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【歌舞伎】『プペル~天明の護美人間~』を観てきた!
――1冊の絵本が映画になって、ミュージカルになって、ついには歌舞伎になるなんて前代未聞ですよね。それほど魅力的な作品といえばそれまでですが、もう少し解像度を上げると、「王道ストーリーだから」という理由が挙げることができると思います。
【#193】20220109
人生は物語。
どうも横山黎です。
作家を目指す大学生が思ったこと、考えたことを物語っていきます。是非、最後まで読んでいってください。
今回は「王道って最強だな」というテーマで話していこうと思います。
☆歌舞伎『プペル~天明の護美人間~』
昨日、僕は新橋演舞場でおこなわれた新作歌舞伎『プペル~天明の護美人間~』を観にいってきました。
キングコングの西野亮廣さんが描かれた絵本『えんとつ町のプペル』を原作とする新作歌舞伎です。黒い煙におおわれた町で、輝く星を信じ続ける少年の物語を、歌舞伎に落とし込んだものです。
すっかりプペルに染まってしまいましたが、歌舞伎に触れる良い機会だと思い、行ってきました。
結論!
とっても楽しめました!
いろんな意味で面白かったです。何が面白かったか、を分析すると、大きく分けて3つあります。
1,歌舞伎のシステムの面白さ
2,時を超える面白さ
3,王道ストーリーの面白さ
☆歌舞伎の面白さ
以前、知ったことなんですが、歌舞伎を見に来る人って、「主役を務める役者のかっこいい姿をいっぱいみたい!」という欲や、「子役の成長を見届けたい!」という欲があるんですって。
今回でいえば、海老蔵さんのかっこいいところをたくさん見たい!というニーズに答えるために、主人公の「プペル」と悪役の「田沼意次」の両の役を演じていました。
面白いですよね。主人公も悪役も目立つキャラクターのワンツーじゃないですか。それを一人二役でやっちゃうっていう、、、(笑)
あと、「子どもの成長」が一つのコンテンツなので、どんな演技でも、良い意味でバイアスがかかって、かわいく映るんですよね。自分の子どものお遊戯会とかピアノの発表会で、たとえ子どもが失敗してもそれもいいね!ってなるじゃないですか。次また頑張ろうねってなるじゃないですか。
あれに近い感じで、「成長」がコンテンツなので、『プペル』においても勸玄くんの一挙手一投足に歓声が上がったり、拍手が起こったりしたんですね。子どもの成長を楽しめるエンタメって、平和だなあって思いました。
二つ目は、「時を超える面白さ」ですね。
伝統芸能の面白さ、とも言い換えることができます。
歌舞伎は江戸に成立したエンタメですから、軽く300年の歴史を持っているんですよね。時代が変わればそれにあわせてエンタメの形にも変化を求められるわけですが、変わると言っても、当時の出で立ちとか、言葉とか、文化とか、そういった世界観は変わらずなんですよね。
『えんとつ町のプペル』は現代ファンタジーではありますが、歌舞伎では江戸時代が舞台なんですね。場所も「えんとつ町」ではなく、「浅間山の噴火によって黒い煙で覆われた江戸の町」なんですよ。この辺のアップデートも面白いなあと思ったし、それにあわせて名前も言葉も背景も全部変わっているんですね。
ですから、すっごく江戸を感じるんですよ。現代でもなお、江戸の世界観を堪能できることに、時を超える面白さを感じることができました。
☆王道って最強
最後に、「王道ストーリーの面白さ」です。
1冊の絵本が映画になって、ミュージカルになって、ついには歌舞伎になるなんて前代未聞ですよね。
それほど魅力的な作品といえばそれまでですが、もう少し解像度を上げると、「王道ストーリーだから」という理由が挙げることができると思います。
「王道」ということは、「普遍的」ともいえるわけで、誰の胸にも響く可能性を秘めています。
『えんとつ町のプペル』が掲げるテーマは、
夢を信じ抜くこと
友達の大切さ
家族の尊さ
環境問題
などなど、どれをとっても、万人に心当たりのある要素なのです。
そして、物語の構造もいたってシンプル。
「黒い煙で覆われて星が見えない」という課題を据えて、それを解決する物語が展開されていきます。同じ夢を持つ仲間が増え、しかし衝突があり離ればなれになり、感情曲線がどん底にいってから、全てをプラスに変える奇跡のハッピーエンドを迎えます。
このように普遍的なテーマを掲げ、王道のストーリーが展開される物語だからこそ、ミュージカルになっても、歌舞伎になっても、出力先に合った物語に変換することができるんだと僕は思うわけです。
結論!
王道って最強。
ちなみにですが、僕は今、日本人にとって王道中の王道物語を再構築しています。
すなわち、新しい『桃太郎』をつくっているのです。
僕は今、
新しい『桃太郎』を
noteで共同制作しよう
という企画を進めています。
今の時代、
「勧善懲悪」よりも
「共生」をテーマにした方がいいよね、
と思ったことがきっかけです。
僕の投稿する記事の
コメント欄でやりとりして、
みなさんと一緒につくっていこう
と思っています。
まだ完璧ではありませんが、
物語の構想を公開したので、
興味を持たれた方は是非、
下の記事をご覧になってください!
最後まで読んで下さり、
ありがとうございました。
横山黎でした。