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留学先でも日本の携帯電話番号で SMS 認証を行いたい

「留学先でも、日本の携帯電話番号で SMS 認証を行いたい」
そう思われている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、留学前に同じ気持ちを抱いていた筆者が、povo に乗り換えることによって留学先でも低価格で日本の携帯電話番号を使い、SMS の受信や電話番号認証を行っている方法について、ご紹介させていただきます。
※記事の内容は、2024 年 11 月時点のもののため、最新の情報とは違う可能性があります。


日本の携帯電話番号の必要性

「留学に行くにあたって日本の携帯電話番号をどうしたか」、といったことを留学経験のある友人に尋ねると、「通信料が勿体ないので解約した」といった答えを得ることがよくあります。もちろん留学先では留学先の携帯電話プランに入ることになるでしょうし、解約というのも一つの方法だと思います。
また、留学中に通信料は払いたくないが帰国後のことを考えて、一定の料金を払うことで、携帯電話番号を保持してもらうサービスを使う方もいらっしゃるそうです。

しかし、筆者にはどうしてもその二つを避けたい理由がありました。

それは「二段階認証を行うため」

特に近頃は、大学のアカウントですら二段階認証を求められるようになっており、メールアドレスとは別に携帯電話番号を登録することが一般的になりつつあると思います。また、サービスによっては、日本の電話番号でないと登録できないものもあります。特に、銀行系などは留学先でお金が引き出せなかったりするとパニックになる可能性があるため、余計な面倒ごとを避ける意味でも、日本の携帯電話番号を留学先でも使いたいと考えるのは、自然な考えだと思います。

※Authenticator といったアプリを使うことで、二段階認証を解決する方法もあるそうですが、筆者にはハードルが高く感じられたため(情弱)、使っておりません。ただこうした方法もあるので、是非ご参考にしてください。

また、日本の携帯電話プランに加入していれば、一時帰国の際にも安心という理由もあります。

しかし、留学先で通信を行わない(ローミングを行わない)という条件のもとで、日本にいたときと同じ金額(ahamo で月 3000 円弱でした)を払い続けるのは、頂けぬものがあります。そこで、筆者は、比較的安価な povo を利用することにしました。

スマートフォンの機種を確認する

日本の携帯電話番号と留学先の携帯電話番号の 2 つを持ちたいという場合、まずはじめにスマートフォンの機種を確認することがおすすめです。例えば、デュアル SIM 対応のスマートフォンであれば、1 台で 2 つの電話番号を持つことが可能です(eSIM + 物理 SIM または eSIM + eSIM 等)。もしデュアル SIM に対応していなければ、スマートフォンを 2 台持ちすれば、問題はないと思います(多分…)。

SIM のロック状態を確認する

次に確認するのは、自分が使っている SIM のロック状態です。筆者は ahamo を使っていたため SIM フリーでしたが、SIM にロックがかかっている状態の場合は、キャリアに連絡をして解除してもらう必要があります。

SIM ロックが解除されたら、MNP 予約番号をもともとのキャリアから取得し、それを使って、povo の契約をします(SMS の受信や電話の受信が目的であれば、通話+データプランを選択します)。

povo のメリット

いきなり povo を推すと、povo の回し者なのではないかと思われてしまいそうですが、povo の最大のメリットは「基本料が無料」ということです。(ただし、「最後の有料トッピングの有効期限の翌日(有料トッピングのご購入がない場合、povo2.0のSIMを有効化した日から180日の間、有料トッピングのご購入がない場合、順次利用停止させていただきます。」という規約があるため、半年に 1 度は何らかのトッピングを追加購入する必要があります。)

また、MNP が使えることや、必要に応じて海外ローミングができること、ギガやプランを必要分だけトッピングとして購入できることも魅力的です。

筆者は留学の 1 か月ほど前に乗り換えたので、30 日間 20GB 2700 円のトッピングだけ購入し、日本ではそれを使っていましたが、イギリスに来てからは今のところは何も支払いは生じていません。半年後までに、データ追加1GB(7日間)390 円のプランを購入しようと考えています(半年ごとに何かを購入しないといけないため)。

