読書日記〜マイデリケートゾーン〜

とかもめんたる・岩崎う大さんに会う。何人か集まる中でも一際、物静かで賢そうな佇まいが目立つ。最近単行本を出された方で劇作家の仕事も数多くする。聡明。勝手に想像。帰り際、例の単行本「マイデリケートゾーン/岩崎う大」頂く。その場で署名。何故かキモ面白い漫画と言わさ大量の汗をかく私の似顔絵を描く。まだ読んでない。その場の反射でTLで話題の本と返す。帰宅し読み始めると私は彼を何1つ知らなかったと知る。流石に表紙、題から「大家さんと僕/矢部太郎」みたいな漫画は想像していない。流石に此処までネタ勢揃いとも思っていない。キモ面白いと生易しいものじゃない。100歩譲りキモ面白えげつない位。古典的な流れネタにはネタフィルター作動。受け付け、笑うことはない。何か変な流れ方で止めどなくとチョロチョロしつこく流れてくる。上手く濾過不可能。私がネタで笑う。よく分からない自尊心を傷つけられる顔。嫌。自尊心は本当に必要？自尊心があなたに本当にある？問われる。嫌、ある。私は乙女。

全編クスクス笑い続ける。読後の謎の気持ち悪さ。今朝は辞めてと怒鳴る自分の寝言で飛び起きる訳。どんな夢を見ていたのかは覚えていない。亀頭にそっくりな亀の世話をする人の話、宇宙人の成人向け動画を撮影する話が大好き。著者が方向性は如何あれ天才。事実は絶対。

何を隠そう私には下品探知機がある。ネタ一切禁止。演劇のキス場面が始まる瞬間に選局が回され、結婚するまで性行為は有り得ない。男はみんな下劣な狼と言われる家庭で育つ。自ずとネタに対する危険意識が育つ。日常生活中ネタ混じりの会話には一切入らない。何を話しているのか本当に分からなく入れない。よくあるひっかけがあるなぞなぞにも1度もひっかかったことがない。そう。発想をしないよう訓練。ひっかけの答えに辿り着かない。私の探知機は優秀。意識するまでもなく結構な初期段階で単語、話の流れを察知、遮断。そう。自己探知動向を冷静に見る私。確か。そう。全部俯瞰し見守る私、危険な状態から守る私、守られる純粋な私が重なり合うのが私。生物全体の妙。私はネタがイマイチ分からない私を意識的に守る。下劣なことは例え不意に知っても寝たら忘れる。頭の中の辞書には記されない。冗談ではなく本気に機能。

下品探知機の他にも色々な探知機がある。この人私を良いと思っていると察した時、以上恋愛的な感覚に寄らないようする為の恋予感探知機。ファンとし応援する気持ちが互いを男女の関係に持ち込みたくなる気持ちにすり変わらないように見張るリアコ探知機。見始めた映画があまり肌に合わなかった時いち早く本作に期待を辞め、別のもっと軽い視点から面白さを探すよう切り替える為の駄作探知機。どれもが他人に求めすぎず可能なだけ貞淑に生き一生愛せると思う人が現れるまで無駄に自分、他人の心理を惑わせることなく平和を愛し、対象により愛情の種類を軽やかに切り替えなるべく全てを愛して生きて行く長ったらしい私の掟を守る為本当役立つ。私は平和、一定の心地よさ、愛が流れる環境。全部1つ1つ察知し手作業で作り続ける。願う。用意された平和はない世界。私は私。私の好きな人が一緒にいる時位、平和な場所にいたい。探知機のお陰で人生短い。他人に恋愛的な思わせぶりをせず好きでもないものを褒め称え好みが他人に誤解されず自分の本当の大好きのみ大事に守る。愛には色んなあり方がある。病気、麻薬のよう貪り合うのは大嫌い。互いの自意識を満たし合うことで繋がり合うのも疲れ良くない。本当の愛は静か。夢見る。誰に誇示しなくても衰えることなくある。愛が自身のみの力で自立し得る。そう。探知機に引っかかることなく物語のよう弾けて終わらずずっと誰かが隠し持つことが可能。私は何時か誰か1人を愛する。そう。愛を目印にする。今私のを応援する人を見ても誰にも見せびらかさない愛の持ち方が可能な人が沢山。田舎の星空みたいにチカチカと目につく。そう。景色を生きる。派手色では光らない。いい。蛍光印で自分が如何に何かを愛すか愛されるか言いふらさない。いい。

今日会えなくても静かな愛を互いで磨く。立派に背筋を伸ばす。本作から話になるとは思わない。みんな取り繕う姿の裏側を見たら何か変な虫が湧く感覚になる漫画。自ずと自分の裏側を見ようと変なことを考える。部屋に透明なアナルが発生する話も大好き。愛、平和には死ぬほど関係ない漫画。気になった方はぜひ。