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#令和ビデオゲームグラウンドゼロ
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「自分が思う最強の『moon』を作りたいんです」——『くつひも物語』はメタすらも越え、ゲームの当たり前から遠ざかった、かつてない荒野の世界を体験させる。
時にビデオゲームはありきたりなジャンルだとかルールだとかに括られない体験を作ろうとすることがある。『くつひも物語』とは、まさにそういう体験をもたらす可能性を秘めたポイントクリック・ビジュアルノベルである。 『くつひも物語』は発表以来、そのタイトルや登場人物、ストーリーの概略などから一切、 “どんな体験ができるのか”という予測をさせない雰囲気を放っている。たとえば、以下はストーリーの概略だがここから何がわかるだろうか。 なにかありきたりなRPGに対するパロディのように思える
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『Playing Kafka』— “カフカの小説とは、笑いと恐怖のコントだった”と無料で気づけるゲーム。プレイヤー自身が得体の知れないシステムとなり、『審判』や『城』の主人公の運命を操作するかのようなADV
文学とビデオゲームの関係ということでは、数ある古典的な小説家のなかでもフランツ・カフカの小説ほどビデオゲームにインスパイアを与えたものはないように思う。しかし、ここまでの不条理文学の古典となりすぎることで、固いイメージが少なくないだろう。 『Playing Kafka』はそうではなく、「あの小説はよく考えたらコメディとホラーが混ざり合ったコントみたいなものだったのではないか?」と、ビデオゲームの力によってかの古典を再解釈させる力を持つ一作なのである。 そんな再解釈を無料で
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