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インドネシア本(3)「腐敗と寛容 インドネシア・ビジネス」 中原洋 著
「官民あげての贈収賄が、大らかな風土のなかで受け入れられていく」「汚職と楽天の風土の光と影」
2005年出版当時の当該本の帯に書かれている宣伝文句だが、汚職捜査機関があるKPKが存在する2022年現在も以前より少なくなったとはいえ、収賄・汚職のニュースは絶えないし、腐敗行為に「寛容」な文化はまだ社会に存在するという認識で間違いないだろう。
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インドネシアに12年駐在した筆者は国としての多種多様な文化を包み込むその寛容さやインドネシア人の楽天さや忍耐という人間性のよさが腐敗を生み、国としての秩序をゆるめたという鋭い分析をしている。
そもそも白か黒よりグレーを選択したり、皆が平和で穏やかさを尊ぶインドネシア社会で、この収賄がある程度文化的に滑沢剤の役目を果たしているという側面があるのは感じる。いずれにせよ実例を交えてインドネシアの一面を綴った本としては読む価値がある。
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