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動物の殺処分問題とペットショップが多すぎるという現実
私の自宅の最寄り駅にはそこそこの規模の商店街があるのですが、ここ数年でペットショップが一気に増えて半径50メートル以内に何と4軒ものペットショップがひしめいています。
(うち2軒は同じ会社)
ペットショップの前を通るとかわいい子犬や子猫がショーウィンドウに展示されているのですが、覗いてみるとつい子犬や子猫と目が合うことがあり、まるで「私を飼って〜(買って)」と言わんばかりにアピールしてくるのでペットの魔力は実に恐るべしです!
とはいえ、わが家ではペットを飼うつもりはありません。100万円近くする犬猫もいてお値段がかなり高いうえに、責任を持って世話しようと思ったら自由に旅行も行けなくなるのが理由ですが、なんと言っても自分たちよりペットの方が先に死ぬので、その悲しみを考えると「最初から飼わない」という選択になります。
最近はペットがよく売れているらしく、50万円以上する犬猫がどんどん売れていきます。お店のショーウィンドウに「あっ、新しい猫ちゃんだ」と思ったら2週間後にはもう「家族が決まりました」という札が貼られているので、これだけペットショップが出店しているのを見ると、ペットは「ビジネス」としてはかなり旨味があるのかもしれません。
何せ何十万円もする犬猫が「7年ローン」で買えてしまうので、経済力がそれほどない人でも「月8000円でこの子と暮らせますよ!」と勧められるとつい衝動買いしてしまうこともあるでしょう。
ただそうなるとみんながみんな「責任を持って最後まで飼える」とは限らなくなります。
動物を最後まで飼うのは「意志」も「能力」も必要ですが、世の中には様々な人がいるため、金はあるが最後まで飼う意志も能力もない人がペットを買ってしまうことがあります。
以前保健所の人が書いた記事を読んだことがあるのですが、「コイツ飽きたから処分しといて」と言って犬猫を保健所に持ち込む人がいるという衝撃の事実を知りました。
また、最後まで飼う意志はあっても飼う能力がないと、気づいたら多頭飼育崩壊といった悲劇が起きてしまうこともあります。
ペットを飼うという行為は誰もができることではないので、残念ながら「ペットを飼ってはいけない人」は存在していると言わざるを得ません。
動物の殺処分が問題になっている背景にはこのように「ペットを飼ってはいけない人」の手に動物が渡ってしまう現実があると思いますが、かと言って「今すぐペットショップを規制すべきだ」というのもどうかと思います。
海外ではペットの生体販売を禁止している国もありますが、日本ではこれだけビジネスとして成り立っている以上、急にペットビジネスを規制すると多くの人が失業して路頭に迷う恐れがあるからです。
殺処分される動物がいなくなるならペット業界の人間のことなど知らん!という過激な意見もあるかもしれませんが、社会にとっては間違いなく別の問題を引き起こすのでこの手の話は本当に難しいです。
多様な人間がいるからこそ色々な問題は起きてしまうのですが、問題を解決するために特定の人間を排除するというやり方は「副作用」があまりにも大きいと思います。
そんなわけで、ペットショップの前でかわいい犬猫を見るたびに、心の中で「最後まで責任を持って飼ってくれる人の家族になって幸せに生きてね」と祈るようにしています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。