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「お上」に従うか、逆らうか

ついに東京でも明日から再び「マンボー(まん延防止等重点措置)」が適用されますが、いつも思うことが世の中の大半の飲食店が自分たちが損をするのに大人しくお上の要請に従うということです。(一部で協力金がおいしいという話もありますが、多くの飲食店は打撃が大きいと思います)

これが諸外国なら逆らう者を刑務所にぶち込むようなことでもしない限り、素直に従う人はほとんどいません。国によってはマスクを義務化しても警察に捕まるまで意地でもマスクをしない人もいます。

ちなみに中華人民共和国なら共産党に逆らう者は絶対許さんというスタンスですが、それでも堂々と逆らう人はいます。何年か前に中国の青島でタクシーに乗ったら運転手が目的地に着くまでずっと共産党の悪口をボロクソに言っていました。私が共産党の関係者ならどうするんだと心配になりましたが、その人も今はどうなっているのかわかりません・・・

そんな諸外国とは異なり、日本では「お願い」でもほとんどの人が従ってくれます

ところが、日本でもごく一部で「お上に堂々と逆らう」猛者がいらっしゃいます。他の店が酒を出さず時短営業している中で堂々と酒を出して深夜まで営業したグローバルダイニングさんです。

グローバルダイニングさんの言い分は「法律なら従うか、要請は従わない」というもので、違法行為をしているわけではありません。(その辺はちょっとグレーですが)

とはいえ、さすがに行政も黙っていなくて過料を求めてきましたが、法的義務があるのかどうかはあいまいな部分もあり、まだまだ裁判で揉めそうです。

「お上に逆らう人」はどうなるのか

ここで考えてみたいのが、下記の状況下で政府や自治体からのお願いを無視したときどうなるのか、ということです。

  • 「お願い」は法的な義務があるわけではない

  • 従っても自分に何もメリットはなく、むしろデメリットが大きい

  • 従わなくても法的な責任を負わされることはない

おそらく外国なら最初から「そんなお願い従うわけないじゃん!」になりそうですが、日本では「それでも従う」という人のほうが多いと思います。

お上に逆らう人に対しては「世間様」がきっと許さないと思う人もいらっしゃるのかもしれません。しかし、実際にところ要請を無視して営業した店が焼き打ちにあったという話もないため、「世間様」も実は何もできないのかもしれません。

結局のところお上に逆らっても大きな実害があるわけではないので、世間が何と言おうが「逆らったもん勝ち」というのが現実かと思います。

「黙ってお上に従う」と「自分の頭で考える」

明文化された法令や規則に違反することはもちろんいけませんが、お願いレベルの要請である場合、従うかどうかは「自分の頭で考えるかどうか」にかかってきます。

例えば「都道府県を跨ぐ旅行は控えてください」と言われて、何も考えずに「行かない」という判断をする人もいれば、自分で考えた末に「行く・行かない」の判断をする人もいると思います。

個人的には「自分の頭で考えて、自分の意志で決める」というのを大事にしたいので、私なら旅行の自粛要請が出ていようが、旅行自体が違法でなければ自分でリスクを考えたうえで「行く」という判断をします。

ただし、「自分の頭で考えてはいけない、お上には黙って従うべき」という姿勢の人もいらっしゃるので、もしそのような人に出会ったらうまく折り合いをつける必要もあります。

「黙ってお上に従う」のも「自分の頭で考える」のも一つの個性であり、良い悪いはない思います。

「黙ってお上に従う人」が多ければ社会は安定しますが、閉塞感が漂うかもしれません。みんなが「自分の頭で考える人」であれば活気はあるかもしれませんが、社会が混乱する可能性もあります。

互いに相容れないところはあるかもしれませんが、社会全体のバランスを考えると距離を取って共存するのがお互いにとって幸せかもしれません。

今回もお読みいただきありがとうございました。



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