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(昨日のつづき)上海で思いっきり「日本人」扱いされたときの話

昨日の記事で、私は日本では外国人扱いされることはほとんどないと書きましたが、実は以前上海に出張しているときに中国語で話しているにも関わらず、現地の人から思いっきり日本人扱いされたことがあります。

当時は上海の外国人も宿泊するレベルのホテルに滞在していましたが、夜部屋に戻るときにエレベーターに乗ったところ、宴会から帰ってきたと思われる中国人の一段が急に乗り込んできました。

向こうも申し訳なさそうにしていたので中国語で「没事(大丈夫ですよ)」と返答したところ、何と仲間内でニヤニヤしながら「コイツ日本人のクセに中国語使ってるよ~」なんて言い出しました。

こっちは相手の言っていることは100%分かるのですが、向こうは完全にこっちを「中国語がわからない日本人」扱いしているので、ここは波風を立てずあえて言葉が全く分からないフリをして穏便にその場をやり過ごしました。

思えばその時の私の服装が上下スーツにネクタイという如何にも「日本人ビジネスマン」な恰好をしていたので、相手はコイツは間違いなく出張にやってきた日本人に違いないと思い込んだのかもしれません。

ちなみに中国の街中を私服で歩くと普通に中国語で話しかけられるので、「顔や雰囲気が日本人っぽい」ということはたぶん無いと思います。

じゃお前は何人と思われたいのか?と問われると、これがなかなか悩ましい問題だったりします。

基本的には自分では「中国人」と思っているものの、「中華人民共和国人」かと言われるとちょっと違うし、パスポートが台湾だからと言って「台湾人」でもありません。

だったら幼少期から日本で育ったので「日本人でいいじゃん」となっても良さそうですが、持って生まれたメンタリティが違うのでそれもしっくり来ません。

上海でのこの経験は自分のアイデンティティを改めて考えさせられたきっかけですが、案外「どれでもない」のかなと思っています。

まあ「波風を立てない」と考えている時点でメンタリティが少しずつ日本人化しているのかもしれません。

今回もお読みいただきありがとうございました。



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