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インドネシア本(7)「インドネシアと日本―桐島正也回想録」 倉沢 愛子著
「日本との国交が樹立された直後の1960年以来、激動のインドネシアにとどまり、50年にわたってビジネスを展開してきた男の物語」〜本文より〜
桐島正也氏は小説『神鷲(ガルーダ)商人』の主人公のモデルとして知られていて、第二次世界大戦後にインドネシア初代大統領スカルノの要望に沿い、かのデヴィ夫人に随伴しインドネシアへ渡ってから、2019年に亡くなられるまで半世紀にわたってインドネシアで手広く事業を展開された実業家。
著者の倉沢愛子氏は、桐島氏と長年にわたり親交があり、この書籍はその貴重な体験談を聞き取り、まとめた桐島正也氏の回想録。
桐島氏が1950年代からインドネシアでの国際関係の様子や、日本との関係性、さらには日本の経済復興におけるインドネシアの貢献などについて、詳細かつ生々しいエピソードを交えて描いてる。
戦後の激動期に海外で日本人がビジネスを展開していく歴史を追体験するようで、非常に興味深い回想録で、年月がくれば日本へ帰る駐在員とは異なるまさに「骨をうずめる」ことを選んだ日本人の人生の記録として感動をおぼえる。
また、倉沢氏が丁寧にまとめたエピソードや、桐島氏の人柄に触れることで、読者はあたかも当事者として物語に引き込まれるような感覚に陥る。
ちなみに桐島正也氏は三菱の共同創業者の孫で、且、エッセイスト桐島洋子さんの従兄弟。
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