小4の担任に会ってきた。
――どれだけ知識があっても、どれだけ授業が上手でも、人柄をないがしろにしてはいけないのです。人柄が良い人とはどんな人のことを指すのか、先生は2つの条件を教えてくれました。
人生は物語。
どうも横山黎です。
今回は「小4の担任に会ってきた」というテーマで話していこうと思います。
◆小4の担任の先生
昨日のことです。
地元の図書館で新作の執筆をしていると、僕の肩をつついてきた誰かがいました。僕の母親です。
何事かと思っていたら、「小4のときの担任の先生が、母校の正門前にいる」とのこと。せっかくの機会ですし、僕は挨拶しにいくことにしました。
小4のときに担任だった先生は、おじいちゃん先生でした。あの頃既に50代、もしかしたら還暦も近かったのかもしれません。陽気なおじいちゃんでよく笑わせてくれたし、しくじったらちゃんと怒られていました。
生徒ひとりひとりに寄り添った指導を心掛けている先生でした。足に障がいのあるクラスメイトがいたんですが、彼が快適に過ごせるように環境づくりに徹していたことは今でも覚えています。
定年を迎えてからも、母校に携わる職員として働いていらっしゃるそうで、今もまだ母校に勤務していたのです。
僕らは正門で、再会を果たしました。
相も変わらず、元気そうでした。
◆クラスメイトが登場する小説
僕は先日、『Message』という小説を出版しました。成人の日の夜に亡くなった青年が遺した「110」というダイイングメッセージの謎を解くヒューマンミステリーです。
Amazonで販売しているんですが、まだ無名の僕の本が見つかるはずもないので、チャンスがあれば手売りしています。
お世話になった先生ですから買わせるなんてことできません。「執筆の方はどうなの?」と話題をふってくれたので、僕は「実は、本、出したんですよ~」と切り出しました。そして小説『Message』を紹介しました。
成人の日を舞台にした物語なんですが、自分の成人式での経験をベースにつくったので、リアルの友達がちゃっかり登場していたりします。もちろん、本名じゃないし、性格が違ったりしますけどね。
ただ、母校のメンツがどんな風に成人を迎えたのか、少なからず興味を持っているかなと思い、その旨を伝えました。
快く受け取ってくれ、読ませていただきますと言ってくれました。
きっと届いてくれるはず。
◆先生はいつまでも先生だった
なんだかんだ1時間くらいしゃべっていましたが、そのなかで先生がしきりに口にしていたことをここに残しておきます。とても印象深く、僕の胸に刻まれました。
僕は一応教育学部の大学生で、一応、教員の道も視野に入れています。それを受けて、先生が伝えてくれたのが、「教師は人柄が良くなければいけない」ということ。
どれだけ知識があっても、どれだけ授業が上手でも、人柄をないがしろにしてはいけないのです。人柄が良い人とはどんな人のことを指すのか、先生は2つの条件を教えてくれました。
あんまり大きな声では言えませんが、職員室のなかでも陰口を言う文化が全くないわけではないそうです。たまにニュースでも話題になりますよね。教師間のいじめ。
やっぱり陰口を言うような人は、人柄が良いとはいえませんし、そんな人が良い教師に成り得るわけがありません。先生もこれは徹底しているようです。でも、褒め言葉はちゃんと口にするそうです。
僕もめちゃくちゃ共感しましたね。
蔭口より、日向口。
プラスの言葉を口にしていけば、周り回って自分のところにもプラスの言葉が運ばれてくる。温かい言葉を選んでいけば、いじめとか諍いとか解消できるのかもしれない、そうも思います。
また、2つ目の「余計な口出しをしない」についてですが、無駄に指摘やアドバイスをしないということですね。
もちろん相談されたら辛口な指摘をすることもあるけれど、頼まれてもないのに偉そうにしゃべるべきではないのです。
心の中で思っておけばいいのです。
2つ目に関しても、僕が普段意識していたことでもあるので、とても共感したんですよね。よかれと思って口出して相手の気分を損ねるくらいなら、自分の中で還元しておけばいいのです。
きっと先生の言葉にひどく共感できたのは、きっとあの頃の先生のおかげだと思います。やっぱり先生は偉大ですね。いつまでたっても、先生は先生でした。
教員になるために必要なことや、教育の現場の裏事情など、久しぶりの再会は学びだらけの有意義な時間でした。
また、会いにいきます。
最後まで読んで下さりありがとうございました。
20221019 横山黎