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小説「花火の幽霊」を書いている。
――『花火の幽霊』を、僕は今、小説として書き直しているんです。
人生は物語。
どうも横山黎です。
作家として本を書いたり、木の家ゲストハウスのマネージャーをしたり、「Dream Dream Dream」という番組でラジオパーソナリティーとして活動したりしています。
今回は「小説「花火の幽霊」を書いている。」というテーマで話していこうと思います。
🏨ビールの話を書いている
今月の頭、作家として次のステージに立つために、半年で文学賞に10個応募するという決断をしました。とにかく夢を宣言して、言い訳できない状況をつくっちゃって、数をこなすしかない環境に身を置くことにしたんです。
もう既にひとつの公募には応募済みでして、今2つ目の公募に向けて作品を書いています。応募するのは、『小さな小さな文学賞 VOL.2 「ビールのある風景」』というもの。最優秀賞作品のタイトルが商品名のクラフトビールをつくってくれるという文学賞です。賞金よりもビールをプレゼントするというおしゃれなギフトに惹かれたこともあり、挑戦することにしました。
ジャンルは何でもよくて、条件はただひとつ「必ずビールが登場するシーンを入れる」ということ。どんな風に物語をビールを絡めるのか、そこが肝になってくるわけです。
書く内容があらかた決まって、僕好みのものになりました。タイトルも決まっています。『花火の幽霊』です。
🏨謎解きイベントの物語を…
僕の活動のことをちょっとでも追ってくれている人なら耳にしたことがあるはずです。
先日、僕は自分の職場である木の家ゲストハウスを舞台に、泊まれる謎解き『花火の幽霊~木の家ゲストハウスからの脱出~』というイベントを開催しました。ゲストハウスに泊まりながら、「謎解き体験」と「物語体験」が味わえるコンテンツです。
もちろん課題はたくさんあったけれど、自分のやりたかったこと、観たかった景色の詰まったイベントとなりました。
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僕はこのイベントでいろんな役割を果たしていました。シナリオを書いたのも僕です。そうして作り始めたのが『花火の幽霊』という物語。「花火の幽霊」と名乗る幽霊から提示される謎を解いていく青春ラブミステリーです。
テーマは「未練」。タイトルの「花火」にも「幽霊」にも通じるそれは、僕がずっと描きたかったものでした。人より懐かしみたがりで、未練を引きずりがちで、思い出を美化しがちな僕にとって、「未練」というテーマはとても意味のあるものでした。
生半可な気持ちではそれと向き合うことはできません。時間をかけて、僕の心の底に沈んでいたものを引き上げるように、物語を紡いでいったんです。
結果的に、僕が面白いと思える物語になったし、イベントの参加者からの評価も高かったので、つくってよかったなと思いました。
その『花火の幽霊』を、僕は今、小説として書き直しているんです。
🏨『花火の幽霊』を小説に。
謎解きイベントのときにつくった物語ではビールは登場しないし、今回の文学賞に謎解きの要素が必須ではありません。同じタイトル、同じテーマで、全く別の物語を書いているんです。
ひとりで花火をすると幽霊が現れる。そんな噂を聞きつけて、夜な夜なひとりで公園に来た25歳の女性が主人公の物語です。缶ビール片手に線香花火をしていると、突然笑い声が聞こえてきて……というストーリーです。
謎解きのときとは全く別物です(笑)
クラフトビールの本を読んだり、自分のビールにまつわる体験を思い出したりしながら紡いでいった物語が、今回の『花火の幽霊』という小説でした。もちろんただ幽霊としゃべって終わりじゃないし、僕好みの伏線回収とえもえもな展開を用意しています。
#えもえもとは?
あんまりまとまった話ができていないんですが、僕は今、こんな物語を書いているよ、という報告でした。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
20241021 横山黎