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職場で攻撃的な言動を取ってくる人に出会ったら

SNS上での誹謗中傷が社会的に問題になっていますが、攻撃的な言動を取ってくる人はどこの世界にも存在しており、職場でもやたら攻撃的な言動を取ってくる人に出会う可能性はあると思います。

「バカ」とか「死ね」とかストレートに暴言を吐くケースもあれば、以下のような言い方で攻撃してくることもあります。

・こんなこともできないなんて、人としてありえない!
・前も言ったよね、ちゃんと耳ついているの?
・こんなミスをするなんて、仕事なめているよね

言っている本人は「正当な指摘」と思っていることもあるのですが、言われた側にとっては気分のいいものではないので、職場で無用な対立を生んでしまうことがあります。

そこで、どうすればこのような不幸な結果を回避できるか、今回は言われた側の立場でできることについて考えてみます。

攻撃されたと感じたらどうするか?

まず前提として、言ってくる人の意図に関わらず、言われた側が「攻撃された」と感じたケースについて扱います。

この場合、言われた側ができることは3つ考えられます。

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1.聞き流す
もし言ってきた相手が特に悪意はなく、単に言い方がきつい、もしくは一時的に感情的になっているだけの場合、反応せずに聞き流せばその場が丸く収まることがあります。
しかし、相手に明確な意図がある場合、聞き流してしまうと火に油を注ぐような事態になりかねません。

2.打ち返す(反論する)
もし相手に何らかの悪意がある、もしくはこちらを攻撃する意図があった場合、黙らずに言い返した方が不当な扱いを受けずに済む場合があります。
しかし、相手に悪意がない場合に言い返してしまうと、こちらもあらぬ方向に進んでしまう危険性があります。

3.耐える
無視せず反論せず、ただひたすら相手の言葉に耐え続けるのはその場を収めるうえで有効かもしれませんが、自分自身のストレスが溜まるだけで良いことはありません。
一方で明らかにこちらに落ち度があり、かつ自覚できていない場合は相手の言葉が多少きつくても耐えたほうがいい場合もあります。

このように、どの対応が良い結果につながるかは相手の意図次第ですが、相手の意図がわからないうちに反射的に反応してしまうと逆効果になる恐れがあります。

言われたことを場の真ん中に置いてみる

例えば、相手から「あなたのような人は職場にとって迷惑だ!」と言われたとします。
このとき、聞き流すのでも、打ち返すのでも、黙って耐えるのでもなく、まずは相手が言ってきたことを場の真ん中に置くというやり方があります。

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具体的には、相手が言ってきたことを自分の言葉でもう一度言ってみるというやり方です。

(例)
相手「あなたのような人は職場にとって迷惑だ!」

自分「あなたは、私のような人は職場にとって迷惑だと仰っているのですね」

そこで、相手は自分の意図(なぜそのような攻撃的な言動を取るのか)を話してくれる可能性が出てきます。

相手「そうだ、あなたのように自己中心的な態度はみんなのチームワークを壊している!」

ここでもすぐに反応せず、再び場の真ん中に置いてみます。

自分「あなたは、私の態度が自己中心的でみんなのチームワークを壊していると考えているのですね」

もし自分の行動に何らかの落ち度がある、もしくは落ち度がなくても相手から見て許せないことがある場合、相手から具体的な話を言ってくる可能性があります。
その場合は今後に向けて何をどう改善すればよいか話し合えばよいのです。

逆に具体的な話がなく抽象的な言葉に終始する場合、単に感情的になっているか、あるいは好き嫌いで言っているだけかもしれません。その場合は聞き流すぐらいでよいでしょう。

どちらにしてもこの話し方のポイントは、相手の意図を決めつけずに留保することにあります。

世の中には口でものすごくきついことを言いながら心の中では何とも思っていない人もいれば、逆のケースの人もいます。

そのため、相手の攻撃的な言動をそのまま自分への悪意として決めつけてしまうと、誤解が誤解を生んで不幸な方向に進んでしまいます。

攻撃的な言動は決して気分のいいものではないのですが、職場ではあくまで仕事を前に進めることが目的ですので、攻撃的な言動を取ってくる相手とは無理に仲良くなる必要はありません。

ただし、同じ職場で仕事する以上コミュニケーションを取っていく必要はあるので、このような「場の真ん中に置くコミュニケーション(相手の意図を確かめながら話を進めるコミュニケーション)」を自分から実践することで、相手がいくら攻撃的な言動を取っても話を前に進めることができます。

ご参考になれば大変幸いです。

お読みいただきありがとうございました。

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