退職
医者の生活は異動が多い。
今の病院では3年連続勤務した。2年以上勤めたのは実ははじめての経験だった。2年と3年は大きく違う。飽きの部分が大きくなる。
もう少しセンチメンタルになるかとも期待したが、もう退職自体7回目である。自分のロッカーなどを片付ける作業もだいぶ慣れてるし、職場には必要最小限のものしか置いていない。
自分がこの病院に来た時にいた同世代の同僚はとうにいなくなった。気づけば中堅と若手のどっちつかずのポジションにいる。もう少しプレイヤーなのか、管理なのかをはっきりさせても欲しかった。
自分に何を求められているのかも曖昧だった。便利屋すぎるのもあまり良くないのかもなと思う。これは今後の課題だが、40歳を目処に少しずつやりたいこと/できることに絞って、仕事をしていきたい。
専門性やスキルの習得に関してはあまり目に見えての変化はないが、昔ほど大袈裟に動くことが少なくなった。手を動かすスピードは早くなっているし、作業量も増えている。トラブルシューティングもそこそこできる。中でも、間違った方法に突っ込むエラーは少なくなった気がする。これに関してはさほど特別な訓練をしたわけでもない。それでもこれくらいの年数が必要なのだと思うと、修行の道は面白い。
医者生活も10年を数えてくると、留学に行く人やまた別の区切り方をする人のニュースも聞くようになる。今回の自分の異動もそれに近いものがある。こうやって少し熱くなった頭や心を冷まして、別のあり方を模索するというのもどうやら医者の性分なのかもしれない。
こういうメタ的なモヤモヤを忘れておかないように今日は書いておこうと思った。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?