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「開放厳禁」と書いてあっても、扉を閉めない人は閉めてくれない

私が住んでいるマンションの駐輪場には防犯上の理由から、上の写真のように入口の扉に「開放厳禁」とはっきり貼ってありますが、たまに扉が全開で開けっ放しになっているときがあります。

直接現場を見たわけではないので断定はできないのですが、普段は閉まっていることが多いので、おそらく開けっ放しにするのは一人か二人ぐらいだと思われます(20人ぐらいしか住んでいないマンションなので)。

今のところ大きな実害はないので管理組合としてもそこまで目くじらを立てる話でもないのですが、こういう人に扉をちゃんと閉めさせるのは結構難しいことかもしれません。

職場の中でも似たような話があり、例えば「経費の精算は期日までに決められた方法で提出して」と言われているのに、いつも期限を過ぎてからしかも間違った方法で提出する人など、いわゆる「いくら注意してもやってくれない人(又はやらかしてしまう人)」に悩まされる人は少なくないと思います。

悪意がないから余計に難しい

こういう人の中には「オレはこんなルールなんて認めないから、わざと無視してやる!」という確信犯的な人もいるかもしれませんが、意識してわざと問題行動を起こす人ならまだ対処はしやすいと思います。

というのも、本人の中には「やらない理由(又はやってしまう理由)」が明確にあるため、その理由を見つけて解決すれば問題行動を改めていただくことは可能です。

厄介なのは本人のなかに「自分は問題行動を起こしている」という認識がない人です。こういう人に対して「注意しなさい」とか「意識しなさい」と言っても、そもそも本人の中には「自分が悪いことをしている」という感覚が全くないため、その場では「すみません」と答えても時がたてばすぐに忘れてしまうことでしょう。

私の経験上、確信を持って問題行動を起こす人は見たことはなく、ほとんどの場合は悪意が全くないケースです。私が住むマンションで扉を閉めない人も会ってみたらごく普通の善良な人かもしれません。そのため本人を捕まえて注意したところで、行動は変わらない可能性が高いでしょう。

相手の思考回路で考えないと解決は難しい

結局のところ、こちらの思考回路(例:駐輪場のドアは閉めておくべきもの、開けっ放しは良くない状態、ちゃんと注意すればできるはずだ)で会話しても、相手はそもそも違う思考回路を持っているので、いつまでも話はかみ合わないと思います。

相手に行動を改めていただくためには、少なくとも相手が物事をどのように認識しているのか、自分とどこが違うのかを知らないと始まりません。

例えば
・自分が大事にしていることを、相手はどうでもいいと思っている
・自分が悪いと思っていることを、相手は何でもないと思っている
・自分がどうでもいいと思っていることを、相手は大事に思っている
・自分が何でもないと思っていることを、相手は悪いと思っている
といった具合に、まずは「どこが違っているか」を見つけることが重要です。

そのうえで、「相手が気にすること」、「相手が重視していること」で会話をしないと相手に響きません。自分が「大事だ」と思っていることばかり強く主張しても逆効果になると思います。

一見遠回りに感じるかと思いますが、このような「ちょっとした問題行動が直らない人」こそ、むしろ時間をかけて相手を理解することに努めたほうが問題の解決に近づきます。

世の中には色々な人がいるので、自分とは真逆の思考回路を持つ人だってたくさんいます。「何だコイツは」と感じてもそれがダイバーシティですから、私自身も自戒を込めて気をつけようと思います。

今回もお読みいただきありがとうございました。




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