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私が初めて自殺をした話

2021年7月30日
その日は何時もより蝉の声が煩く私は何時もより気持ちが下がる。真夏は大嫌い。嫌でも汗をかき、寝苦しく、煩い。聞こえないはずの声は夏の方が近く大きく聞こえる。

その日は何時もよりその声が煩い。昼には蝉とその声が。夜には名前も知らない虫、室外機、声が。「死ね」言われていない。私は何時にも増して希死念慮に囚われる。

私は殺し方を決めている。気付かぬうちに死ぬのも窒息死も嫌。最後に見る血液が流れ出る時。痛覚。私にとって1番生を実感できる感覚を死の直前に感じたい。

私の望む私の殺し方。その日、私は自殺。そう。何時もの腕を切る剃刀で私は自殺。小さな剃刀は私の今までの血液を浴びすぎていて切れ味が全くない。薄細く、小さく血液が滲むのみ。

つまらない殺し方。殺すなら私の真っ白な寝具を真っ赤に染めあげる程の大量の血液が欲しい。そう。私は2階の自室から1階の台所へ向かい、普段使われていない大きな包丁を持ち、自室へ階段を登る。

嗚呼、全てが終わる。やりたいことも今はない。大好きな人、大好きな物も私がいなくても進む。家族には迷惑をかける最後の夜。あまりにも味気なく人生で1番煩い日。

そう。最後の段差を登りきった時「お姉ちゃん何してるの?」直感の鋭い妹が部屋から出てきた。きっと妹が見た私の中で1番怖い顔。妹は私の手元に目を向け、怯えた表情で私に問う。

私の望む最後を私の大好きな妹に邪魔される焦りで急いで部屋へ駆け込む。さっきより周りの声が煩い。頭がまるでトンネルの様、声が煩く響く。

煩い。手に持った包丁を強く首に当て、薄く皮膚の切れる感覚を感じ、目を閉じる。あの時、早く手を引いていれば私の人生は私の望む終わり方を迎えていたはず。

気付くと今までで1番怖い顔をした両親が私から刃物を奪い取り、羽交い締め。私は首から大量の血を流し、泣き喚く。母のあの顔は今でも忘れられない。とても怒っていて、とても悲しい顔。

その目を見て私はその日1日の私が普通ではない私だったと理解。霞んだつまらない何でもなかった1日が色のある1日に変わった瞬間。

私の望む赤とは正反対。私の大嫌いな真夏の空のような広い青色。今でも私は自殺したくなる。どんな愛情を貰ってどんなに大切な家族、友達を悲しませると分かっていても私は自殺をしたい。今生きるのは未遂を繰り返したくないから。1度目が未遂だった時、人は2度目を起こす前に2度目が無いように洗脳療養を強いられる。洗脳は2度と経験したくないと思わざるを得なくなる。

私は自殺より2度目の未遂、洗脳が怖い。今日も私は可能なはずのない犯行を企て、明日には忘れて生きるふとした時、また企てる。私の人生は本当につまらない。


と書いているけど、この後も今日まで何度か自殺をします。気が向いたら続きを書こうと思います。コメント、♡、お願いいたします。

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