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歴史の本にも聖書の中にも立ち読みの週刊誌にも書けないことがある【世界を終わらせて】
【#24】20210724
人生は物語。
どうも横山黎です。
このチャンネルでは、本、音楽、ドラマ、映画など、あらゆるものを題材に思ったこと、考えたことを物語っていきます。是非、最後まで読んでいってください。
ということで、今回はハルカミライの楽曲『世界を終わらせて』から考える「歴史の本にも聖書の中にも立ち読みの週刊誌にも書けないことがある」というテーマで話していこうと思います。
えっと、こんなに長いフレーズが果たしてテーマとしてふさわしいのかという話はさておき、印象的かつ詩的で哲学的なフレーズであることは間違いないと思います。
☆世界を終わらせて
「世界を終わらせて」は、ハルカミライというロックバンドの楽曲です。
どこか懐かしさを感じるし、それでいてちゃんとロックだし、歌詞も深い。
まだ聞いたことのない方は、是非、聞いてみてください。
青春を思い出します。
僕がこの曲を知ったのは、音楽やってる親友から勧められたことがきっかけでした。
YouTubeで検索して、再生して、コメント欄に投稿されてあった歌詞を見ながら、聴いていたんですけど、一発ではまりました。
冒頭の歌詞で、「あ、好き」ってなったんですよ。
君好みの味は基本は薄めで
強がりで嘘は意外と付けて
歴史の本にも聖書の中にも
立ち読みの週刊誌にも
これは書けないだろう
引用;Uta-Net(https://www.uta-net.com/song/256528/)
めちゃくちゃよくないですか?
このワンフレーズに心を掴まれましたね。
これまでの出来事をまとめた歴史の本。
世界中でたくさんの人が拠り所とする聖書。
身近な存在で、雑多なことが書かれてある週刊誌。
歴史の本と聖書のように権威のある本にだって、あるいは、身近にあって手の取りやすい本にだって、君のことは書かれていない。
君好みの味とか、強がりで意外と嘘がつけちゃう性格とか、そういったものはどんな本にも載っていないし、誰も書けないんですよ。
君と一緒に過ごしてきた僕だからこそ、書ける情報があるってことです。
めちゃくちゃよくないですか?
僕が知っている「君」の情報から、君ってどんな人なのかな?って、想像が膨らみますし、「君」のことこんなに知ってるんだぜ、歴史の本も聖書も週刊誌も書けないだろう!っていってるから、その優越感だったり、僕の想いの強さも感じられる名フレーズだなと思います。
☆「本を読む」≒「話を聴く」
「情報を得る」という観点でみれば、「本を読む」ことと「話を聴く」ことってニアイコールで繋げられると思います。
今回の例でいえば、
歴史書を読んで得られる過去の出来事もあるし、聖書を読んで得られる教訓もあるし、週刊誌を読んで得られる時事ネタとかエッセイとか漫画とか娯楽体験もある。
これらは全部、「本を読む」ことで「情報を得る」わけですよね。
でも、同じように、君から「話を聴く」ことで、君に関する「情報を得る」ことができています。
「薄味が好き」とか、「強がり」とか、「嘘が付ける」とか。
他にもいっぱいあると思います。
時間を共有して、いろんな経験をして、話を聴いて、君に関する情報を仕入れているわけですよね。
で、その情報っていうのは、歴史の本にも聖書にも週刊誌にも載っていない、貴重な情報なんですよ。
なんか、表現を変えて同じことを繰り返している気がしますが、何が言いたいかっていうと、「人生は物語」ってことです。
どんな本よりも、残酷で、美しくて、壮大なストーリーっていうのが、僕らの人生にはある。
日々の出来事を今も絶えず綴っていて、自分でページめくって読み返すこともあれば、誰かに読ませることもある。
僕ら一人一人一冊ずつ物語を持っている。
本を持っているんですよね。
誰かに「話を聴く」ということは、その人の持っている「本を読む」ってことだと思います。
僕の「本」には、僕だけの情報があるし、あなたの「本」には、あなただけの情報がある。
僕は読書も好きですが、人の話を聴くという「人生の読書」も好きです。
このnoteでも、いろんな人の「本」を読んでみたいなと考えています。
是非、コメントしていただければなと思います。
☆お知らせ
最後にお知らせします。
僕が書いた小説『さくら姫』についてです。
さくら村という小さな村に世界一大きな桜の樹がありました。
普通の桜とは違い、一年中咲いていますし、散った花びらは空へ消えていきます。
そんな不思議な桜の樹の下で少年と少女が出逢う物語です。
ということで最後までお聞き下さり、ありがとうございました。
横山黎でした。