さな一歩を踏み出して、理想の未来を築きたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。