🇹🇼首狩りの風習@高雄2010
ここは、高雄歴史博物館だ。
台北でほぼ一文無しになった私。
レンタルサイクルで港へ行ったりウロウロ。
仕方なく高雄駅に戻る最中に見つけた。
「高雄歴史博物館」堅苦しそうだ。
無料である。座りたかった。
私は図書館で暇をもてあそぶ老人達の気持ちが少し分かったような気がした。
館内の案内のお姉さんが付きそってくれた。
あまりに客がいない。
挙動不審な旅行者に流暢な日本語で案内。
「一日高雄市長になりませんか?」
市長の席に腰をかけるとなかなか気分がよい。
「市長、承認をこの書類にお願いします」
とか受付の女性もノリノリだ。
ここからは一人で見学だ。
地下に続く不穏な階段。
この先にやや閲覧注意な写真が2枚ほど続きます。セピア色の100年前の写真です。台湾の原住民達の「首狩り」の風習の記録です。個人的には見ていただきたいですが、事前にお知らせでこざいます。
階下にはズラリと写真が展示してある。
台湾の原住民の風習を当時の日本人が記録したものだ。推察するに1910年代と思われる。
近年「セデック・バレ」という映画で霧社事件を取り上げられたが、彼らのような勇猛な人々が台湾の奥では生活を営んでいた。
それでは参ります。
「原住民達は、首狩り後、その首の前で酒を酌み交わした」
たぶんそう書いてある。
「部族名は不明だが、首を掲げている。足元には胴体がある」
たぶん、そう書いてある。
「皇太子、(後の昭和天皇)が高雄へ」
たぶん、そう書いてある。
「ゲンズーミン」と台北で聞いたことがある。
差別的ではなく、そう言うらしい。
高雄駅に戻り、ボーッと人を眺める。
確かに顔が東南アジアに近い人も少しいる。
(表現が難しいが、日本とは違って、他民族国家に見えなくもない)
はじめての台湾で歴史を学び始める私。
電車で突然日本語で話しかけてきた老人。
日本語で私を諭したゲストハウスの老人。
「統治時代って一体どんなだったんだろか」
2010年。
初訪台湾ーータケシ