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肩関節障害介入の基本
肩の評価では、肩甲上腕関節だけでなく、そのほかの関節も見るのが基本のキになる
「肩甲棘の方向、肩峰の一位置、肩甲骨下角、鳥口突起、胸鎖関節、肩鎖関節、大結節、小結節、結節間溝」の触診はマストで必要
肩甲上腕関節の内側は陰圧になっている
関節包は肩甲骨面上で、45°上肢を挙上した位置で関節包の張力が一定になる
上肢が90°以上挙上する場合は、すべての関節包は捻れて緊張する
90°以下は、運動方向に応じて関節包が緊張する
関節包の役割は、不意なストレスに対する復元力
関節包の働きを補うのが回旋筋腱板
上腕二頭筋腱は、関節包に付着している
5本指で上腕骨頭を内側から包み込むようにしたときに、「親指:肩甲下筋、人差し指:上腕二頭筋、中指:棘上筋、薬指:棘下筋、小指:小円筋」が付着しているイメージ
関節窩の向いている方向+肩甲骨の傾斜に合わせた位置で上肢を45°挙上させ、そこから評価を進めるのが大切
内外旋中間位は肩甲骨面上の垂線に対して、垂直な線に前腕がくる位置(内外顆を結んだ線と肩甲骨の傾きが一致するようにしてもOK)
挙上させるときに、随意収縮が入らないように注意する
強く触れすぎると、頸部の反対側の側屈などの逃避が出ないように注意する
上肢を動かす方向に、セラピストが位置するようにするとよい
パーソナルスペースを意識した距離感も重要
質量中心を意識して、上腕-前腕を支えられると良い
初回脱臼は4週間は絶対安静
自分で外れた関節を戻せる程度を「亜脱臼」、ドクターに戻してもらわなければならないのを「脱臼」
肩関節周囲炎は、各種病変の総称
関節包の中の炎症と、肩峰下滑液包の炎症が主になる
終末抵抗感なしで、痛みが出る場合は急性期の痛み
45°挙上位から上げても下げても痛みが出る場合、上方組織の炎症が疑える
肩を上げて内転し固定しようとする方、腕を上げるとどの方向でも痛い場合は関節包の中の炎症が疑える
夜間痛はまずは最初の3時間は寝れるように、ポジショニングを選定する
腱版損傷の場合は60°~120°前後で痛みが誘発される(ペインフルアーク)
130°を超えて痛みがでてくるものは、肩峰と鎖骨のねじれのストレスで痛みが生じるものが多い