【小説】レイア・シスターズ 新年会(2024)~お酒を飲んでどんちゃん騒ぎ、下ネタまみれ~


赤木レイア「最近シスターズも増えてきたし、ここらでひとつ、シスターズを集めて新年会でもやりますか」

青空の下、ソープランド・英国屋の店の前に立つのは、赤木レイア。
赤髪ツインテールの男の娘だ。
レイアはくるりと後ろを振り向く。
赤いツインテールの髪が、ふぁさーっと揺れる。

社たかり「いや、なんで英国屋の前でそんな話を始めるんですか。勘弁してくださいよ姉御」

彼女は社たかり。
明らかに顔色の悪そうな、セーラー服姿のロングヘアーの少女。
顔色は真っ青で、あからさまに体調が悪そうな雰囲気が漂っているが、彼女は普段からこんな感じらしい。

たかり「まあ英国屋は一旦置いとくとして……新年会ですか、良いですね! あれ? でも今7月なので、新年会やる時期じゃない気が……」

レイア「しょうがないでしょ。色々忙しかったんですから……」

たかり「ままええわ……で、新年会どこでやりますか?」

レイア「んー、そうですね。できれば安いところがいいな……あっ、そうだ、【なか卯】とかどうですか?」

たかり「いや、いくらなか卯が、ナカイド様公認の飲食店とはいえ、あそこで新年会をやる人いませんよ。せっかくなんですから、もうちょっと良い店にしましょうよ。どんだけ倹約家なんですか姉御は。そういうところで商魂の怪物を出さなくて良いんですよ」

レイア「そこはほら……なか卯で新年会を開催すれば、ナカイド様も来てくれるかなって……」

たかり「純愛かな? どんだけ一途なんですか。最近、動画で一切擦っていないのに、急に思い出したように、【ナカイド様一筋です】みたいな雰囲気を出すの、やめてもらっていいっすか?」

レイア「そこはほら……腐女子の人が喜びますから……」

たかり「姉御のチャンネルの視聴者って、女性が一割ぐらいしかいないんでしょ? そういうブランディングは意味ねーですから。で、新年会どこでやるんですか? 真面目に考えてくださいよ。何か良い案はないんですか?」

レイア「んー……そうですね……じゃあ私がよく行く居酒屋【朕】でいいですか?」

たかり「なんちゅー名前の居酒屋なんだ……まー全然オッケーですよ私は。確実になか卯よりは良いでしょ。 あれ? でも私達、制服着てるんですけど……居酒屋に行って大丈夫なんですかね?」

レイア「そこはまあ……最近堀口くんのせいで、時空が歪んでるからセーフということにしておきましょう」

レイア「それじゃあ、たかりん、新年会の当日にまた会いましょう」

たかり「ちょっと待ってください」

レイア「……ん?」

たかり「せっかく英国屋の前まで来たのに、渡英しなくて良いんですか? どうせなら英国屋に行ってレポすれば、視聴者も喜ぶんじゃないですか?」

レイア「いや……私は行きませんよ。代わりにたかりんが行ってきたらどうですか?」

たかり「いえ、私はノンケなので行きません」

レイア「じゃあクロスミレさんを呼んで、私の代わりに渡英してもらうか……」

たかり「やめてください。クロスミレさんを巻き込まないでください」


~数日後。居酒屋にて~

レイア・シスターズの新年会の開催場所となったのは、下町の居酒屋【朕】だった。
レイアとたかりは、個室に通された。
木の温かみを感じる内装だ。
10人程度が十分くつろげる程の広さがあった。

たかり「おー、いい感じじゃないですか。完全個室! ここなら多少騒いでも大丈夫そうですね」

レイア「ここならメニューも豊富です。焼き鳥から揚げ物、一品料理、肉肉肉麺となんでもござれ。さあ、じゃんじゃん頼みましょう」

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