同調圧力そのものよりも、「他人が同調してくれない」ことに悩む人が多いかも?
このnoteでは何回か「同調圧力」について取り上げていますが、同調圧力に悩んでいるという人の話を聞いているうちに一つの仮説が浮かびました。
それは同調圧力に悩む人は本当は「他人が自分に同調してほしい」と思っているという仮説です。言い方を変えると、自分自身が他人と違う行動を取りたくないからこそ、同調圧力を感じるというわけです。
例えばこんな話です。
試しにこの人に「どういう状況になったらあなたは定時で帰れますか?」と尋ねると、「みんなが定時に帰れば私も定時で帰れます」という答えが返ってきます。
もちろん職場では誰も「定時で帰るな」なんて言っていません。上司も「定時で帰ってよい」と明言しています。更にこの職場にはごく少数ですが、定時で帰っている人もいます。
そのため、この人が「定時で帰るなという同調圧力がある」と言っているのは実は「定時で帰りたいと思っている私に同調してほしい」という本音が裏に潜んでいると考えられます。
これがもし「他人に同調してほしいと思わない人」であれば、他人が自分と違う行動を取っても全くに気にしないので、実際に「定時に帰ってよい」となれば周囲の人が帰っても帰らなくても気にせずに定時に帰ります。
もし誰かが「みんな残っているのに何で定時で帰るんだよ!?」と言うのであれば本当に同調圧力があると言えますが、誰も何も言っていないのならばやはり自分の中にある「他人に同調してほしい」という思いが自分にしか感じない同調圧力を生み出しているのかもしれません。
さて冒頭の「定時に帰れない人」の話に戻りますが、もしこの人からアドバイスを求められたら返答はかなり難しいと思っています。
「気にせずに定時に帰ればいいんじゃない?」は絶対ダメです。そんなことができるなら最初から同調圧力に悩みません。他人と違う行動を取りたくないからこそ悩むのです。
「他の人にも定時で帰ろうと呼びかけたら?」というのは一見良さそうですが、他の人がどう動くかは分かりませんので、もし他の人が定時で帰らなければやっぱりダメです。
あとは「上司に頼んでノー残業デーを決めてもらえば?」も似たようなものです。ノー残業デーを決めても形骸化すれば結局同じです。
そんなわけで「みんなが帰らないなら仕方ないですね、職場の同調圧力って本当に嫌ですよね」と本人に同調してあげるしかないと思っています。
全然問題の解決にはなっていませんが、本人が「同調してほしい」と思っているのであればそれが最善かもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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