見出し画像

オーディオブックにのめり込む

「本が大好き」と豪語する割、最近小説を手に取っていない。大きな理由は時間が区切れないから。読書はジェットコースター。作品という線路を走る車に乗車し最高速度まで加速可能。あとは作品の引力に従って全身を振り回されつつ、一気に読み進める。良い。問題は最高速度に行くまでの間。此処で途中下車し、何らかの噛み合わせの悪さで身体が速度に乗れない場合は大惨事。最近の私の読書はしょっちゅうこの大惨事を引き起こし、為す術なくダラダラと時間を溶かし、挙げ句の果てに本をパタンと閉じる。

そんな私の前に現れたのがオーディオブック。オーディオブックとは書籍を朗読したものを録音した中身を意味する。「ただ本を朗読?」いやいや、侮るなかれ。私が感じた凄い点を3つ紹介させて。1、ちゃんと内容が読めること。小説で速く物語を進めたいが為、数行の描写をざっと読んだり、ビジネス書中で研究論文の引用が続く頁をすっ飛ばしたりした経験はないだろうか。大抵こういう描写、引用が後々の展開に大きな鍵になっているもの。そう。読み手の焦り、怠惰で流しがちな情報を読み上げにより本の内容が隅々まで入る。「あれ?此処どういうこと?」と読み返すことがない。

2、読書終了の時間が分かること。オーディオブックを初めてびっくり。1冊を読み終わる時間が明示。映画を観るかのように1日の予定中に読書時間を組み込むことが可能。時間さえ確保すれば必ず読み終わる。凄い。オーディオブックは再生速度を変更可能。年中聞いているからかプロ語り手が話す発音の良い日本語はある程度の早口でも聞き取れる。私は250頁の台本を約3時間で聴ききることが可能。

3、受け身でも情報が入れられること。これは冒頭のジェットコースター問題にも繋がる。読書は自分で頁を捲り、物語、情報を入れなくてはならない。上手く速さに乗れなければ読書の道中はかなり辛く険しいものとなる。オーディオブックなら聞くのみで内容を教えてくれる。自分で読もうと力まなくても聞くのみ。良い。今までとっつきにくかった本でも中々読み切りやすい。

新しい読書の形、オーディオブック。耳から入る整った言葉の音は不思議な感覚。今日も本を開く代わりイヤホンをつけ本を再生。音でとらえる物語も中々面白い。

いいなと思ったら応援しよう!

R
サポートよろしくお願い致します( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )❤︎

この記事が参加している募集