22歳の終わりにままとふたり飯。
22歳の最後の日。
23歳になる前の日。
ママとれいちゃんが
アルバイトをしている居酒屋さんに行ったよ。
すごくお酒を飲んで酔っていて、
すごく沢山食べていた。
すごく愛おしい時間だった。
パーマをあてたれいちゃんの髪を
可愛いってゆってくれて。
自分が食べたいものは
自分で頼むスタイルで。
食事の取り分けは苦手な
れいちゃんに合わせてくれて。
だけど結局。
季節菜のお浸しも
慈姑と銀杏の素揚げも
シェアしちゃって。
すごく愛おしかった。
山田錦をバナナ、バナナってゆって
何杯もおかわりしていた。
(バナナのような香り、
とメニューに表記があった)
季節菜のお浸しを
”見た目は全部一緒なのに味はこんなに違うんだね”
ってゆっていた。
お刺身が絶品だった。
カワハギの肝。
大将がこの間のバイトでゆっていたお魚。
おいしすぎた。
お醤油じゃなくて
塩で食べるお刺身ってだいぶいい。
ハマりそう。
ぬたは相変わらず好き。
「ヌタすきだね」
って大将に云われるくらいだからきっと相当。
ママは味でれいちゃんはカツオ。
1個ずつヌタ交換した。
帰りにままが
「ヌタに入っていたのなんだろうね」って。
「九条ねぎとワカメだよ」
ママは作ろうとしているのかな。
きっと絶品だろうな。
れいちゃんのことを
すごく笑って見ていた。
銀杏と里芋と慈姑の素揚げ。
”旬だね、季節だね”
って言ったら
”そうだね、旬だね”
って返してくれた。
うるめいわしを食べていたら
可愛いと言われた。
これ頼んだの可愛いって。
誕生日プレゼントは
びっくりするくらいいっぱい。
寒さに弱いから腹巻きもしっかり。
凄く嬉しかったけど
一番は手紙かな。
家族御一行様から。兄ちゃんの
”のびのびやっていて、羨ましいよ”
この言葉は嬉しかったな。
私、楽しんでいるんだな。
それが伝わっているんだな。って
という文章を
今とある場所で描いています。
朝から雨だったこの日。晴れ間が見えてきました。
あれ?晴れ間?雨間じゃない?と少し今思った。
誰かが差していた傘を45°の角度にして
閉じる瞬間が見えました。
そう、そんな天気です。
帰りに酔ったママが家まで送ってくれた。
駅と反対なのに。
なんなら駅まで送ろうかと言ったのに。
ちゃんと帰れたか心配だったけど。
LINEが来て楽しかったよ
ってきて一安心したよ。
次の日にはちゃんと当日の
”お誕生日おめでとう”を添えて。
きっと、多分
今年一番素敵ないい日だった。
マンションの前でハグしてくれたよ。
嬉しかったなあ。
少し泣きそうだったなあ。
あ、お店でドリンクを選んでいる時
同じお酒にしよっていう言葉も。
そういえば嬉しかったよ。
めちゃくちゃお酒の種類があるお店なのに。
週の真ん中の水曜日。
アリスが退屈しちゃう水曜日。
次の日お仕事なのにたくさん飲んでいるママ。
愛おしかったな。
明日仕事!って言っていた。
45°のかさが90°になる光景になってきたよ。
そんな天気の。
そんな23歳の誕生日です。
静かに、こっそりと。
それでも確かにおめでとう。
れいちゃんへ。