留学先に着いたら

ここからは、筆者の経験談となりますので、iPhone 1 台で、povo の eSIM と留学先の物理 SIM を組み合わせる方法となります。

さて、あらかじめ povo が利用できる状態で留学先に着いたら、留学先の SIM を導入します。イギリスではビザの申請の際に、LEBERA というキャリアから無料で物理 SIM カード(20 GB の通信と無制限のイギリス国内での通話+SMS および海外への 100 分間の通話がついています。詳細は省きますが、初めの 1 か月はこれで乗り切れます)が配られるため、空港に着いた時に、まずスマートフォンの電源を切った上で、持ってきたピンで SIM カード入れを開け、カードを挿入しました。ちなみに、これを見越して、povo は eSIM にしてありました。

iPhone の場合、下記の web サイトに従うことで、デュアル SIM を導入することができます。

筆者は、

  • povo と Lebera の両方を常にアクティベート

  • Lebera のプランを primary に、povo を secondary に

  • デフォルトの番号を Lebera に

  • モバイルデータ通信の切り替えを許可をオフに

  • 「モバイル通信」または「モバイルデータ通信」の項目で、povo はオフに、Lebera はオンに

しています。

これによって、日本の電話番号にかかってきた電話に出たり、SMS を受信することが可能になります。ただし、povo を使ってこちらから電話をかけたり、SMS を送ったりすることは決してありません(できるのかどうかもわかりません)。

追記:イギリスの通信プランについて

海外で携帯電話プランに契約しようとすると、まずは銀行の開設が求められることが一般的です。そして銀行の開設は、一般的に、現地での身分証明書などをもらわないと行えません。一方で、イギリスに関しては giffgaff というキャリアを使えば、日本にいながらにして契約ができ、また価格も比較的安価です。
ではなぜ筆者が Lebera にしたかというと、それはとりあえずビザセンターで Lebera の SIM カードがもらえ、無料で 1 月使えたから、と、ただそれだけです。

しかし、イギリスについて Lebera を使っていると、あまりにも通信が悪いことに腹が立つようになりました笑。これは giffgaff でもあまり変わらないと思います。イギリスでは、例えばロンドンの地下鉄や高速鉄道等で通信がつながらないというのは、どのキャリアにも共通することです。しかし、同伴していた恋人が短期滞在用に Three を使っていたのですが、圧倒的に Three の方が Lebera よりも回線が強く、キャリアによる違いがあることを痛感しました。
そして Lebera にせよ、契約するとなれば銀行の開設が必要です。どうせ、銀行を開設するのであれば、他の通信プランに乗り換えても良いわけです。よって筆者は、1 月も経たぬ間に、EE という大手キャリアに乗り換えました。EE はイギリスの 4 大キャリアの一つ(EE、O2、Three、Vodafone)で、日本で言うドコモや softbank 、au のような立ち位置だと思います。

Lebera から EE にするにあたっては、Porting Authorisation Code (PAC) (日本の MNP 予約番号と同じ)を Lebera から取得することで、電話番号を引き継ぐことができました。やはり場所によっては通信がつながりづらいことはありますが、Lebera と比べると大分楽になったと感じます。

また、筆者はデータ容量無制限のプランにしてるため、ひと月で 5500 円(£27)ほどかかるのですが、Lebera のような格安?キャリアでも、データ容量無制限プランであればひと月 5000 円(£25)ほどかかるので、そこに対する不満はありません。
※注意しなければいけないのは、こうした大手のプランは、24 か月契約等が基本ですので、1 年ほどしか滞在しない方には向いていません。また、1 年ごとに料金が若干上げられていくことにも注意です。筆者も 2 年後は別の通信会社にしているかもしれません。

自宅にも大学にも wifi が整っているのに、データ容量無制限にする必要があるのだろうか?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、イギリスでは wifi が使えないことが多々あります。大学ではあまりないですが、student accommodation で全体で契約している場合、こういうことも珍しくありません。無制限であれば、テザリングもできるため、安心していられます。また、筆者は出先からビデオ通話をすることが好きなため、無制限だと安心して通話ができます。

さて、ここで povo に話が戻るのですが、povo はイギリスで海外ローミングをするために、Vodafone の回線を使用しています。筆者が povo を使ってローミングをすることはないのですが、常にアクティベートをしているため、Vodafone の回線状況も常に見ることができます。EE と比べると、場所によっては Vodafone の方がしっかりと電波が届いていることもあるのですが、その逆もまたしかりです。自分が普段生活する場所で、使いやすいものを選ぶのが良さそうです。


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