知っておこうACLガイドライン
あくまで医療者向けになります。
理学療法士であれば一度は目を通しておきたいガイドライン。
2019年に最新版が出ていますが、おそらく2012年に出ているものの方が少し内容が多い印象です。
なので2012年を確認してからでもよいですが、必ずしもそうでなくても良いと思います。
今回は簡単に教科書の内容を小分けにしてまとめましたので、とりあえずどんな内容が書いてあるかを知りたい方はさっと読んでみてください。
医療者向けと書きましたが、一般の方にも読んでいただけるようになるべく専門用語は使用せずに書いていきますね。
✅️前十字靱帯損傷の危険因子は?
まず、ACL損傷の危険因子になります。
要は、この状態が当てはまれば、当てはまってない人よりもACLを切りやすいということです。
代表的なのは性別です。
これは女性の方が多いです。
個人的には女性の特に高校生が多い印象です。
なおかつバスケ部であればさらに切る確率が上がってしまいます。
私が勤めている病院で過去5年間を調べたときに、
・女性の10歳代
・男性は20歳代後半
に多かったです。これは過去のデータにも当てはまっており、特に女性の10歳代は群を抜いて多いです。
この年代に当てはまる場合には予防トレーニングをしっかりと取り入れていく必要があります。
予防トレーニングも少しずつデータがでていて、効果があるとされるものもありますのでぜひ参考にしていただきたいです。(個人的には日本鋼管病院さんの論文を参考にさせていただいております)
✅️非接触型の損傷のメカニズムは?
では、切ってしまうときは膝がどのようになっているのでしょうか?
非接触型とは、誰かに直接ぶつかってケガをするのではなく、いわゆる足をついた瞬間にケガをしてしまう状態をいいます。
ラグビーなどでは接触型がよくおきますが、大抵の損傷は非接触型です。
これもデータが出ており、
・ジャンプ着地
・急停止(ストップやカッティングなどの方向転換の時)
に起きるとされています。
その際に膝が内側に入ることが一般的とされています。
要は見た目上では内股のような形になることで起きやすいとされています。
ここで分かることは、衝撃を吸収する瞬間に膝に依存している場合には、ケガをするリスクが高くなるということです。
衝撃吸収する際には体の様々な部分を使います。
個人的に大事にしているのは
『脊柱(背骨)、股関節、膝関節、足関節、足部』
この辺りがしっかりと使えているかを確認します。
✅️前十字靱帯は切れたまま放っておくとどうなる?
では切れたまま放置しておくとどうなるのでしょうか?
ACL自体は切れていても日常生活には問題ありません。
ただスポーツをする際に膝折れがおきたり、膝の安定性を失います。
日常生活の中でも膝はダメージを受けており、放置してしまうと、
半月板や軟骨など、他の部位まで傷つけてしまう可能性があります。
その行く末は変形性関節症になります。
ここはなってしまうと人工関節という選択肢も出てきますので、そこに到達しないように可能な限り、早く医師に相談しましょう。
✅️まとめ
今回は第1章をまとめました。
ここから学ぶべき事は
・自分にケガをするリスクが有るのかどうかを知る
・どうなったらACLが切れてしまうのかを知る
・放置せずにまずは病院受診する
この辺りはしっかりと知っておいてほしいです。
ガイドラインは購入しても良いですが、無料でダウンロードも出来ますので、検索してみてくださいね。
最後まで読んでくださいありがとうございました。