indigo la Endを聞く度に思い出されるのはいつかのおもかげ
致命的
私、ホントはまだ心の一番奥の所では──のことが忘れられないのかも知れない。だから一目惚れもしないし不用意に恋ができない。あの人かわいいなって、友達に言うけど早く誰かに恋したいだけなんだ。だって、どうしてあんなにも愛おしんだ相手が居て、それで、たまたま見かけただけの赤の他人に簡単に恋が出来るんだって思う。
きっとその赤の他人とも仲良くなればこの感情も変わるのだろうけど、──は本当に人生で一番好きになれた、つまり、私はその赤の他人に対して完璧に誠実な対応が出来る自信がない。愛せる自信がない。失くしたところで悲しめない。──には無限に溢れていた愛の言葉も出てこないかも知れない。
私、もう誰かを好きになれない気がする。劇的な熱情に溢れた致命的な恋が出来ない。
──に対して本心から腐すことも出来ない。却ってますます良く思える。一途で(私に向けられなかっただけで)優しくて面白くて可愛くて、素敵だった。無敵だった。
それなのに私はどこかへ行かなければならない。こことは違うどこかへ。だってもう愛されないから。──には愛されないのだから。いつまでもこんなところでグズグズしていたら年老いてしまうだろう。
はやく、行かなきゃ。誰かを愛さずにはいられない躍動が完全に目を覚ます前に。
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