文化って最強
――毎年2月に売り上げが落ちるからどうにか打開策を捻り出そうとしたみたい。そこで、バレンタインデーと掛け合わせてチョコレートの需要を高めたわけです
人生は物語。
どうも横山黎です。
今回は「文化って最強」というテーマで話していこうと思います。
📚忘却のバレンタインデー
昨日でやっと大学3年の授業が終わりました。俳句に関する集中講義を履修していたので昨日までかかったんですが、だからといって後悔してるんけではなく、大学の授業には珍しく実りがあり、興味を持って主体的に取り組める授業でした(笑)
それはともかく、昨日授業が行われる教室にいくと、同じ授業を取っている女子(とはいえ同じ学科の子だから見知ってるんだけども)からチロルチョコをもらいました。
はじめ、お昼時だったし、昼食のあとのデザートのためにもってきてそれを他の人にも配ってるのかなあと思っていたんですが、今日の日付を思い出して「あ、そゆことか!」となりました。
昨日は2月14日、バレンタインデーだったのです。だから、チョコレートをくれたわけです。
チロルチョコの子以外からもチョコをもらうことができて、切ないバレンタインデーにはならずに済んだのですが、チョコをもらえた喜びよりも先に、チョコをもらうことで思い出すバレンタインデーという文化ってすげえな!という驚きが来たんです。
📚バレンタインの起源
バレンタインデーで、女性が男性にチョコレートを贈るのは1970年代頃から始まったとされます。
そもそもバレンタインとは人の名前なんです。兵士の婚姻を禁止したローマ皇帝に抗って、内緒で結婚式を挙げさせてあげた司祭がいました。それがバレンタイン司祭だったのです。結局それがばれちゃって、「おまえやめろよ」の忠告も無視した結果、バレンタイン司祭は処刑されてしまったんです。その処刑の日が、そう2月14日だったというわけです。
その後、恋人たちの日となり、今や大切な人に贈り物をする日になったのです。
ではなぜ女性がチョコレートを渡す文化が定着したのか。
ちなみにこれは日本独自の文化なんですよね。確かに欧米でもチョコレート渡すけど、それだけじゃなくて花とか手紙とかを渡したりするし、贈るのが女性限定というわけでもない。それなのに、日本では今の文化が生まれたのか。
何を隠そうそれはお菓子屋さんの広告戦略で、お菓子屋さんがチョコレートを売るために「女性が男性にチョコレートを贈る日」という文化をつくったのです。
毎年2月に売り上げが落ちるからどうにか打開策を捻り出そうとしたみたい。そこで、バレンタインデーと掛け合わせてチョコレートの需要を高めたわけですね。言ってしまえばお菓子屋さんの企みが見事実現して今もなおその市場は毎年賑わっているわけです。
それでも特に中高生にとっては一大イベントで、自分の気持ちを溶かしたチョコレートを想い人に渡す文化はこの先も残っていくんだろうなって思います。
📚文化って最強
改めて、文化って最強ですよね。
バレンタインデーをあげれば、毎年2月14日に決まって盛り上がるわけじゃないですか。そして飛ぶようにチョコレートが売れるわけじゃないですか。ハロウィンもクリスマスもそうですが、確立された文化ほど強いものはありません。
僕は創作活動をしてるから最後はそこに紐づけて話していきますが、自分でつくった物語を起点に文化をつくることができれば、毎年盛り上がれるし、毎年新しい人に届けられます。
たとえば、小説『Message』は成人の日の話。20年の節目に、大切な人にメッセージを贈る物語なので、「成人式」や「同窓会」といったキーワードと結びつけて文化をつくれるかもしれません。
そもそも僕が『Message』を成人式の話にしようと思ったのは、「20歳になったタイミングで家族やお世話になった人に感謝と愛情を伝えよう」と思ったからで、それがそのまま作品に反映されてるし、手売りして届けるという行動にも繋がっています。
まだまだ分かりませんが、このあたりの思想をベースに、成人式と紐づけて文化をつくることはできるかもしれません。
さらっといっていますが、文化を作るには少なくとも数年〜数十年の歴史が必要で、その時間の使い方によっても実現の難易度が変わってきます。
でも毎年成人式のときに盛り上がれたらいいし、『Message』を届ける機会があったら嬉しいので、少しずつ文化をつくることにも向き合っていこうと思います。
今記事を書いてて思い出したんですが、そういえば三日前に母親からチョコレートが配達されました。もしかして、バレンタインデーが近かったから配達してくれたのかもしれません。なんで突然チョコレートなんて贈ってくるんだろうと不思議だったんですが、なるほどそういうことか(笑)
最後まで読んでくださりありがとうございました。
20220215 横山黎