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読書日記〜人生がときめく片付けの魔法2〜
小さい頃から自分の背丈以上ある大きな本棚を持つことに憧れる。元は父の影響。父の書斎には壁一面に漫画、様々な文豪の作品集が敷き詰められ迷路。大人になった私はカラーボックスという簡易的な処置で金に物を言わせ自分の好きな本、画集を壁に並べ、敷き詰め、自分の秘密基地の空間を作る。何時か誰かがSNSで本棚は恥部と呟く。正しくその通り。私の大好きを作ってくれたもの、私に新しい価値観を教えてくれたもの。私の頭の中の1部が棚に並ぶ。いい。お世話になった先生方に見守られている安心感、緊張感を生む。
幾ら本が大好きでも本達を全て定期的に読み返す時間はない。先日久々に大昔の本を読み返す。そう。最上段に手をかける。嫌、大量の埃が積もる。先生方に埃が積もる。小さなハタキで本棚の埃をはたくと絶妙なバランスで形を保っていた本棚がガラッと崩れ落ちる。此処最近、本を度々購入し総量が宇宙のように膨張して現状容量では受け止めきれなくなる。何度も試行錯誤し本を並べたが直らず潮時。収納を諦め、増えすぎた先人の知恵達を選別。
マチの広い大きな紙袋を用意。本棚最上部の右端から1冊ずつ背表紙、題、著者の情報から私が必要か判断。以前読んだこんまりの「ときめくものだけ残す。あとは手放して」「何時か読もうは絶対に来ない」という教えを元に積読の本達を紙袋に詰める。中には友人からお勧めされたが半分位で挫折した小説、母が為になると送ってくれた啓発書、卒業論文の為のメモ書き付箋が何十枚もついた専門書。これまで何かにつけ「本が大好き」と謳っておきながら紙袋にはどんどん本が溜まる。選ぶことは可能性を切り捨てること。今後私の先生になるどんな魅力を持っているか分からない本達を1つずつ自分の手で紙袋に収める。
結局、本棚の4分の1もの空間が空く。こんまりの本に書いてあった通りどの本をとっても1つ1つが大好きで読みたいと感じられるものになる。すっきりとした気持ちになり誰に向かっても「私のお気に入りの本達」と自信を持って言えることに高揚。紙袋に入れた本達はもう不必要なものに見え、部屋の隅に追いやり毎晩ブックオフに持って行こうと思いながらも1週間経過。ブックオフ宣言直後に紙袋中の小説を数p読んでは章の書き出しにwkwkし文体に文句をつけたりを繰り返す。たちが悪い。そのうち紙袋中の本を本棚に全て戻すかも。いい。心の何処かで思う。
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