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“そこそこ丁寧なおでん”を作ってみた。
寒い、寒い季節がやってきた。
あぁこんなに寒い日はヒートテックにダウンのコートを来て。お気に入りのカフェでホットコーヒーを飲んで。家に帰ったらほっかほかのご飯と、湯気の立ったお味噌汁を飲もう。
寒いから、温かく過ごす。暮らす上ではこんなにもシンプルな選択が出来るのに、生きる上ではどうして複雑にコトを捉えてしまうのだろう…。いけない、いけない。危うく難しく考えてしまうところでした。
なんだか“やっと”寒さが深まったきた今日この頃。こんな寒い日は美味しくて、単純で、味が決まりやすい「おでん」が食べたくなるもの。さあ、今年もおでんを作ろう!思い立ったが吉日。
ですが、今年の私のおでん事情はなにやら複雑な心境と共にありまして。何を隠そう、昨年作った“とにかく丁寧なおでん”についての記事が思いがけず沢山の方に読んでいただくことが出来ました。
しかし、それに伴って上がる自分自身へのおでん期待値(なんじゃそりゃ)。丁寧でなければおでんを作ってはならぬ!そんな心の葛藤が純粋におでんを食べたいれいちゃんのいじらしいおでんへの恋心を邪魔するのです。くぅ。
そこで今年は、丁寧さは昨年の私に任せ。”そこそこ丁寧なおでん”を作ることとしました。やや説明を省きがちであったりしますが、御愛嬌と受け止めてくださると嬉しいです。
〇“そこそこ丁寧なおでん”材料
そこそこ丁寧なおでんの材料をまずはご紹介致します。
写真?ありませんよ。丁寧なおでんではないのですから。量はご自身で調整してくださいね。下記の量は『1人前ではあるが、3回に分けて食べたので結果的に”3人前”という表記が正しいような気もするがよく分からない』の量です。とにかくご自身で御調整くださいね。
大根…面取りが出来るギリギリの2切れ
こんにゃく…”既に切ってある”8切れ
餅巾着…特に理由はないけれど2個
じゃがいも(男爵)…皮むきがギリギリできる1個
がんもどき…口が火傷しないように2個
焼竹輪…既に焼いてある竹輪1本
つみれ…8個入りを店員さんに言って半分にしてもらった
玉子揚…1個。玉子は美味しいけど食べすぎはお腹膨れちゃう
はんぺん…1枚。2枚でも良かった。
牛すじ串…お試しにと1本。
つみれ、8個入りを店員さんに言って4個入りにしてもらったと記しましたが、まさか迷惑客になったわけではないので弁解させてくださいね。おでんの具材を売っている商店街のお店で購入して、店員のおばちゃんに「8個多いから半分にするかい?」を声を掛けていただいての事です。
どうか、小難しい小娘(こむこむ)と思われていないことを願います。
〇”そこそこ丁寧なおでん”作り方
作り方、なんぞ言いますが正確には『昨年、お店のおじちゃんから頂いたおでんの作り方の紙をカンペで使う』が正解です。
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⑴土鍋で出汁を取りつつ、具材の下ごしらえをする
本当はしっかりと鰹節をパックに詰めて時間をかけて出汁を取るのが美味しいんでしょうけどね。何度だって言いますが、これは”そこそこ丁寧なおでん”ですので、だしパックで出汁を取り。少し、時間が足りなそうであればお醤油やら白出汁やらをさりげなく、堂々と入れましょう。
そして、じゃがいもは皮を剥き、大根は面取りをするのです。無心でするのです。本当は大根は下茹で、こんにゃくはあく抜きしたほうがいいのでしょう。ですが、ここでは下茹で、あく抜きの概念は無いものとお考え下さい。
⑵煮えにくい大根とこんにゃくを火にかける
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カンペ曰く、煮えにくい大根とこんにゃくは先に火にかけます。少し煮立つまで待ちましょう。ぐつぐつ。
⑵弱火にして餅巾着とじゃがいもを入れる
いい感じに大根に火が通ったら、沸騰しないよう弱火にします。ゆっくり味を染み込ませるように。餅巾着と、崩れやすいじゃがいもは弱火にしてから入れましょう。
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⑶はんぺん以外の具材を温めるように入れる
じゃがいもに火が通ったのを目視で、心で感じたら次の段階へ参りましょう。がんもどきを入れ、いつの間にか切っていた焼竹輪に玉子揚げを入れます。つみれも入れちゃいましょう。
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牛すじは慌てて最後に入れました。
(既に食べられる状態の牛すじ串ですよ!)
この段階で入れる面々は”そこそこ温める程度”で大丈夫です。よろしくお願いします。
⑷最後にはんぺんをいれる
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さて、思い出したかのように牛すじ串を韓国おでんのように入れ。最後にはんぺんを入れましょう。このおでん(の具材)屋さんのはんぺんは口の中で溶ける味わいです。
〇“そこそこ丁寧なおでん”を食べてみる
さてさて。ほどよくいい感じになりましたら、早速おでんを召し上がれ。召し上がるの自分なんですけどね。一応、そこそこに返事だけしておきます。
「はーい!いただきます!」
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あぁ~美味しい。おでんって焦がしたり、出汁をと間違えてチョコを入れたり、はんぺんやつみれを自分で作らない限り、失敗することの方が難しい気がする。
そんなわけで、そこそこな丁寧さではありましたが昨年に負けず劣らず美味しかったです。翌日、さらに味が染み込んだところに舞茸を追加して入れて食べても、きのこの風味が合わさって美味しかったです。
皆さんも、あまり丁寧さに神経質になりすぎず。まあなる人も少なそうですが、そこそこに手を抜きながらおでんを味わってみてくださいね。
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〇おまけのコラム
【80人いたら1人くらい当てはまりそうなおでんにまつわる事】
⚪︎つみれを見て「あぁ赤血球みたいだなー」と心の中で思ったことがある人
⚪︎おでんの大根の面取りを7/8までやって疲れたから辞めたことがある人
⚪︎はんぺんを星形とハート型に切ってみたことがある人
⚪︎餅巾着の干瓢を丁寧に解いて、本当に中身が餅かを
しっかりと確認してまた干瓢を何事もなかったかのように巻く人
⚪︎こんにゃくの切れ込みを千鳥柄にしたことがある人
⚪︎茹で卵を入れようとしたら卵が半熟で、慌ててご飯を炊いて半熟卵かけご飯を作ったことがある人
⚪︎ちくわを食べて、翌日友達に「こんちくわ」と言って
理由を聞かれて「秘密」と答えたことがある人
⚪︎がんもどきが吸ったおでんの汁を量ったことがある人
ここまでお読みいただいた方、本当に本当にありがとうございます。
寒いから温かく過ごす。寒いから温かいものを食べる。年始で働き始めの方も、年末年始を突っ走って来た方も。今日くらいはシンプルに、自分を甘やかしてあげてくださいね。
お身体に気をつけてご自愛ください。
本日もお読みいただきありがとうございました。