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有無を言わさず誰かと同じ辛さを食べる『赤から』は人間関係を壊しかねない戦場である。
香川の離島の赤唐辛子で
赤から予行練習をしました
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赤からのシステムって、
人間の心理を試される戦場だと思うんですよ。
特に、誰かと2人で行く時は特にです。
2人に対して鍋は1つ。
そして選べる辛さは0辛〜10辛の11段階。
赤から本当に来たかった....?と再確認したくなる
0辛に始まり。“悲しくないのに涙がでます”という
俳優への挑戦状を叩きつけるかのような10辛。
きっと天と地ほど違うレベルから、
“辛さ”という味覚の温度感を相手と合わせていく。
そんな、二人三脚が求められるのです。
段階としては3ステップ。
【①辛さ協議】を進め
【②辛さ申告】をし、互いが心地よい
【③辛さ実食】に辿り着けるか、です。
何があっても、人間関係が崩れない自信がある
2人であれば、やや心配ではありますが...
まあ問題ないでしょう。
ですが、もし上長の方との大切なお食事会であれば
(“赤から使わんだろ”は禁句。世界に接待場所が赤からしかなかったと考えて)
そう、つまり赤からというのは下手をすれば人間関係にヒビの入りかねない。そんな危険性を孕んだ戦場と思しき場所なのです。そこで今回は①〜③の各ステップにおきまして人間関係を壊さないワンポイントアドバイスをして参ります。
まず、【①辛さ協議】に関しまして。
できれば、入店前に確認しておいて欲しいものですが、相手の辛さ耐性を聞いておきましょう。「強い」「弱い」など、あまりにも抽象的で相対的な指標ではなく。具体的に。
例えば、「目を瞑って、カラムーチョと金平糖を
食べ比べても同じ味に思えるくらいには辛さに耐性があるよ。カラムーチョは粉が満遍なくかかっている状態と考えるね」等。
ここで大事なのは、麻婆豆腐など山椒系の辛さレベルで協議をしないこと。赤からは唐辛子系ですので。
次に【②辛さ申告】です。
ここでは店員さんに協議結果を報告することとなります。確定申告みたいですね。
クラス替え初日の自己紹介を思い出しましょう。
名前・趣味・好きな辛さを発表するあの場。
ゆっくり。丁寧に。相手に伝わるように話しましょう。ですが大事なのは、自分だけの自己紹介ではないこと。一緒に行く相手。場合によっては上司のこともありましょう。2人の気持ちを合わせるように、
アイコンタクトを忘れずに。
最後は【③辛さ実食】です。
出てきた辛さ。思ったよりも辛かった。
思ったより辛さレベルがしょぼかった。色々ありましょう。ですが、①〜②の苦楽を共にした相手がいる場です。何も語らず食べ尽くしましょう。そして最後に一言。
“同じ辛さで戦ってくれてありがとう”
そう伝えましょうね。
長くなりましたが、早速本題です。
手短にお伝えします。本題が手短になるということは、それはもはや本題ではなく前置きがもはや本題になりかねません。
辛い
辛い
唐辛子のお話です。
遡ること1年前。れいちゃんはスタコラサッサと赤から....。ではなくて香川県丸亀市にある
唐辛子農家の唐崎さんのお宿へと向かいました。
U29のインタビューで推薦をしてくださったり、先日もインスタライブでコラボしたりありがたいことに今でもご縁をいただいています。
そんな唐崎さんの唐辛子がついに季節を迎えたとのこと。「1深層心理が試される戦場【AKAKARA】に備えた対策ができる”と心を躍らせ、唐辛子の到着を待ちました。しかし、届いた唐辛子を前に気づいたのです。
【自分はどうしようもなくぼっちである】
ということに。
“ちょいぼっち”とかではありません。
“ガツンとぼっち”です。
“雪見ぼっち”です。
あまりにも“SUNAO”です。
つまり、赤から対策に必須である【①辛さ協議】および【②辛さ申告】ができないのです。これもきっと憎き赤からの作戦でしょう。事前対策ができないようなシステムにして、店内でいきなり人間関係を試すようなことをする。
あぁ。ヤラレタ。
そう思いました。
やられっぱなしです。
悔しくって悔しくって。鍋とは関係のないゴマ鯖を作りました。
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3本の唐辛子を使いました。
ゴマ鯖自体は最高に美味しかったですし、
唐辛子も美味しかったです。
ですが。少々辛かったです。
いや、結構辛かったです。
鯖が一言染まり具合を教えてくれれば。
一緒に辛さ協議をしてくれる相手になってくれれば。そう言いたい気持ちをグッと堪えました。
すでに食べた後だったので
“いい感じの辛さに染まってくれてありがとう”
そんな御礼は直接言えずじまいでした。
ですので、年内に日本海付近に行く予定がもしあれば。ついでに仲間の鯖達にお礼を伝える日を設けようと思います。
それまでは大好きな鯖缶集めと鯖缶ピラミッド作りを一定期間控えようと思います。